「逆パカ」という言葉を聞いて「懐かしい」と思う人もいれば、「一体何を意味しているかわからない」という人も多いでしょう。これは元々ガラケーにまつわる用語ですが、派生して複数の意味を持ちます。

本記事では「逆パカ」の詳しい意味や使い方と例文、いつ流行ったのかや死語なのかを解説。「バリ3」「センター問い合わせ」「写メ」など、その他のケータイ用語もまとめました。

  • 逆パカとは

    逆パカの意味や使い方、ガラケーにまつわるその他の懐かしい言葉などを紹介します

逆パカの意味とは

「逆パカ(ぎゃくぱか)」とは元々、折り畳み型のガラケーを逆の方向に「パカッ」と折って壊してしまうことを指した俗語です。折り畳み型のガラケーが主流だった平成の時代に流行しました。

そこから派生して、女性が恋人を振ることを意味するのにも使われました。

これは彼氏の携帯電話から浮気を発見するなどした彼女が、怒って、あるいは浮気相手と連絡が取れないように、携帯電話を折るということからきているようです。この使い方に関しては、関西の若い女性たちから広まったといわれています。

なおわざと逆方向に折る以外に、事故で逆方向に折ってしまうことも「逆パカ」と言います。

逆パカは死語? ガラケー以外にサイドミラー、ノートPC、3DSなどにも

現在、携帯電話と言えばスマートフォンが主流であり、古い回線方式である3G回線を使用しているガラケー(フィーチャーフォン)はサービス終了に向けて動いています。

そのため、「逆パカ」は死語であるという意見もあります。

しかし折り畳み式のガラケー以外にも、車のサイドミラーやノートPC、ゲーム機の3DS、さらには膝についてまで、本来とは反対の方向に曲がることを「逆パカ」と表現することもあるようです。

また最近では折り畳み式のスマホも登場していることで、「逆パカ」の需要がまた増えるかもしれません。

さらにノートPCで、通常とは逆方向に曲げてタブレットのようにも使える商品も発売されています。これについて「このPC、逆パカできるから便利」などと表現することもあり、この場合は本来の「壊れる」という意味合いが無くなっています。

逆パカの使い方と例文

逆パカの例文を基に、使い方のイメージを捉えましょう。

・親にブチギレられてケータイ逆パカされた…。

・またノートPCがフリーズしちゃったよ。逆パカしてやろうか。

・A子:◯◯君とはまだ続いてるの?
 B子:ああ、あんな浮気者はもうとっくに逆パカして、今は新しい彼氏と付き合ってるよ!

まだある! 懐かしの平成ケータイ用語

  • 平成ケータイ用語

    スマホが主流になった今ではあまり聞かなくなった、当時のケータイ用語を集めました

ここでは、「逆パカ」以外にもまだある、主にガラケーにまつわる懐かしい言葉たちを一部紹介します。

バリ3

「バリ3(ばりさん)」とは、携帯電話の電波の受信状態が良いことを意味する俗語です。当時はアンテナマークが最大3本だったので、こう言うようになったようです。

ちなみに初期のガラケーには引き出し式のアンテナが付いていて、電波が悪いときにはアンテナを伸ばして空に向けて振る人の姿が多く見られました。

センター問い合わせ

かつて携帯電話にメールを送られた際に、電波が弱いところにいると届かなかったり、タイムラグがあったりということがありました。

その場合に、サーバーに保存された未受信メールを「センター問い合わせ」ボタンを押して確認する、という機能が存在しました。

特に好きな人とのメールが途切れた際に、メールが来ていると願いながら「センター問い合わせ」ボタンを連打したという人も多いでしょう。

着メロ・着うた

「着メロ(ちゃくめろ)」とは、携帯電話の着信を知らせるメロディー、「着信メロディー」の略です。携帯電話に元々入っているものから選んだり、マニュアル本を見ながら自分で音を手打ちして登録したり、後期になるとWebサイトからダウンロードしたりしました。

最新のヒット曲や好きなアーティストの曲などを設定することで、個性を主張することができました。

また彼女からの着信はこの曲、会社関係はこの曲、というように、グループや人ごとに変更することができました。

その後2002年に、ソニーミュージックエンタテインメントが「着うた(ちゃくうた)」という実際の楽曲を再生できるサービスを出しました。他社からも同様のサービスが登場し、広まりました。元々はサビの30秒程度のみで100円程度で販売されており、その後2004年に「着うたフル」が登場しました。

写メ

「写メ(しゃめ)」とは、2000年にJ-フォン(現ソフトバンク)が開始した、携帯電話向け電子メールサービス「写メール」の略です。「写メール」とは、カメラ付きの携帯電話で撮影した画像ファイルを電子メールに添付して、送信したり受信したりできる機能を意味します。

その後NTTドコモやauも、電子メールに写真画像を添付できるサービスを開始し、2000年ごろに発売されたカメラ付き携帯電話とともに広まりました。

現在ではスマートフォンが普及したことで、特に若い世代の人はそもそもメールを使う機会が少なくなりました。そのため写真をメールで送るという感覚自体が薄れており、「写メ」という言葉は使わないという人が多いようです。

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逆パカはガラケー全盛期に流行したスラング

「逆パカ」とは折り畳み型のガラケーを逆の方向に「パカッ」と折って壊してしまうという意味の俗語ですが、そこから派生して、女性が恋人を振ることを意味するのにも使われました。

かなり前の流行語であるため、現在は死語だと言われることもありますが、ガラケー以外のものが逆方向に曲がることを指す場合もあり、現在でもSNSなどで使用する人も見受けられます。

とはいえ意味が通じないこともあるので、使用する相手やシーンには注意しましょう。