食欲の秋にやってきたデカ盛り特集。多くの若者が行き交う学生街・早稲田には、食べ盛りの学生たちを満足させるため、お手頃価格で満腹になれるコスパ抜群のグルメが立ち並んでいる。
東京メトロ早稲田駅から徒歩1分の「キッチンオトボケ」は、オレンジの店構えが特徴的で、どこか懐かしい雰囲気を感じさせる定食屋。今回は、早大OBでこのお店にも何度も訪れたことのある筆者が、噂に聞いた“デカ盛り裏メニュー”に挑戦してみた。
学生街で愛される食堂の券売機にないデカ盛り裏メニュー
ガラスの扉を引いて、いざ入店。券売機には、トンカツやミックスフライといった食べ応えのありそうなメニューが並ぶ。オトボケ名物のジャンジャン焼定食も大人気だ。
ただ、今回筆者が食べに来たメニューはここにはない。その裏メニューとは「カツカレー 特盛」。注文のために、まずカツカレー大盛(770円)を購入し、店員さんには食券と共に50円玉を手渡した。
12時前だったこともあって店内は空いていたものの、数人の大学生に加えて、仕事の合間に来店している様子のお客さんもちらほら。どの世代からも愛されているんだなあと思いながら店内を懐かしんでいたら、わずか数分でカツカレーが運ばれてきた。さて、どんな量かな……?
衝撃音と共に特盛カツカレーが登場!
あ……。
思っていたより全然デカい……! お盆を置いた瞬間の衝撃が、ランチのそれではなかった。これで820円とは、恐るべし学生街。
何はともあれ、いただきます。
ルーはとろみが強いタイプで、辛さは抑えめ。オトボケでは初めてカレーを食べたが、懐かしさを感じる味だ。
続いて揚げたてのトンカツをひと口。ただのトッピングではなくしっかりと厚みもあって、食べ応えは充分。衣がサックサクに揚がっているので、重たい感じもせずどんどん食べ進めていける。
トッピングの生玉子はタイミングが重要
2割くらい食べたところで、トンカツにソースをかけながら、追加で購入していた生玉子(50円)を投入。もともと甘めのカレーが、さらにまろやかさとコクが加わる。ただ後で気付いたのだが、ルーの量が多いこともあって、生玉子早めに入れてしまうと後半はあまり存在感が無くなっていくので注意が必要だ。
結構なペースでスプーンを口に運んでいるのだが、なかなか目の前カレーが減らない。なぜだろうと思って横から見てみたら、すぐに理由がわかった。
このカレーライス、奥行きがすごい……!
トンカツでうまく隠れていたが、その裏側には文字通り山のようにごはんが盛られているのだ。
味変アイテムも駆使しながらなんとか食べ進め……
食べ始めから7分を過ぎたころには、大食いモードに突入していた。
味変アイテムは、真っ赤な福神漬け。それに加えて卓上にはたくあんもあり、山盛りごはんのお供として不可欠だ。それに、揚げ物用のソースはカツカレーとの相性も抜群。辛味をプラスしたい時には、一味唐辛子を振りかける。
そして一番の救世主だったのが、練りからし。トンカツに合うのはもちろん、辛さとわずかな酸味が口内の気分転換にちょうどよかった。
こうしてさまざまなアイテムを駆使しながら、そして何度かスプーンを持つ手が止まりつつ、30分近くかけてようやく完食。空いていた店内も、2限を終えた大学生たちで埋まり始めていた。
夕食が要らなくなるほどの特盛カツカレーは、トッピングの生玉子を含めても870円と、あまりにもハイコスパだった。節約したいけど底知れぬ食欲に悩んでいる学生たちには、最高の店だろう。
お昼休みにお腹いっぱい食べたいときは、ぜひオトボケの裏メニューにチャレンジしてみてはいかがだろうか。できることなら、50円玉を忘れずに。