本作には、福原と同じく雑誌「ピチレモン」のモデル出身である女優の荒川ちかが有栖の友人役で出演しているが「ちかと10年ぶりぐらいに再会できてすごくうれしかったです。現場では、中学生みたいな感じになって話が尽きません。昔から知っている子と同じ現場に入れるというのは本当に不思議でしたが、やっぱり再会できることっていいなと思いました」と喜びをかみしめた。

現在、24歳の福原だが、自身が18歳だった頃を振り返ってもらうと「毎日が楽しいって感じで、有栖と同じく、将来こうなりたい、ああなりたいといった夢がいっぱいありました。自分で言うのもなんですが、キラキラしていて、できないことなんてないと思っていた感じです」と目を輝かせる。続けて、その頃に思い描いていた夢や目標は達成できたのか? と聞くと「そうですね。全部叶えられています」とハニカミ笑顔を見せた福原が実にまぶしい。

劇中で、人生のターニングポイントを迎える有栖。では福原にとって転機になった作品とは?と尋ねると「ターニングポイントはたくさんありますが」としたうえで、福原はNHK Eテレの子ども向け料理番組『クッキンアイドル アイ!マイ!まいん!』をピックアップ。同番組は福原の出世作だが、主人公の柊まいん役を演じたことで、福原は「まいんちゃん」という愛称で親しまれ、子役として注目を浴びた。

「この仕事をやっていきたいと思うきっかけになった番組ですし、この仕事の楽しさや興味など、すごくいろんなものをもらいました。『まいん』のチームは本当に温かくて、こんなに楽しい世界なんだとすごく感じられた現場でした。その経験があったからこそ、今も続けられている気がします」

朝ドラ『舞いあがれ!』でヒロインを務めた経験も非常に大きかったと手応えを口にする。

「いろんなことを感じさせてもらった現場でした。台詞覚えも早くなりましたし、切り替えがすごく上手になった気がします。今までは『あそこはああやったら良かったな』とかいろいろと考えたりしていましたが、朝ドラが終わってからは『次へ!』とすぐに切り替えられるようになりました」

そして、今後の目標について「お芝居はすごく大好きですが、それと同時に、年々お芝居に対して悔しさみたいなものや、もっとこうしたいという思いがすごく出てくるようにもなりました。だから、もっともっといろんな役を演じて、お芝居をもっと深く突き詰めていきたいと思います」と力強く語った。

■福原遥(ふくはら・はるか)
1998年8月28日生まれ、埼玉県出身。2005年に子役としてデビューし、2009年よりNHK Eテレの子ども向け料理番組『クッキンアイドル アイ! マイ! まいん!』で主演を務め注目される。映画『女々演』(18)で映画初主演、『声ガール!』(18)で地上波の連続テレビドラマで初主演。ドラマの近作は『正直不動産』(22)、『今どきの若いモンは』(22)、連続テレビ小説『舞いあがれ!』(22~23)など。映画の近作は『羊とオオカミの恋と殺人』(19)、『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~ファイナル』(21)など。水上恒司とのW主演を務める『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』が2023年12月8日公開予定。

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