江崎グリコと無印良品 銀座(東京都中央区)は7月13日~23日、「ココロとカラダにちょうどいい『すこやか週間』」を共同で開催している。地下1階の「MUJI Diner 銀座」では適正糖質が体験できる特別メニュー「焼き魚定食」を提供するが、「適正糖質」というのはどのくらいなのか? 無印良品 銀座で開催された説明会で話を聞いた。

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    説明会に登壇した江崎グリコの武子弘司氏と福永稚菜氏、良品計画の成川卓也氏

適正糖質ってどのくらい?

一般社団法人「食・楽・健康協会」は1食で摂取する糖質量を20~40g・間食では10g以下にすることを「適正糖質」として提唱している。とはいえ、「糖質20g」と言われてもピンとこない方も多いのではないだろうか。登壇した管理栄養士の吉野愛さんによると、実は多くの人は知らず知らずのうちにこの目安を大幅に超えて糖質を摂りすぎているとのこと。

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    朝食で糖質がオーバーしがちなポイント3つ

「まずは朝ごはんです。最も糖質が主体となりやすい食品を召し上がる方が多く、たとえば普通に想像するご飯の量を食べるとそれだけで適正糖質をオーバーしてしまいます。そのため、少なめかなと感じるくらいの80 gから100 g以下ぐらい(お茶碗半分ぐらいの量)に抑えると良いでしょう。

パンの場合は4枚切りや5枚切りは多すぎます。6枚切りの食パン1枚程度が適正糖質の量になります。菓子パンはかなり糖質が高いので、おすすめはできません」(吉野さん)

なんとこの時点ですでに糖質をオーバーしているとはショックな話だ。さらに朝食で食べることの多いバナナやリンゴも糖質がとても高いのでパンやごはんに加えるには避けた方が良いという。イチゴや冷凍のミックスベリーなどのベリー類・グレープフルーツであれば糖質が低いのでOKだ。

「主食となる目玉焼きやウインナーはしっかりと取っていただきたいです。基本的にタンパク質が多いものには糖質がほとんど含まれておりません。飲み物もお茶やコーヒーなどにも糖質はほとんど含まれていないのでOKです。ただし、牛乳はとても糖質が高く、コップ1杯で9グラムぐらい糖質が入っています。なので、パンとバナナと牛乳……という組み合わせはかなりオーバーしてしまうので注意しましょう。牛乳の代わりにアーモンドミルクにすれば糖質も10分の1以下ぐらいになりますし、ビタミンEや食物繊維なども豊富に含まれておりますのでおすすめです」(吉野さん)

知らなかったことがたくさんで、改めて糖質視点で食事を見直す必要がありそうだ。さらに吉野さんは無印用品の商品を使った適正糖質のアレンジレシピを紹介してくれた。

昼食の適正糖質メニュー例は、ボロネーゼ・温めて食べるパックご飯・玄米を使用したボロネーゼソースのタコライス風。アサリと夏野菜のアーモンドミルクスープには「アーモンド効果」の砂糖不使用のものを活用、さらにアボカドとミニトマトのサラダなど、野菜をたっぷり使用しているのがポイントだ。

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    適正糖質の昼食アレンジ

野菜は少し大きめに切ることで噛む回数が増え、少ない量のごはんでも満足感が得られるようようにすると良いのだそう。また、良質な油を摂ることで腹持ちが良くなるため、低糖質かつ良質な油が含まれるアボカドがおすすめ。これ1食で糖質量は39.8g。ギリギリセーフ……だけどなにかを我慢している感じは全くない。

続いては夕食の適正糖質メニュー例。こちらも野菜や果物、そしてナッツをふんだんに使用することで満足感を高めている。乾燥フルーツ、熊本県産温州ミカンを使用した「鶏もも肉と温州ミカンの白ワイン蒸し」に、「ピーマンとミックスナッツの塩レモン炒め」。いずれも昼食と同様に野菜を大きめに切ると良い。特に生でも食べることができるピーマンはさっと炒めて歯ごたえを残すのがポイントだ。

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    適正糖質の夕食アレンジ

また、ナッツにも良質な油が含まれており腹持ちが良くなる。肉はたっぷりと使っているものの、玄米ご飯を合わせることで糖質が抑えらえれている。

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    無印良品の商品をうまく使えばカンタン!

最後に吉野さんは「ちょうどいい糖質を実現する食生活のコツ10カ条」を紹介した。

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    ちょうどいい糖質を実現する食生活のコツ10カ条

いわゆる「糖質制限」でイメージされるような「我慢」「つらい」という内容はなく、工夫次第で糖質が押さえられそうなものばかり! 今日からマネできそうだ。

MUJI Diner銀座の「焼き魚定食」が特別メニューに!

なかなか自分では適正糖質の食事を作るのは難しい……という人はまずはプロのお手本を参考にするのもありかもしれない。7月13日~23日まで無印良品 銀座 地下1階の「MUJI Diner 銀座」では通常メニューにある焼き魚定食をアレンジし、1食あたり糖質40g以下に抑えた「ちょうどいい糖質の、焼き魚定食」の特別メニューバージョンも登場する。このメニューを参考にすることで普段の自分の食事をどのように変化すれば適正糖質に近づけるかのヒントになりそうだ。

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    「ちょうどいい糖質の、焼き魚定食」(SUNAOバニラ味・セットドリンク付き/1,500円)

アレンジした点は(1)通常メニューのものよりお米を減らしたこと、(2)サラダのドレッシングをオリーブオイルと塩に変えたこと、(3)漬物と大根おろしの量を減らし小鉢を増やしたこと。ここに江崎グリコのアイスクリーム「SUNAO バニラ味」もついて、1食40g以下&間食10g以下が実現しているメニューとなっている。

たしかにごはんは一般的な「お茶碗1杯」の約半分ほど。しかし、焼き魚にボリュームがあるためさほど「少ない」「足りない」とは感じなかった。

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    ごはんの量は少ないように思えるが、意外と大丈夫だった

気になったのは大根おろしには醤油がかかっておらず、サラダのドレッシングがオリーブオイルと塩に変更されていた点。普段の自宅での食事ならしっかりと味をつけたくなってしまうが、しょっぱい味付にすることで米がほしくなり、結果的に糖質を摂り過ぎてしまう。糖質である米をただ減らすのではなく、全体の味を薄味にすることも重要なのだろう。今回のメニューは焼き魚にしっかりと味がついていたため、サラダや大根おろしに塩味はそこまで必要なかったな……と食べているうちに感じた。最初にクセで塩味を足しすぎないのもポイントかもしれない。

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    焼き魚がかなりボリューミー&しっかり味がついているので大満足!

デザートとして提供されたのは「SUNAO バニラ味」。「SUNAO」はアイスやビスケットなどがすべて糖質10g以下に抑えられているシリーズだ。

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    「SUNAO バニラ味」もついてくるのは嬉しい

SUNAO バニラ味は、低糖質なのに淡白ということもなく普通のバニラアイスよりも美味しいと感じるほどの味わい。これで糖質が抑えられているならこっちを食べるなぁ、と感動してしまった。

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    「糖質低め=おいしくない」はもう過去のイメージ

意外と摂りすぎている糖質は、決してストイックに我慢せずとも工夫次第で抑えることができる。健康やダイエットのために糖質を抑える必要がある方は、まずはできることから少しずつ気にしてみてはいかがだろうか。