「びっくりドンキー」といえば何を想像しますか? 個性的な外観&内装、チーズが乗ったハンバーグ、木でできた大きなメニュー……。実はそんなイメージだけで語るにはもったいないほどに味と品質にこだわっているレストランチェーンなのです。今回は運営会社の本社がある北海道で行われた「びっくりドンキープレスツアー」に招待されて参加したので、そのこだわりについてご紹介します。

  • caption

    びっくりドンキー「レギュラーハンバーグディッシュ」

岩手県盛岡市で生まれた「びっくりドンキー」

「びっくりドンキー」の歴史は1968年12月15日に岩手県盛岡市にオープンした「ハンバーガーとサラダの店・べる」から始まりました。なんと当時はハンバーグではなくハンバーガーのお店だったのです。

その後マクドナルドの日本上陸を知り、差別化をするためにハンバーグとライスを木のお皿で提供することにしたのが現在のスタイルの始まりです。店舗数を徐々に増やし、1980年北海道札幌市内に初出店、後に店名を「びっくりドンキー」に変更します。その由来は「楽しいことが次々起こり、お客様を驚かせたい、ワクワクさせたい」という想いから(1972年に盛岡市にオープンしたお店は現在も「ベル大通店」として営業しています)。

大きな特徴のひとつが1975年頃からある木製の大きなメニュー。コロナ禍をきっかけに現在ではタッチパネルでの注文を導入したお店が増えています。

  • caption

    おなじみ、木製の大きなメニュー

木のメニューの重みを感じながら注文する方が「びっくりドンキー」感がある気もするのですが、タッチパネルから注文すると、「こんなトッピングもあったんだ」「このサイドメニューも美味しそう」と今まで気づいていなかった意外な組み合わせに出会えるという良さも。店員さんを呼んだり注文を伝えたりする時間が省けるだけでなく、「食後のコーヒーをそろそろ持ってきてほしいな」という時もタッチパネルを押すだけでOKなので時短&スマートにお食事ができるメリットがあるんです。

知らなかった! 徹底的なこだわり

「びっくりドンキー」では店内で提供されるハンバーグは8か所ある自社工場で製造、ビールとコーヒーまで自社で醸造・焙煎を行っています。

まずはハンバーグ。最近人気の店で提供されるハンバーグは球状で分厚く、ナイフを入れると中からどばーっと肉汁が出てくるものが多い印象です。それに対し「びっくりドンキー」のものはかなり薄い小判型……それでも不思議と旨味たっぷり、そして食べ終える最後までジューシー!

  • caption

    ハンバーグはお箸で切れるほどの柔らかさ

牛肉と豚肉の合挽き肉を使用しており、牛肉は放牧でのびのび育てられた牛、豚肉はストレスの少ない環境で薬をできるだけ使用しない健康な豚の肉を使用しています。ハンバーグ専用に開発した鉄板で肉汁を閉じ込めるように焼き上げることで、お箸で切れるほどの柔らかさで全体がジューシーなハンバーグに仕上がるのです。

添えられているライスも「炊きたて」にこだわっています。一度に大量に炊いて保温するのではなく、こまめに炊くことで提供されるライスはいつも炊きたてが食べられるんです。もちろんお米にもこだわっており、殺虫剤・殺菌剤を一切使用しない、除草剤は一回までのオリジナルの省農薬米を使用しています

付け合わせの大根サラダに使われるカット野菜にもこだわりが。びっくりドンキー独自の基準で栽培された野菜を使用し、新鮮さを保つために収穫からの時間をできるだけ短縮しています。さらに冷却しながら高速スライサーで絶妙な太さにカットすることで、水分を保ったシャキシャキ食感に仕上げています。

  • caption

    シャキシャキの大根サラダ

続いてはディッシュランチについてくるみそ汁。そもそもハンバーグになぜみそ汁? と気になっている方も多いかもしれません。これは日本人の口に合うように、和風の味付けのメニューが多いから。そのため、ハンバーグソースも和風ベースですし、テーブルのカトラリーボックスにもお箸が入っています。

  • caption

    ハンバーグと相性のいい「みそ汁」(単品の場合140円)

みそ汁は店舗で出汁をとっていて、ハンバーグとの相性も計算しつくされているのだそう。「うまいものはうまい」の信念に基づき、全国どこも同じ味で地域ごとに味を変えることはしていないそうですが、みそ汁の具材は週替わり。

フライドポテトについてくるのは、マヨネーズとケチャップ……ではありません。ここも「細かいところまで手を抜かないなぁ」と驚いたポイント。赤い方は「トマトソース」で、トマトの酸味まで感じる爽やかな味わいです。白い方は「マヨネーズタイプ」で、ほんのりとしょうゆのようなコクを感じます。「マヨネーズタイプ」はあまりの人気にチューブ入りで販売されているほど! 2つのソースを行ったり来たりしているうちに止まらなくなる絶妙なコンビです。

  • caption

    ソースもひと味違う「びっくりフライドポテト」(単品の場合490円)

サイドメニューでダントツ人気なのは「イカの箱舟」(790円)。食べたことがないという方はぜひ一度試していただききたいのですが、イカが焼かれすぎず生すぎず絶妙な焼き加減! そして和風ベースのマヨネーズソースがウマい!

  • caption

    サイドメニューのダントツ人気「イカの箱舟」(790円)

従業員の中にもファンが多く、スタッフ秘伝の裏技的な食べ方は「ライスの上に乗せて『イカ箱定食』として食べる」のだそう。それは試してみたいです……!

ドリンクでの人気No.1は「つぶつぶ食感イチゴミルク」。生クリーム入りの牛乳がまるでソフトクリームのような濃厚さで、完熟イチゴを使用したソースと混ぜながら飲むと幸せな気持ちになれますよ……!

  • caption

    ドリンク人気No.1「つぶつぶ食感イチゴミルク」(Sサイズ390円)

小樽の醸造所で「ホンモノのビールをつくる」

びっくりドンキーには自社醸造所で作るビール「ドンキーハウスビール」があります。ハンバーグはもちろん、自社工場で製造するものも多く、当然ドリンクにもこだわる徹底っぷり。「お客様の口に入るものはすべて把握していたい」「ホンモノのビールをつくる」と1995年北海道小樽市に「小樽ビール醸造所」を作ってしまいました。現在では「小樽ビール醸造所」と「銭函醸造所」の小樽市2か所で全国のびっくりドンキーで提供するビール、そして「小樽ビール」を製造しています。

  • caption

    びっくりドンキー「銭函醸造所」(北海道小樽市)

小樽に自社醸造所を構えた理由は水が良かったから。小樽の豊かな水はミネラルバランスに優れた良質な軟水で、ビール造りに適しているのです。さらに、最初に掲げた目標が「ホンモノのビールをつくる」だったこともあり、採用したのは1516 年にドイツで制定された法律 「ビール純粋令」に基づく製法。水、麦芽、ホップ以外の原料を加えない (酵母は除く)というもので、麦芽100%の本物のドイツビールなのです。そのためか、ドイツの方や現地から帰国した人からの評判がとても高く、「まさか小樽で本場のドイツビールの味が楽しめるなんて」と感動する方が多いのだそう。

  • caption

    小樽の豊かな水で麦芽100%の本物のドイツビールを作っている

小樽ビール醸造所に併設された直営のビアレストラン「小樽倉庫No.1」の中心には現役で稼働する大きな仕込み釜があります。実際に製造されている場所で飲むことができたらビールの味もまた格別なものになりそうですね。

  • caption

    直営のビアレストラン「小樽倉庫No.1」の中央には大きな仕込み釜が

  • caption

    ビールの製造工程を眺めながら小樽ビールが楽しめる

  • caption

    「ドンキーハウスビール」(小500円)

コーヒーは現地で豆の選定から、自社工場で焙煎

全国のびっくりドンキーで提供されるコーヒーは、すべて自社工場「ローストファクトリー」(北海道札幌市)1か所で焙煎されています。一般的には商社などにお任せする「豆の産地の選定から実際に足を運んで品質を確かめてから取引をする」ところまで自社で行うのは飲食チェーンではかなり珍しいことです。豆ごとの特性に合わせて自社工場で細かく条件を変えて焙煎し、店舗では注文ごとに1杯ずつ抽出しています。

  • caption

    「ホットコーヒー」(単品の場合290円)

  • caption

    コーヒーの焙煎を行う自社工場「ローストファクトリー」

  • caption

    焙煎直後のコーヒーからは芳醇な香りが!

毎年大好評の「ドンキー満喫セット」が今年も登場

びっくりドンキーでは、11月29日から「ドンキー満喫セット」が登場します。これは2018年に50周年記念の限定メニューとして登場して以降、毎年行っている人気のキャンペーンで、こだわりが詰まったびっくりドンキーの人気商品を一度にセットで味わえるというもの。

  • caption

    「ドンキー満喫セット」の組み合わせ一例

ハンバーグディッシュ、スープ、ドリンク、デザートorアラカルトを以下の組み合わせで自分好みの組み合わせにカスタマイズすることが可能です。

STEP1: ハンバーグディッシュを選ぶ
「レギュラー」/「チーズ」/「エッグ」/「おろしそ」/「パイン」の中から選べ、150g/200g/300gどちらも可能 STEP2: スープを選ぶ
「みそ汁」/「コーンスープ」
STEP3: ドリンクを選ぶ
「ホットコーヒー」/「アイスコーヒーS」/「アイスカフェラテS」/「太陽のオレンジS」/「つぶつぶ食感イチゴミルクS」
STEP4: デザートorアラカルトを選ぶ
「ストロベリーソフト」/「珈琲ソフト」/「びっくりフライドポテト」/「スパイシーポテト」

組み合わせは全部で200通りにもなるというから何度でも楽しめそうですね!

55周年記念! 「びっくりドンキーわくわく GOGO 祭り」

さらに12月15日から2024年1月23日までは創業55周年を記念して限定グッズが当たる「びっくりドンキーわくわく GOGO 祭り」が開催されます。期間中に55周年特設サイト内の応募フォームに必要事項を入力して応募するだけで総計 665名に限定グッズが当たるのですが、その限定グッズがかなりぶっ飛んでいました……!

当たるグッズのひとつめは「オリジナルディッシュ皿」。

  • caption

    「オリジナルディッシュ皿」(左)と「かたむけ隊」がセットで当たる

びっくりドンキーで提供される木のお皿のひと回り小さいバージョンと「かたむけ隊」のセットで、裏面にはシリアルナンバーが刻印されています。「かたむけ隊」とは、お皿の下に敷くことでハンバーグソースとサラダの味が混ざらないようにできるアイテムです。店舗で客が紙ナプキンやスマホなどを木のお皿の下に敷いて混ざらないようにしていたことから着想を得て生まれたアイテム。

  • caption

    「かたむけ隊」をお皿の下に敷くとハンバーグとサラダの味が混ざらない!

2つ目は「イカの箱舟抱き枕」。

  • caption

    「イカの箱舟抱き枕」……デカい!

なんとサイドメニュー「イカの箱舟」を抱き枕にしてしまったというもので、そのデカさにも驚きです。考案したスタッフは「イカは取り外しできるようになっているんですよ!」と熱弁されたのですが、気になるのはそこよりも「なぜイカの箱舟を抱き枕にしたのか?」なのですが……「従業員の中でもファンが多いメニューで、細長いから抱き枕にいいかなって……!」とのこと。

ちなみに他の限定グッズアイディアとしては「びっくりドンキーのハンバーグの香りのアロマディフューザー」とか「びっくりドンキーのハンバーグプレートがプリントされたルンバ」などが案としてあったそうで、その会議、ちょっと参加してみたかった気もします。

3つめは「公式ファンブック」。こちらは11月27日から販売もされるもの。

  • caption

    びっくりドンキー公式ファンブック

びっくりドンキー初の公式ファンブックで、創業からの55年の歴史やびっくりドンキーの楽しみ方が盛りだくさんです。価格が1,210円なのに総額 2,000円引きクーポンがついているということで、びっくりドンキー好きの方にとってはかなりお得です(電子版にはクーポンは付いていません)。

味や品質には徹底的にこだわり、そしてキャンペーンではユニークな一面も見せるびっくりドンキー。まだ食べたことのないメニューがある方はぜひ味わってみてほしいです。

※地域、店舗によって価格が異なります。また一部店舗では取扱いのない商品があります。