キリンビバレッジは今年の秋冬、「キリン 午後の紅茶 TEA SELECTION」シリーズ第3弾・第4弾として新たにミルクティーを発売することを発表しました。

発売に先駆け都内で開催された「午後の紅茶 ミルクティ試飲会」には、キリンビバレッジ マーケティング部 ブランド担当主務の大竹野晋平氏、同社 商品開発研究所 飲料開発担当の鈴木梢氏、長井美保氏が登壇、各商品の特長や開発秘話、発売に至った想いを語りました。

  • 写真左より、キリンビバレッジ 商品開発研究所 鈴木梢氏、同社マーケティング部 大竹野晋平氏、同社商品開発研究所 長井美保氏

■上質感を届ける「TEA SELECTION」シリーズ

「日本に紅茶文化を作る」というビジョンを掲げ1986年に「午後の紅茶 ストレートティー」を発売して以来、長きに渡り愛され続けている「午後の紅茶」ブランドですが、紅茶本来のおいしさをさらに多くのユーザーに広めていきたいという考えのもと、今年新たに「午後の紅茶 TEA SELECTION」シリーズを立ち上げました。

本シリーズは「ちょっと上質でちょっといい休息を。大人の心を満たす、こだわりの紅茶」をコンセプトに、味わいやパッケージなど上質感や贅沢感をまとったシリーズとして展開しています。

  • TEA SELECTIONシリーズ第1弾として7月に発売した「アールグレイアイスティー」イメージビジュアル

第1弾として7月11日に発売した「キリン 午後の紅茶 TEA SELECTION アールグレイアイスティー」は、20~30代といった若年層に支持され、Instagramの動画投稿の再生数やインプレッション数も通常投稿より高い数値を得られているといいます。

  • キリンビバレッジ マーケティング部 ブランド担当主務 大竹野晋平氏

さらに同社が実施したユーザー調査結果について、「味や香りを楽しむ」「ちょっと贅沢な感じ」といった項目が従来品と比較し2倍以上のスコアであったことを引用し、「ユーザー評価が高いと実感している」と大竹野氏は振り返りました。

■ミルクティーを続けて発売する背景とは?

好調な滑り出しがうかがえるTEA SELECTIONシリーズですが、9月には本格無糖紅茶の「HARMONY TEA(ハーモニーティー)」を発売、続いて10月17日に「ザ ミルクティー イングリッシュブレンド」、12月5日に「クリーミーティーラテ」と、第3弾・第4弾は共にミルクティーを発売するといいます。

  • 右:「キリン 午後の紅茶 TEA SELECTION クリーミーティーラテ」(400ml)、左:「キリン 午後の紅茶 TEA SELECTION ザ ミルクティー イングリッシュブレンド」(400ml)

シリーズ内で続けてミルクティーを発売することに至った経緯について大竹野氏は、市場における有糖飲料の一定ニーズとその背景に見える飲料製品へのユーザーの期待の変化(より贅沢感や味の濃さを求めるトレンド)、さらに秋冬シーズンのミルクティーの需要の高さにあると語ります。

新たなミルクティー2品について「肌寒い時期に求められる"ミルクのまったりした味わい"や"濃い味"に応えるアプローチをすることで、上質な体験をしてもらいたいと思っています」(大竹野氏)と、意気込みをアピールしました。

■紅茶の美味しさを楽しめる「イングリッシュブレンド」

「キリン 午後の紅茶 TEA SELECTION ザ ミルクティー イングリッシュブレンド」の開発を手掛けた、同社 商品開発研究所の鈴木梢氏は、「単純に茶葉を従来品の2倍に増やしただけでは目指している上質感にはならず、茶葉ブレンドを含めこだわりをもって調整することが必要だと思いました」と開発当初を振り返ります。

  • キリンビバレッジ 商品開発研究所 飲料開発担当 鈴木梢氏

他社製品の分析を含め、どのようなお茶の引き立て方をすればよいかを分析した結果、「ミルクに負けない紅茶の香り」と「苦渋みの心地よいバランス」を目指す方向に舵を切り、冷涼感のある香りが特徴の「ウバ茶葉」と、甘い香りやミルクとなじむまろやかさを持つ「アッサム茶葉」をブレンドする仕上がりになったと話します。

■ミルクの重厚感を追求した「クリーミーティーラテ」

続いて「キリン 午後の紅茶 TEA SELECTION クリーミーティーラテ」の開発を手掛けた同社 商品開発研究所の長井美保氏が登壇、「ミルクの濃厚感」をどのような形で製品に落とし込んだかを明かしました。

  • キリンビバレッジ 商品開発研究所 飲料開発担当 長井美保氏

まず初め、従来品のミルクティーをベースに牛乳の量を増やす改良をしてみたところ、「自然なミルクの甘さが高まったものの、ミルクのさらっとした仕上がりで『冬に飲みたい濃厚さ』とは遠いと感じた」と話します。そこで採用したのは、牛乳ではなく生クリーム。「生クリーム由来の脂肪感・贅沢な油脂感により、冬に飲んで満足感を得られるミルクの濃厚さにつながりました」(長井氏)。

■4つのミルクティーを飲み比べると違いは歴然

参加した試飲会では、「午後の紅茶 ミルクティー」と新たに発売する2品(クリーミーティーラテはホットとコールドの2種類)、合計4つのミルクティーを飲み比べる形で試飲させてもらいました。

  • ミルクティー飲み比べ体験

こうして同時に飲み比べると、その差は歴然。ミルクティーとしてのおいしさは共通していますが、重たさや甘み、香り、口に残る感じなど、味わいが大きく異なり、同じミルクティーでもここまで違うのか~! と驚きました。

レギュラーのミルクティーに比べ、イングリッシュブレンドは紅茶の存在感が強く、上品な甘さを感じます。レギュラーのミルクティーはゴクゴク飲める印象ですが、イングリッシュブレンドは少し落ち着いたくつろぎ時間に、ゆっくり味わいたい感じがしました。パッケージの色味や雰囲気からも、重厚感が漂います。

  • レギュラー商品と並べると、パッケージの印象も大きく異なることが分かる

対するクリーミーティーラテは、とにかく華やか。飲む前からテンションの上がるフルーティーな香りは、アプリコットやピーチのフレーバーによるものだそう。ひと口飲んでみると、先ほどの華やかな香りにミルク感も加わりとても贅沢な味わいで、スイーツを食べているかのような満足感を感じました。ミルクの濃厚感はありながら重たすぎることはなく、絶妙なバランスに仕上がっています。

■TEA SELECTIONシリーズは、本格紅茶の様々な味わいを楽しめる

  • TEA SELECTIONシリーズ4商品集合写真

「午後の紅茶 TEA SELECTION ザ ミルクティー イングリッシュブレンド」は10月17日から全国販売、「午後の紅茶 TEA SELECTION クリーミーティーラテ」は12月5日から全国販売、どちらも期間限定商品です。寒い時期を楽しむドリンクとして、ぜひ手に取ってみてはいかがでしょう。