元プロ野球選手で野球解説者の山崎武司氏が20日、YouTubeチャンネル『ピカイチ名古屋チャンネル /PIKAICHI-NAGOYA talking variety CH.』で公開された動画「【第5話】大島に迫る世代交代&“超攻撃的打線”への秘策とは。守るべし情報機密。立浪中日の攻撃的新打線への期待を山﨑武司さん、ギャオス氏、長谷部さんが激論。」に出演。中日・大島洋平が“試合に出られなかった理由”を語った。

山崎武司氏

■大島が試合に出られなかった理由とは

“ギャオス内藤”こと内藤尚行氏が「(大島は)一番いい選手なのに出られないって意味が分からないです」と率直な感想をこぼすと、山崎氏は「やっぱり世代交代は考えてると思いますけどね」とポツリ。そして、「大島に関してはいろいろ言う人がいて。僕らから見たら、(大島の存在は)助かりますし、ファンの方も『大島はやっぱり出るべきでしょう』『なんで試合出てないの?』って言うんだけど……プロ野球選手、監督、コーチ、OBとか、野球に携わっている人から言うと、大島の出られない理由ってあるんです」と話し、その理由を「出塁率なんですよ」と説明する。

続けて、「彼ね、前半だと出塁率が3割を切ってたこともあるんですよ。結局3割1分くらい。大島って1、2番で起用することが多かったじゃないですか。ヒット3割打つのって大変ですけど、あのくらいの選手になると、出塁率って3割8分くらいあってもおかしくない」と実際の数字も出しながら、「大島に関しては今年、ゲームに出てもらいたいんですけど、1、2番じゃないと思うんですよ。去年優勝した阪神の下位打線で誰が一番機能してましたか? 木浪(聖也)なんですよ」と持論を展開。その上で、「僕は大島を下位打線に置けばいいと思うんですよ。そうすると、彼のバッティング技術が生きてくるし、“あの大島が後ろにいる”っていうこの脅威。敵のピッチャーは嫌だと思うんですよ」と提案した。

また、「ここ2年の彼のバッティングを見ると、力のあるボールに(反応が)遅れる。これは年齢的なものですね。大島らしからぬ三振が多くなってきた。これは誰もが通る道。僕も散々やってきました」と指摘しつつ、「そうなってくると、首脳陣は『この選手、力落ちてきたな』って思う。そこのせめぎ合いを大島本人も首脳陣もしてます。そこで大島が踏ん張るか、そのまま落ちていくか。(首脳陣も)『やっぱりそうか、体力落ちてきた』って烙印を押すかの瀬戸際なんですよ。だから、大島も今年は非常に大変なシーズンになると思います」と締めくくっていた。

【編集部MEMO】
中日ドラゴンズ、東北楽天ゴールデンイーグルスなどで通算27年間にわたり活躍した山崎武司氏。通算403本塁打を誇るホームランバッターで、本塁打王に2回(1996年・2007年)輝いている。また、史上3人目のセ・パ両リーグでの本塁打王の達成者でもある。