• 瀧内公美

――今回演じられている役は、「行動力があり、正義感が強い。目上の者に対して物怖じせず、思ったことはハッキリと言う性格」と紹介されていますが、ご自身と比べていかがですか?

もう行け行け!みたいな感じで勝ち気なタイプの役柄なのですが、そこは似てるかなと思います(笑)。本庄が面白いのは、「場所を特定しました!」って報告するのと同時に「ここから10分です」って距離感を必ず言うんですよ。それがツボにハマって(笑)、台本を読むたびに「今回は何分なんだろう」って楽しみにしてます。

――管轄内の地理把握が素晴らしいんですね。

大谷(太郎)監督に「地理感があって、地元愛が半端ない漁師町の方ですから」と教えてもらった瞬間に、「漁師町のひとはイメージ的に活気があるので、強気ですかね?」って聞いたら、「いや、本庄はクールで大丈夫です」と言われたんですけど(笑)、時折自分のアイデアも取り入れてくださってやらせてもらえているので、大変なのはセリフの早口くらいです(笑)

その中でも緊張を解いてくれるのは、ぐんぴぃさんなんですよ。一人で何か言ってるんですけど、周りがどんどん遮って、もう言ってるのを無視してオフゼリフみたいになってるのが面白くて(笑)。そういう空気感も前作から出来上がっていて、その中に皆さんが入れてくださるので、すごくいいチームだと思います。

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映像を見て「よく死ななかったな」

――今回はアクションがかなり激しいですよね。制作発表会見のときも、穴が空いている衣装で登壇されて(笑)

引きずられ、吊るされ……と実世界で経験したことのないことばかりです。第1話を見たときも「よく死ななかったな」「私、AIロボットの役だったのかな」と思うくらい、激しいアクションと受けがすごくて、改めて大変なことをやってるなと思いました。

――映像で客観的に見ると、改めてそう思うんですね。

撮影してる時はやっぱり無我夢中なんですよね。その日に撮る数が多いので、“次撮って、次撮って、次撮って…”みたいな感じで、目の前のことに必死なんです。でも、森崎えいじさんというアクション指導の方がすごく丁寧に教えてくださって、「ここに傷ができるから、こういう動きにしたほうがいい」と全部アドバイスをくださるので、その通りにやらせてもらっています。

シーンの段取りを確認した後、カット割りの打ち合わせをする時にえいじさんにお声がけして練習させてもらって。リハの時もカメラの位置から確認してほしいとお願いすると「OKだよ」と見てくださって、手取り足取り助けてもらっています。

――撮影に向けて、どのように準備されたのですか?

クランクインの前の準備段階で、キックやパンチなどの基礎の動きのプランを作ってもらったので、家の中で今でもそれで練習しています。おもちゃの銃をお借りして構え方も練習したんですけど、公園とかでは物騒で銃など出せませんから、家の廊下で動きを確認したりしています。

――AmazonプライムのCMでバスに乗って帰宅していたお姉さんとは全然違う顔で、視聴者も同一人物とは気づかない人が多いと思います。

ありがとうございます。でも、もしかしたら、本庄も任務が終わったらバスで帰ってるかもしれません。家に帰ったら何か届いてるかなってスマホ見ながら、なんて(笑)

――いろいろお話を伺いまして、ありがとうございました。最後に、本日放送の第3話の見どころを教えてください。

2話が終わって、私が生きてるかどうか分からないと思うので、3話に私がいるのかどうか……というのが見どころです(笑)。もう3話でギリギリのラインなんですよ。こんなに取材もしていただいて、「主人公とバディです」とか言いながら、3話でいなくなっちゃうなんてことがないように、祈っていただければと思います(笑)

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●瀧内公美
1989年生まれ、富山県出身。12年に本格的に女優としての活動を開始し、半年後、オーディションで映画『グレイトフルデッド』(14年公開)の主演を射止める。以降、『日本で一番悪い奴ら』『彼女の人生は間違いじゃない』などの映画に出演し、『火口のふたり』(19年)では第 93回キネマ旬報主演女優賞、第41回ヨコハマ映画祭最優秀新人賞を受賞。近年はテレビドラマの出演も増え、『恋はつづくよどこまでも』『共演NG』(20年)、『大豆田とわ子と三人の元夫』(21年)、『リバーサルオーケストラ』『大奥season2』(23年)、そして24年1月に『新空港占拠』がスタート。大河ドラマ『光る君へ』には源明子役で出演予定。