2023年に創立100周年を迎えたウォルト・ディズニー・カンパニー。その記念作となるアニメーション最新作『ウィッシュ』が現在公開中だ。100周年記念作とだけあって、ディズニーを形作ってきた歴代アニメーション作品からインスパイアされた要素がふんだんに取り入れられた本作。100以上あるとされる歴代作品へのオマージュの中からSNSでも反響を大きいポイントを紹介する。

  • 『ウィッシュ』日本版ポスター

これまで魔法の力で数々の奇跡を起こしてきたディズニー100年の歴史の集大成となる本作は、『アナと雪の女王』のスタッフ陣が贈る、新たなミュージカル作品。どんな願いも叶う魔法の王国の驚くべき真実を知ってしまったヒロイン・アーシャが起こす奇跡を描く。

昨年12月15日に日本公開を迎えると、公開3日間で興行収入6億1200万円、動員数43万人突破の大ヒットスタートを記録。日本でも大ヒットを遂げたディズニー&ピクサー映画『リメンバー・ミー』(2018)を超えるオープニング興行成績を叩き出し、SNS上でも話題を集めている。

中でも感動の声が一際大きいのが、歴代作品のオマージュシーン。SNSでは「とにかく素敵すぎて泣いた」「観れば観るほど新たな発見がある大好きな映画」「今までのディズニー作品見てる数が多ければ多いほどいろんなオマージュに気付けて楽しすぎる。ディズニーファンのために作られたのが伝わる、100周年に相応しい映画」「映画館で聴く最っ高の音楽とたくさんのオマージュであと何回でも観に行きたい」といったコメントが相次ぎ、リピート鑑賞意欲の高いファンも続出している模様だ。

注目ポイント1:キャラクターオマージュ

どんな願いも叶うとされる魔法の王国・ロサスで暮らす少女アーシャは、ある日、魔法で願いを叶えてくれるはずの王様がみんなの願いを支配していたという衝撃の真実を知り、みんなの願いを取り戻したいと立ち上がる。そんな彼女の元に空から舞い降りた“願い星”スターは、ミッキーマウスからインスピレーションを得たキャラクター。魔法の力を持ち、心からの願いを叶えるのを助けてくれるスターは、好奇心旺盛で、いたずらが大好き。言葉は話さないが、コロコロと変わる表情はとても愛らしく、「可愛いすぎる」と人気を得ている。

そして、アーシャの7人の友達ティーンズは、『白雪姫』に登場する“7人のこびと”からインスピレーションを得たキャラクターとして要注目。個性豊かな“7人のこびと”と性格が似ているだけでなく、実はそれぞれのキャラクター名の頭文字が、“7人のこびと”と同じだというオシャレなエピソードも。

その他にも、森の中で登場するクマやウサギ、アライグマなど、歴代作品を彷彿とさせるキャラクターが次々と登場する。

注目ポイント2:世界観オマージュ

アーシャが暮らす家は、『白雪姫』で、白雪姫が“7人のこびと”たちと出会うコテージからインスピレーションを得ている。そして、その家が位置する森も、歴代作品から影響を受けているそう。ちなみに、予告映像でも登場する森の中の井戸も、『白雪姫』を彷彿とさせると話題。既に映画『ウィッシュ』を鑑賞したという人でも、一つ一つのシーンをじっくりと見直すと、新たな発見がありそうだ。

ちなみに、国民の願いを城に閉じ込めている本作のヴィラン・マグニフィコ王の描き方も、歴代作品に登場したヴィランに通じるポイントが。『眠れる森の美女』のマレフィセントや『リトル・マーメイド』のアースラなど、ディズニー・ヴィランズが使う邪悪な魔法といえば、緑色がテーマカラー。本作でも裏の顔を見せたマグニフィコ王は緑色の魔法を使う。ディズニー史上最恐とされる彼はどんな魔法で人々を陥れるのか!?

そして、本作に登場するアイテムにも、歴代作品を彷彿とさせるものが。中には、「鏡よ鏡、この世で一番美しいのは誰?」というセリフでお馴染みの『白雪姫』の女王のキーアイテム“鏡”にまつわるアイテムも登場するとか。情景からアイテムまで、他にも様々な要素が取り入れられており、歴代作品の世界観をたっぷりと味わうことができる。

注目ポイント3:“願い”オマージュ

ディズニーが100年に渡り描き続けてきた“願い”というテーマを真正面から描く本作。人気アニメーション『ピノキオ』で誕生した代表曲に「星に願いを」があるが、アーシャが“星に願う”そのシーンそのものが、歴代作品へのオマージュ。

ちなみに、マグニフィコ王に支配されている、国民たちの願いを収めた“願いの玉”の中にも、歴代作品で描かれてきた“願い”にまつわるオマージュがあるとか。膨大に浮かびる“願いの玉”のひとつひとつに注目してみてほしい。

注目ポイント4:日本版オマージュ

製作陣が明かしている100のオマージュとはまた別だが、主人公アーシャ役を生田絵梨花、ヴィラン・マグニフィコ王役を福山雅治が演じる日本版でも、観客たちを楽しませる演出が。それが、「さすが100周年」と云わんばかりの豪華歴代声優陣による声のマリアージュ。「誰もがスター!」という楽曲では、『リトル・マーメイド』のアリエル役で知られるすずきまゆみや、『アナと雪の女王』エルサ役の松たか子、『ズートピア』ジュディ役の上戸彩、『塔の上のラプンツェル』ラプンツェル役の中川翔子など、豪華顔ぶれが大集合。100周年記念作『ウィッシュ』でしか観られない夢の共演シーンは必見だ。

注目ポイント5:歴史と愛が詰まったディズニー史上最大(!?)のオマージュ

製作陣、キャスト陣ともに口を揃えて語るのが、「エンドクレジットが終わるまで席を立たないでほしい」ということ。ディズニーがファンたちへのラブレターとして作り上げた本作は、100年の歴史を感じさせる豪華なエンドクレジットとなっている。

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