LASKリンツで充実のシーズンを過ごした中村敬斗 [写真]=Getty Images

 日本代表FW伊東純也が所属しているスタッド・ランスが、LASKリンツに所属している同代表FW中村敬斗の獲得に乗り出している模様だ。フランスメディア『ル・パリジャン』が7日に報じている。

 2022-23シーズン、中村はLASKリンツで充実のシーズンを過ごした。公式戦36試合の出場で17ゴール8アシストをマークし、オーストリア・ブンデスリーガに限定しても31試合14ゴール7アシストを記録。LASKリンツとの契約は2025年夏まで残っているが、今夏に主要リーグへのステップアップが取り沙汰されていた。中でもリヨンなどフランス方面からの熱視線が報じられており、中でもリールが本腰を入れて獲得を検討。フランスメディア『フット・メルカート』によると、リールはLASKリンツが要求する1100万ユーロ(約17億円)を提示する姿勢を見せ、中村の獲得に迫っていたという。

 だが、ここに来て状況は複雑化している模様だ。今回の報道によると、現時点でリールのEU圏外選手の登録枠は埋まっており、中村を選手登録できない状況になっているという。昨年夏に加入した23歳のブラジル人DFアレクサンドロはレンタル移籍でクラブを離れる可能性が残っているもののの、現時点で交渉は発展していないようだ。

 このような状況の中、スタッド・ランスが中村の獲得に向けて動きを本格化させているようだ。『ル・パリジャン』は既にスタッド・ランスがLASKリンツと合意に達したと伝えており、中村も選択肢の1つとして前向きに検討していると報じた。このまますべての交渉がまとまれば、2023-24シーズンのスタッド・ランスでは日本代表の“ウインガーコンビ”が見られるかもしれない。

 現在23歳の中村はこれまでに日本のガンバ大阪、オランダのトゥウェンテ、ベルギーのシント・トロイデン、オーストリアのジュニアーズでプレー。2021年夏に完全移籍加入したLASKリンツでは、ここまで公式戦通算69試合に出場して26ゴール9アシストを記録している。既に2023-24シーズンのオーストリア・ブンデスリーガは開幕しており、中村は開幕戦のラピード・ウィーン戦にスタメン出場。一方で5日に行われた第2節のシュトゥルム・グラーツ戦ではメンバー外となっていた。今夏の移籍が濃厚と見られている中、中村の新天地はどこに決まるだろうか。