――特撮シーンの入った完成映像をご覧になったとき、どう思われましたか。
撮影のとき、自分なりに怪獣のイメージを頭に描いて演技をしたものの、映像で実際に怪獣の姿を観ると、私が思っていたものとニュアンスがちょっと違っていたりするんです。そういうのを見ると「めちゃめちゃ面白いじゃん!」って気持ちになりましたね。怪獣の行動と私のリアクションがちゃんとつながっていると、すごく嬉しくなります。特撮の醍醐味を感じる瞬間でした。
――作戦行動の組み立て方や、メンバー間で連絡を密に取り合う様子などが、リアルな空気を生み出しています。エミ隊員は潜入調査という役割ゆえに、毎回いろいろなコスチュームに変わるところがユニークですね。
本当に、毎回いろんな人物を演じられるので、とても楽しいですし、やりがいがあります。観てくださる人たちにも、エミのコスチュームの変化を楽しんでいただけたら嬉しいです。
――大型銃を怪獣に向けて撃つシーンがありましたが、あのような武器の扱いはたいへんではないですか。
アクション経験があるので小銃の扱いには慣れているのですが、大型の銃をどういう風にさばいて、遠くにいる怪獣を狙えばいいのか、難しかったです。銃を持ったまま少ししゃがんだだけで、どこかにぶつかったりしますからね。アクション指導の寺井大介さんから、何度も銃の裁き方を教えていただき、自分のものにするため何度も練習を繰り返しました。
――ゲント隊長を演じる蕨野友也さんはどんな方ですか?
蕨野さんもゲント隊長そのままです。普段は私たちのやっていることに全部が全部、介入してこないで見守っていて、エミ、あるいは搗宮が悩んでいると、そっと手をさしのべ、何か一言、解決のヒントになるような言葉をかけてくれるんです。ある一定の線を越えないけど、ずっと見守ってくれている。この優しさこそがゲント隊長、そして蕨野さんの大きな魅力です。
――世代間での距離の取り方が見つめ直されている昨今、蕨野さんのように他者への優しさをうまく発揮される方に出会うと感動を覚えますね。それでは反対に、ゲント隊長=蕨野さんの「ここは気になる」というところはありますか。
私たちへの言葉が足らずに、ひとりで突っ走っていくところですね。すぐ「俺が行く」って言いますし(笑)。これは、ゲント隊長も蕨野さんも一緒なんですよ。何も言わないから、隊長を信用して任せるしかありません。これって、私たちがゲント隊長を信頼していないと成り立たない行動ですよね。もうちょっと、詳しく説明してから「俺が行く」って言えばいいのに! すぐ単独で突っ走るのが、ゲント隊長の問題点だと思います(笑)。
――エミ隊員を演じるにあたって、これだけは誰にも負けないといった「特技」があれば教えてください。
それはもう、アクションなら誰にも負けない自信があります! 銃とか剣を使うより、素手での格闘戦なら任せてください(笑)。このユニフォームは動きやすくて、アクションに適しているのですごく好みですね。
――いよいよ始まる『ウルトラマンブレーザー』の、搗宮さんからの「見どころ」を教えてください。
SKaRDメンバーのチームワークの良さに注目してほしいです。『ウルトラマンブレーザー』では、怪獣が現出しました~そこからみんなで作戦を練ります~私(エミ)が目的地に潜入します~その上で作戦を立て~作戦実行~という流れが見せ場となっています。隊員それぞれの人間味であったり、お互いのコミュニケーションだったりが丁寧に描かれているので、ぜひお楽しみいただけたら嬉しいです!