「オリーブの丘が近くにあるなんて羨ましい」と言われたことがある。「オリーブの丘」というのは当然、あのイタリアン系のファミレスチェーンのことだ。

そのときは「えっ、むしろ君の家の近くにはオリーブの丘がないの?」と不思議に思ったものだが、どうやら都心などはあまり店舗が多くないらしい。

あまりマウントは取りたくないが、オリーブの丘はマジで優秀。近くにあるなら絶対に通った方がいい。この9月にグランドメニューを改定して、これがまた最高なんだから。

ということで、さっそく新メニューを味わいつつ、オリーブの丘の魅力を改めてお届けしよう!

ブイヤベース、豚のポルケッタ、林檎パイ、全部ウマい!

イタリア食堂「オリーブ丘」。一品一品のクオリティに対し、だいぶ価格を抑えた高コスパメニューが揃っているところは個人的に特に気に入っている。しかも、メニュー数もマジで多いのよ。

例えば……

パスタメニューだけでも4ページ分。月替わりの「今月のパスタ」のページを入れれば4.5ページ分くらいは用意されていることになる。

肉料理もガッツリとラインナップし……

スイーツも豊富に用意。

アルコール類もビールからワインまで何でもござれ。

全部は到底紹介しきれないので、その凄さのほどはグランドメニューのページ数の多さから察していただければ幸いだ。

で、このグランドメニューが今年の9月にリニューアルされたわけだが、今回のコンセプトは「北イタリア」で、きのこ、ニョッキ、ゴルゴンゾーラ、かぼちゃ、皮つきポテトなどを使用した秋冬らしい商品が続々とラインナップ。

個人的に、とりわけ気になったのがこちらの3品だ。

「ブイヤベース」(539円)と……

「ハーブ香る豚のポルケッタ~ペッパー&バルサミコソース~」(869円)と……

「~オリーブの丘~焼きたて林檎パイ」(539円)である。

ブイヤベースや林檎パイはともかく、ポルケッタという食べ物は初体験で正直ドキドキしちゃっているけど、肉料理ページの主役的なポジション取りをしていたし、間違いないでしょう! さぁ、オリーブの丘さん、今回も期待してますよ!

まず運ばれてきたのはブイヤベース。

うっわ〜……、入ってるよ。入っちゃってるよ。約500円という安価にして、魚介類がたくさん入っちゃってるよ〜! エビなんて2頭も入っちゃってるよ〜!? しかも、香りもめっちゃいい! コレ多分、器ごと熱してるよね? 湯気も立ち込めているし、超アツアツだわ。

じゃあさっそくムール貝から……

うっっっま……。ムール貝は大粒でぷりっぷり。旨味も超濃厚。貝の旨味だけじゃなく、トマトの旨味や甘みもしっかり吸収されている。

エビは殻ごと食べられるソフトシェルシュリンプ。旨味を一滴も逃さず味わえる。身もしっかりしていて風味も最高! 甲殻類好きにはたまらない味わいだ。ってか、これ本当に500円台だよね? お店側の儲けある? と心配したくなるほど質がいい。

しかも、なんとこのブイヤベース……

底の方に2切れの大きめのバケットが入ってるんですよね。イタリア・トスカーナ州の伝統的なスープ「リボリータ」っぽい感じになってるんですよ。何度も聞くけど、これ本当に500円台だよね? サービス満点すぎん?

当然、バケットには魚介類の旨味と濃厚トマトスープのフレッシュな甘みがすべて吸収されており、口に含んだだけでじゅわ〜っと旨味が溢れ出てくる。もはやバケットのかたちをした宝石だろ、こんなの! まさに奇跡のようなウマさである。

続いて到着したのは、「ハーブ香る豚のポルケッタ~ペッパー&バルサミコソース~」。

やばっ、めっちゃウマそう! だけど何より凄いのは……

肉のこの分厚さよ! 2cm超えてません? 超えちゃってません? ちなみにこの「ポルケッタ」とは、豚肉にローズマリーなどのハーブを巻き込んで、低温調理したイタリア中部発祥の伝統料理とのこと。厚切りのチャーシューに近い感じかな?

実際に食べてみると、これも激ウマ! 肉は柔らかくてめちゃくちゃジューシー。肉の味わいをガツンと堪能できる。味付けは胡椒系のスパイシーさとバルサミコソースの酸味が絶妙にマッチ。これは初めて経験した味かも。付け合せのマッシュポテトやコーンにもよく合う!

それにしても、この分厚い肉がこんなに柔らかいとは……。低温調理はローストによるものらしいけど、すごいな。下味をつける段階でニンニクソースなんかも塗っているそうだが、ローズマリーやスパイスの風味も相まって、味わいのハーモニーはかなり重層的。料理として素晴らしい。大きなポテトなども付いているので、ライスやパンなどを注文しなくてもかなり満足度は高そうだ。

ラストはこちら、「~オリーブの丘~焼きたて林檎パイ」。ひとつひとつ注文が入ってから焼くらしいけど、アツアツのままスキレットで運ばれてくるなんて無敵かよ!

フランボワーズソースも別で添えられているので、途中で味変できるのもうれしい。

さっそく食べてみると、もう確実にクオリティがチェーンレベルじゃねぇっ! パイはザックザク、林檎はシャキシャキ感を残しながらもトロトロ感もあって絶妙! しかも林檎は一切れが大きくてジューシー。半玉以上使っているんじゃないか? ってくらいゴロゴロと入っている。バニラジェラートもカスタードソースと相まって林檎パイに最高に合う!温かいパイと冷たいジェラートのコントラストもたまらない。うっま〜!

フランボワーズソースは甘みは控えめで、フレッシュな酸味と華やかな風味が林檎パイのレベルをさらに格上げしてくれる。後味もサッパリして満足度も爆上がりだ!

グランドメニューの改定に興奮して、だいぶカロリーを摂取してしまったが、こんなにウマいんだから悔いなど一片もない。むしろ、これだけ主役クラスのメニューを食べまくったというのに、合計で2000円にも達していないんだから改めて凄まじい。

ということで、オリーブの丘はわざわざ遠出してでも行く価値あり。新グランドメニュー、ぜひお試しあれ!