映画『炎上する君』(8月4日公開)の先行上映会が20日に都内で行われ、主演を務めるうらじぬの、ファーストサマーウイカ、主題歌を担当したゆっきゅん、ふくだももこ監督が登壇した。

  • 映画『炎上する君』(8月4日公開)先行上映会に登場した(左から)ゆっきゅん、ファーストサマーウイカ、うらじぬの、ふくだももこ監督

    映画『炎上する君』(8月4日公開)先行上映会に登場した(左から)ゆっきゅん、ファーストサマーウイカ、うらじぬの、ふくだももこ監督

西加奈子氏の同名小説を映像化する同作は、映画製作プロジェクト「感動シネマアワード」でグランプリを獲得したことにより、制作が決定。女性への抑圧に傷付き、憤る日々を過ごす梨田(うらじ)と浜中(ウイカ)。唯一無二の親友関係である2人は、ひょんなことから脇毛をたくわえ、ダンスをすることで自分たちを解放するようになる。そんな折、高円寺周辺に出没する「炎上する男」という不思議な存在の噂を聞きつけ、2人はその男を探し始める。

様々な要因が重なり、公開まで約3年かかったという同作。主演を務めたうらじは「コロナもありまして、ふくださんがベストな状態で撮れるかどうかですとか、西さんの原作が10年以上前の作品だったので、2020年代にそのまま発表することで熱量を伝えることができるか、と考えたときに“もっといいやり方があるのでは”と模索する3年。いまこうして皆さんの前で作品を発表することができたのが嬉しい気持ちでいっぱいでございます」と、公開できる喜びを爆発させた。

うらじ演じる梨田の親友・浜中を演じたウイカも、「うらじさんが主演の映画って時点で絶対おもろいやん! それで(監督は)ふくださん! で、西さんの原作となると“おもろいやん”しかない状態。すでに“おもろいやん”の3種盛り」と同作の印象を表現。「参加しないっていう選択肢は存在しない! 脚本とかもまだふわっとした状態だったんですけど、『やりたいです!』と返事させていただきました」と即決で出演を決めたことを明かした。

また、3日間という短いスケジュールで撮影が行われたという今作。撮影を振り返ったウイカは「これだけ一個言っていいですか?」と切り出し、「夜に商店街で撮影をしているときに、梨田と全く同じ格好した人が歩いていて! 本物の梨田がいたんですよ! おかっぱにジャージで、そのまんま梨田!」と“リアル梨田”と遭遇したという驚きのエピソードを披露。まさかの出会いに興奮していたというウイカは「居ても立っても居られなくなって、その“梨田さん”に『すみません、いま映画を撮っているんですけども、その主人公にそっくりなんです! 一緒に写真撮ってもらえませんか?』と声をかけて写真を撮ってもらいました(笑)」と話し、笑いを誘った。

最後に、うらじは「生きていく上で辛い事はたくさんあって、気付かないうちになんだか苦しい気持ちになってしまったり、その原因がわからなかったりということがあると思います。もしかしたら自分の苦しいことってこういうことだったかもしれない、と気づくということの第1歩にこの作品がなったらいいなと思います」とメッセージを伝えた。