架空の村「マコンド」を創設したブエンディア一族の、繁栄から滅亡までの孤独な百年間を描いた長編小説、ガブリエル・ガルシア=マルケス著『百年の孤独』。なかなかの厚みのある単行本なのですが、2024年、ついに文庫になるそうです!

【2階文学】
「文庫化したら世界が滅びる」と言われているマルケス『百年の孤独』が、
どうやら来年文庫になるらしい。
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衝撃すぎて言葉が出ませんでした。
まさか生きているうちに『百年の孤独』の文庫版を目にする日がやって来るとは。
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世界が滅びる前に、今こそ。
単行本は2F-F22にございます。n.o
(@KinoShinjukuより引用)

生きているうちに『百年の孤独』の文庫版を目にする日がやって来るとは思っていなかったという紀伊國屋書店 新宿本店さん。文庫化されると知ると、すぐさまPOPを掲示。公式X(@KinoShinjuku)にその様子をアップすると、『百年の孤独』に対するさまざまな反応が寄せられました。

「文庫化か〜。昔、図書館で海外文学読み漁るブームがあった時に手にしてまあまあ早い段階で中断、そのまま返却した覚えが。文庫になるなら、この際挑戦したい」

「懐かしいな。大学のとき一生懸命読んだなぁ。人物相関図を書いて説明してくれたYくんは元気にしているだろうか」

「学生時代に『文庫出てねえんかい!』とキレながら毎日このクソデカ単行本を持ち歩いて頑張って読んでた。でも単行本の装丁もカッコよくて気に入ってた。文庫化は熱すぎる(厚過ぎる)」

「今も家の本棚に置いてあります。あの内容たるや、混沌世界に意味を求めず流れる時間の渦の中に飲み込まれていく感じ。ラテン文学は独特な世界観ですよね」


多くの方が読破できなかった経験があるようですね。読んだことのある方はご存知かと思いますが、同書は、持ち歩くことが大変なだけでなく、登場人物の名前が同じだったりして非常にややこしいんです!

例えば、マコンドの創設者「ホセ・アルカディオ・ブエンディア」の長男は「ホセ・アルカディオ」。次男は「アウレリャノ・ブエンディア大佐」で、その17人の子どもの名前はみな「アウレリャノ」などなど。それゆえ、今どのアウレリャノの話? このアルカディオはさっきのアルカディオと同じ? と混乱してしまうよう。読むのに時間がかかるのも、人物相関図が必要になるのも納得です。

文庫化されれば簡単に持ち歩くことができて、読破のハードルも少しは下がりそうですね。「文庫化したら世界が滅びる」と言われているという『百年の孤独』。まだ読んだことのない方は、世界が滅びる前にぜひ、単行本の読破に挑戦してみてはいかがでしょうか。

ちなみに紀伊國屋書店 新宿本店さんは、「文庫化したら世界が滅びる」と言われている本をもう1冊紹介しています。ウンベルト・エーコ『薔薇の名前』です。まだ文庫化の噂はないそうですがこちらも気になりますね!