テレビ朝日系ドラマ『相棒season22 元日スペシャル「サイレント・タトゥ」』が2024年1月1日(21:00~)に放送される。

  • 『相棒season22 元日スペシャル「サイレント・タトゥ」』より=テレビ朝日提供

■3代目相棒・甲斐享のパートナー・悦子9年ぶり登場

2006年以来、毎年元日の夜にスペシャルを放送している『相棒』が2024年も『元日スペシャル』を放送。今作では、3代目相棒・甲斐享(成宮寛貴)のパートナー・笛吹悦子(真飛聖)が、約9年ぶりに登場し、さらに、美村里江、新納慎也が『相棒』初出演を果たす。悦子は、『season11』第1話(12年10月10日)から享のパートナーとして登場。『season13』(14年~2015年)の終盤で享との子どもを妊娠していること、同時に急性骨髄性白血病を患っていることが発覚した。その後物語への登場はなかったが、病を寛解し、無事に出産。国際航空会社の客室乗務員の仕事にも復帰し、シングルマザーとしてひとり息子の結平(森優理斗)を育てていたことが明らかになる。享が逮捕された後も右京とは交流を続けてきたらしく、今回の『元日スペシャル』は、小学5年生になった結平が主役を務める学芸会に、右京や享の父・峯秋(石坂浩二)、社美彌子(仲間由紀恵)らが集まったところから幕を開ける。ところがその学芸会で事件が発生。結平の担任教師・姉小路仁(福澤重文)が衆人環視の舞台上で刺殺されたのだ。

■享の兄・甲斐秋徳(新納慎也)が初登場

今作では、これまで謎に包まれていた享の兄・甲斐秋徳(新納)が初めて姿を見せるのも大きな見どころ。財務官僚である秋徳は服役中の弟に代わって悦子や甥っ子を支え、今や結平から“パパっち”と呼ばれるほど懐かれているよう。そして事件の鍵を握るのは、事件が起こった学園の元教師・栗原志津子(美村)。彼女は姉小路から一方的に婚約破棄されており、今回の事件の容疑者としてあっさりその名が浮上する。ところが次第に彼女が悦子に異常なほどの執着を抱いていた事実が判明。事件は思わぬ方向に転がっていく。やがて志津子の狡猾な罠により、事件は海外まで飛び火。そこで右京と薫が“危険な賭け”に身を投じることに。

■真飛聖「悦子のその後がずっと気になっていた」

約9年ぶりに『相棒』ワールドに帰って来た真飛は「自分自身も、“悦子”のその後がずっと気になっていた9年間でしたし、『相棒』ファンのみなさんからも“もう悦子さんは出ないの?”と聞かれることがあったのですが、本人がいちばんわからなくて曖昧にしかお返事できなかったのできちんと“悦子、出演します!”と伝えられることを、とてもうれしく思っています」と、悦子との“再会”に感謝。右京×薫のコンビとは初共演だったが、「水谷さん、寺脇さんのお2人のコンビはテレビでしか拝見したことがなかったので、近くでご一緒できて、それはそれは贅沢な時間でしたし、やさしすぎるお2人とずーっと笑って過ごせたことは私の宝物です」と、今回の共演がかけがえのない時間だったことを振り返った。

■美村里江(栗原志津子 役)コメント

――『相棒』初出演ですが、オファーを受けたときのお気持ちを教えてください。

役者になる以前から見ていたので、自分が参加できることが不思議な感覚でした。当時通っていた高校が遠く、通学に片道1時間半かかっていたので観られたドラマは少なかったのですが、『相棒』は印象が強かったです。特に解決に至るまでの右京さんの最後の“詰め”の部分は、いつ観ても緊張感があって格好いい。“スタイル”の確立された刑事物で凄いなぁと、いち視聴者として感じていました。

――『元日スペシャル』の脚本を読まれたときの感想をお聞かせください。

まず、スペシャルらしい盛り沢山の内容がとても楽しみだなと感じました。反面、自分の役柄に対しては「?」という部分も多く残されていて、そこをどうやって腑に落ちさせようか、権野監督と相談を重ねていく作業にやりがいを感じました。みなさんの目にこの人物がどう映るのか、楽しみです。

――水谷豊さん、寺脇康文さんと共演されていかがでしたか?

最初にメイク室でご挨拶したのですが、その後、いつもの衣装に身を包んだお2人の並びを観た瞬間「本当に右京さんと亀山さんだ!」と完全に視聴者の感覚に。自分が本の中や2次元に飛び込んだような感慨がありました。現場では、お2人の明るく気さくなお人柄そのままに、「ようこそ!」という相棒撮影班の皆さんの空気感にも助けられて、終始楽しかったです。私は現場でよく笑う方だと思うんですが、今回はいつも以上に笑ってリラックスして集中できたかもしれません。

――視聴者のみなさまにメッセージをお願いいたします!

時代の流れで悪意の形も変化しますが、それを許さない、屈しない正義や心の在り様があることを作品内から感じられ、私自身も背筋が伸びた気がします。20年以上積み上がってきた物語だからこその厚みと奥行きがあり、長年の『相棒』ファンであれば余計に楽しめる回ではないかと思います。

■新納慎也(甲斐秋徳 役)コメント

――『相棒』初出演ですが、オファーを受けたときのお気持ちを教えてください。

『相棒』というドラマは、『サザエさん』とか『ドラえもん』に近い印象があるかもしれません(笑)。日本で長く愛され続けている作品。そんな『相棒』へのオファーをいただいた時は、完成された中に入っていく恐ろしさというか、僕が壊してはいけない作品に突入するような、強烈なプレッシャーがありました。

――『元日スペシャル』の脚本を読まれたときの感想をお聞かせください。

「え! あの人に兄がいたの? それ、俺??」という感想。恐らく『相棒』ファンのみなさまも驚くことと思います。僕が演じる秋徳は、少し特殊な状況に居心地の良さを感じているようですが、その気持ち、なんかわかる気がしてしまう。僕に似てるのかも。

――水谷豊さん、寺脇康文さんと共演されていかがでしたか?

僕のクランクインが、なんとお2人と僕の3人のシーンでした。なんの罰ゲームだろう? と思うほど緊張しましたが、水谷さんも寺脇さんも、冗談を交えながら話しかけてくださって、一瞬で仲間に入れてもらえた気分でした。長年同じメンバーで作っているドラマでもあり、同時に多くのゲストを迎え入れているドラマでもあるのだと気づかされました。受け入れ体制さえも素晴らしく感動しました。

――視聴者のみなさまにメッセージをお願いいたします!

今回、日本を代表するあの『相棒』にお邪魔します。しかも、相棒ファンの方を驚かせてしまうような、“あの人の兄”です。世界観を壊さないように、上手く馴染みながらもスパイスとなるように心がけました。どうぞ、お楽しみにしていてください。

■真飛聖(笛吹悦子 役)コメント

――およそ9年ぶりの『相棒』ご出演ですが、オファーを受けたときのお気持ちを教えてください。

自分自身も、“悦子”のその後がずっと気になっていた9年間でしたし、『相棒』ファンの皆さんからも「もう悦子さんは出ないの?」と聞かれることがあったのですが、本人がいちばんわからなくて曖昧にしかお返事できなかったのできちんと「悦子、出演します!」と伝えられることを、とてもうれしく思っています。

――『元日スペシャル』の脚本を読まれたときの感想をお聞かせください。

“そういう月日を過ごしていたのかぁ、悦子は!”という思いと、なかなかスリリングな内容だなと感じました。

――久しぶりの『相棒』の現場の雰囲気はいかがでしたか?

9年ぶりの私を、ほとんど同じキャスト、スタッフのみなさんが温かく迎え入れてくださり、本当に幸せでした。水谷さん、寺脇さんのお2人のコンビはテレビでしか拝見したことがなかったので、近くでご一緒できて、それはそれは贅沢な時間でしたし、やさしすぎるお2人とずーっと笑って過ごせたことは私の宝物です。

――視聴者のみなさまにメッセージをお願いいたします!

まずは、9年ぶりに“悦子”が出演させていただけたことに心から感謝しています。『相棒』ファンのみなさんにも、喜んでいただける、そして、楽しんでいただける物語になっていると思います。悦子としては、“いろんな顔の悦子が見れるかもしれません!”とだけお伝えしておきます。 2024年『元日スペシャル』、どうぞお楽しみに!!!

【編集部MEMO】あらすじ
甲斐享(成宮寛貴)と笛吹悦子(真飛聖)の息子・結平(森優理斗)が、学芸会の演劇で主演を務めることになり、祖父の甲斐峯秋(石坂浩二)は早々に会場入りして開幕を待っていた。学芸会といっても立派なホールを借り切っての催しで、峯秋は孫の晴れ舞台に、社美彌子(仲間由紀恵)とその娘・マリア(土方エミリ)も招いていた。同じ会場に、右京(水谷豊)、薫(寺脇康文)、美和子(鈴木砂羽)の姿もあった。右京は、享の逮捕後も悦子とその息子を気に掛け、交流を続けていたのだ。また、峯秋の長男で享の兄の甲斐秋徳(新納慎也)は、結平の父親代わりを務めており、この日も保護者として悦子とともに舞台袖で結平を見守っていた。そんな中、結平の担任・姉小路(福澤重文)が、悦子に声を掛けてくる。その言動には、単なる“担任教師”にそぐわない不穏な空気をはらんでいた。そうこうするうち幕が開くが、その最中、なぜか出演予定のない姉小路が、フラフラとステージに現れ、舞台上で卒倒する。背中には、深々と刃物が突き刺さっていた。騒然となる会場。右京と薫は、緊急事態を察し、即座に動き出す。しかし容疑者は意外なほどあっさり浮上した。姉小路は異性にだらしなく、同僚教師だった栗原志津子(美村里江)との婚約を一方的に破棄した過去があった。そのいきさつは非道なもので、志津子が姉小路に強い恨みを持つのも無理からぬことだった。一方、志津子のかたわらには、黒須(阿佐辰美)という若者がいて、彼女から何らかの指示を受けている様子が垣間見られた。この時点で、事件のあらましは判明したかに思われたが、やがて志津子が、姉小路からアプローチを受けていた悦子に対して、異常な執着を持っていることが分かる。