元プロ野球選手で野球解説者の達川光男氏が24日、YouTubeチャンネル『フルタの方程式【古田敦也 公式チャンネル】』で公開された動画「『打てる捕手が減った理由は?』『組んで楽しかった投手は?』視聴者質問に本音で回答【キャッチャーズバイブル】」に出演。古田敦也氏にキャッチングで意識していたことについて質問する一幕があった。

古田敦也氏

「キャッチャーで一番受け方を変えたのは古田ですよ」と切り出し、「古田が出現せんかったら、みんな幸せになってたのに。今のキャッチャーが左投手のスライダーを捕れなくなったのは古田のせいです」と自身の見解を述べる達川氏。続けて、「ベンチから声が出るわけですよ、コースの」「アウトコースはこう構える。インコースはちょっとこうなる、心理的に」と、一般的なキャッチャーの構え方と古田氏の構え方の両方を実際にやってみせつつ、「古田は頭が賢いから、(その構え方をすることで)一塁側ベンチからも三塁側ベンチからも(コースが)分からないんですよ」と回想した。

また、古田氏のキャッチングの際の体重移動についても触れた上で、「今だから告白してやってくれよ。意識してやってただろ?」と確認すると、古田氏は「やってました」と告白。「(右と左どちらかに)寄ったら声が出るんでね、寄らないようにしてた。サインは外って決まっても、捕るまではこうやって(動かない)。昔みたいにあんまり寄らずに大体真ん中近くにいた」と振り返った。

さらに、「高校生がこんな構え方するからさ、『どうしたん?』って聞いたら、『古田さんのYouTube見たら、こんな構えしてました』(と言われた)」と明かし、頭を抱える達川氏。「古田は特別じゃけん」とこぼすと、野口寿浩氏も「僕もよく『古田さんのキャッチングが……』って言われるんですけど、『あれは古田さんだからできるんだよ』って言う。ヤクルトでも古田さんが正捕手になると、それより下の世代のキャッチャー(の構え方)が古田さんに似てくるんですけど、だけど途中で諦めるんですよ」と話し、古田氏の構え方を多くの捕手がマネできない理由も解説していた。

【編集部MEMO】
『フルタの方程式』は、テレビ朝日で放送されていた古田敦也氏の初冠番組。2021年5月にYouTubeチャンネルとして復活した。名選手たちのハイレベルな技術論や、プロ野球選手だけが知るエピソードに加え、野球のギモンを解決する“方程式”を提案。「ピッチャーズバイブル」「バッターズバイブル」「キャッチャーズバイブル」など、「野球好きのバイブル」となるコンテンツを配信している。なお、古田氏が『これ余談なんですけど・・・』(ABCテレビ)にゲスト出演した際、番組MCのかまいたち・濱家隆一は古田氏のトーク力を絶賛し、『フルタの方程式』を楽しみにしている視聴者の一人であると明かしていた。