紅葉狩りや梨狩り、運動会、サンマ祭りなど何かとにぎわう秋。山形県では秋の一大イベント「芋煮会」が盛り上がるんだとか。

まずはこちらの写真をご覧ください。
山形県民の本気です。
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山形の郷土料理である芋煮を専用の巨大鍋を準備してクレーン車を使って作っています。
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何を言っているのか分からないかもしれませんが、山形県民の芋煮に対する愛情は底が知れず、この日は芋煮を食べるために会場に沢山の人が集まります。
(@kiyokawayaより引用)

※クレーン車ではなく正しくは「バックホー」

  • 清川屋提供 ※バックホーを使用して混ぜている

山形県民にはおなじみの秋の風物詩「芋煮会」。山形県民の“本気”というだけあって、巨大な芋煮鍋に、具材をかき混ぜているのはなんと重機・バックホー! スケールの大きさに脱帽です!!!

この光景に、「すごっwww」「この楽しそうなイベント何?!プロの技w」「豪快だなぁ」「写真だけ見たら工事現場にしか見えない」「写真を見て驚きました!芋煮への愛が伝わります」「え、冗談でしょ!?と思ったら本気だったw山形県恐るべし」「クレイジー」「実に面白い」と驚きの声が続々と。

また、「山形行ってみたい」「一度現地で食べてみたいです」「芋煮、いつか現地の河原で…!」という声も多数寄せられていました。

毎年、どんな風に開催されているのか。山形県民にとって「芋煮」とはどんな存在なのか。ツイ主の清川屋(@kiyokawaya)SNSの"中の人"・清中さんにインタビューしてみました。

ツイ主さんに聞いてみた

―― 驚きの光景ですが、このお写真のシチュエーションを教えてください

毎年9月に山形県で開催される「日本一の芋煮会フェスティバル」の様子です。専用の巨大鍋と、毎年この日のために特別なメンテナンス(※)をして用意される重機(バックホー)で山形県の郷土料理「芋煮」を調理しています。

※油圧の作動油は食用油・バターを利用。重機はこの日のために利用歴のない新品を組み上げして通常よりも徹底洗浄

―― 芋煮会のために新品の重機を用意するとは、山形県民の“本気”って、半端ないですね。山形県民にとって芋煮はどんな存在なのでしょうか?

山形県民が愛してやまない郷土料理なのはもちろん、BBQをするかのごとく、秋に河川敷に鍋と具材を持ち寄って調理し、団らんを楽しむコミュニケーションに欠かせない料理です。

芋煮会は参加者の親睦を深めるイベントとして、家族、友人、職場など様々なコミュニティを通じて開催されています。県内の河川敷や公園には芋煮会ができるスペースが整備されているほどです。

―― 芋煮にまつわるエピソードがあれば教えてください!

小学校の遠足では海まで歩いての芋煮会が開催されていました。釣りざおも持っていって調理の合間に釣りをしたり。

清川屋でもコロナの前までは社内行事で芋煮会をしていました。チームごとに味付けや具材はお任せで、どのチームが一番おいしいか競いあったり。

そして、県外の方に驚かれるのが、火をおこすところから始めることです。バーベキューと同列で語られることが多いのは、それがポイントだと思います。感覚的には、河川敷を見渡したとき、バーベキュー1割・芋煮9割だと思います。山形の河川敷は芋煮用の設備が驚くほどに整っています。

―― 本投稿に大きな反響が寄せられています

たくさんの方から反響をいただき嬉しいです。ありがとうございます。

清川屋SNSの中の人、清中さんは県外から移住して歴が浅く、「山形県民は芋煮のことになると目の色が変わる」と会議などで話を聞いていましたが、この投稿で改めて山形県民の芋煮愛と芋煮に向き合う真剣さを感じることができました。

芋煮は山形県の地域によって味付けや入れる食材も違うのですが、どれもおいしいなというのが正直な気持ちです。この味付けや日本一の芋煮会に関して、投稿の中でもたくさんの方が議論をしたり、補足説明をしたりしているのを見て、SNSの中でもユーザーが芋煮を通じて親睦を深めたり交流をしている様子はまさに芋煮会だと感じました。


この時期、コンビニでは薪(まき)が売られたり、スーパーでは大鍋が貸し出されたりと地域全体が芋煮モードになるんだとか。山形を訪れた際は、ぜひ芋煮を味わってみてくださいね。