銚子電気鉄道は17日、安定輸送の実現と新たな観光資源の発出を期待し、南海電気鉄道が所有する2200系を8月15日に譲受したと発表した。2023年度中の運行開始を予定している。
銚子電鉄は安定した輸送を提供すべく、3000形の導入以降、同社を走行できるスペックの車両を探していた。しかし合致する車両は数少なく、車両導入の検討については困難を極めていたという。そのような中、銚子電鉄と南海電鉄で、銚子電鉄を運行できる可能性がある車両を検討した結果、南海電鉄の2200系であれば、改造することで運行可能という結論に達し、今回の車両譲受が実現した。
南海電鉄の2200系は、1969(昭和44)年に22000系として製造され、橋本駅以南の山岳区間を含めた高野線で運用された後、ワンマン化改造工事を施工し、多奈川線など各支線で運用された。銚子電鉄にとって約8年ぶりの新車両(中古車)の導入であり、中古車の導入(中古の中古でない車両)は約30年ぶりとなる。
今回譲受した2200系(モハ2202・モハ2252の2両編成)は、走行に必要な改造工事を施工し、2023年度中の運行開始を予定している。南海電鉄と銚子電鉄は、2200系を新たな銚子電鉄のフラッグシップトレインとして利用者から愛される車両とするべく、今後さらなる連携を深めていくとしている。なお、南海電鉄2200系の譲受に合わせ、銚子電鉄で2010年に就役した2000形1編成(デハ2001・クハ2501)が2023年度中に退役することとなった。