タレントの伊集院光とプロデューサーの佐久間宣行氏が出演する、テレビ東京のバラエティ番組『伊集院光&佐久間宣行の勝手にテレ東批評』(毎週土曜11:03~11:30)が、11日に放送された。

  • (左から)伊集院光、池谷実悠アナウンサー、佐久間宣行氏

■伊集院光、『家、ついて行ってイイですか?』で感じたテレ東ディレクターのスキル

11日の放送では、終電を逃した方々の家について行って人生譚をのぞき見する番組『家、ついて行ってイイですか?』(毎週日曜20:30~)の話題に。駅前で出会った拳法の“先生”の家へついて行ってみると、実はYouTube5億5,000万回再生の居合い抜きの達人だったという引きの強さを見せていた。さらに伊集院は、その後に訪れたコレクターの男性宅での番組ディレクターの力に、思うことがあったという。

「自分が若手の時に、予算の都合もあって、タレントがレポートに行かないでディレクターが直接聞くみたいなのが多くなって、すごく嫌だった」と振り返る。「俺たちの方がそれ専門に鍛えられているんだからもっと聞けるじゃんって思っていたんだけど、最近のテレ東の、インタビュアーも兼ねている、下手したらカメラマンも兼ねているディレクターたちの力というか、スキルがすごい上がっている」と評価。特に“待つ力”を感じたそうで、「タレントって待ちくたびれて自分が面白いこと言おうとしちゃう。全部しゃべり終わるまで待てなくて、突っ込んじゃったりとかする」と語った。

その放送回では、コレクターの男性が現在の妻とは再婚だとわかる。伊集院はそこからディレクターの“待つ力”を感じたそう。「おそらくディレクターは、何かあるなっていうのがわかって、かと言って自分からここグイグイ行くところじゃないなっていうのもわかったと思う。そしたら、前の奥さんとは死別だっていう話が出てきた。これも徐々に失礼がないように『しゃべりたいと思ったらしゃべってください』のギアで言っていくんだけど、この奥様が心を病んでしまって自ら命を絶たれたっていうことをしゃべり出す。その後さらに黙っていることで、なるべく黙っていることでお嬢さんも同じ形で後を追っていくって話になる。これって待つ力以外では聞き出せないし、でも明らかにその人は誰かにしゃべりたかったっていうことを感じ取っていたと思う。“聞く”“引き出す”“違和感のあったところだけ待つ”みたいなところが、すげぇできてる」と分析した。

また、自身もディレクターとしてのロケ経験がある佐久間プロデューサーは、「ディレクターのロケっていうのは、要はお蔵(お蔵入り)にできるんですよ」と切り出し、「タレントさんを連れて行くとその人たちの分はオンエアしなきゃいけなくするじゃないですか。僕も行っていたからわかるんですけど、ディレクターの場合、その人が傷ついたとかこの人はオンエアするべきじゃないなとか、これ以上引き出してもな、と思ったらお蔵にできるから。その気持ちで行けるから、たまにとんでもない大当たりに出会うんですよね」とディレクターがロケに行くメリットを明かした。

【編集部MEMO】
『伊集院光&佐久間宣行の勝手にテレ東批評』は、芸能界イチの“テレ東フリーク”伊集院光と、テレビ東京を退社した人気プロデューサー・佐久間宣行氏が、テレ東の番組を好き勝手に語り合う新感覚トークバラエティ。最近観た面白かった番組、酷かった番組、こんな番組をやって欲しいなど自由なテーマでトークを繰り広げるほか、これから放送する番組の出演者・スタッフをゲストに招き、番組の見所や“ここだけの裏話”を聞き出す。今年9月2日に特別番組として放送され、10月7日からレギュラー放送が開始となった。進行はテレビ東京・池谷実悠アナウンサーが務める。