俳優の二宮和也、中谷美紀、大沢たかおが、10月スタートのフジテレビ系ドラマ『ONE DAY ~聖夜のから騒ぎ~』(毎週月曜21:00~)で、トリプル主演を務めることが26日、明らかになった。

  • (左から)中谷美紀、二宮和也、大沢たかお

このドラマは、人々が思い思いに過ごすクリスマスイブという“たった1日”の出来事を1クール(1カ月)かけて描く謎と愛と奇跡の物語。主人公は別々の人生を歩んできた、全く関わりを持たない3人の男女。ドラマで描かれる1日の中でも3人の物語が同時並行で進行していくが、次第に運命の交錯へと導かれていく。聖夜が終わり、時計の針が再び午前0時を指した時、彼らの目の前に広がる光景とは。謎をひもとく伏線は第1話から張られ、最終話ですべて回収される。

二宮、中谷、大沢は全員月9初主演で、二宮は2人と初共演、大沢と中谷は『JIN-仁-』シリーズ(TBS)以来12年ぶりの共演となる。メガホンを取るのは『HERO』シリーズ、映画『マスカレードホテル』シリーズなどを手がけた鈴木雅之氏。『翔んで埼玉』で第43回日本アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞した徳永友一氏が書き下ろすオリジナル脚本だ。

12月24日午前0時、横浜。聖夜の訪れに人々は浮き足立ち、真夜中にもかかわらず、街は喧騒(けんそう)の真っ只中にあった。鳴り響くクリスマスソング、恋人たちが集う巨大なクリスマスツリー、そしてライトアップされた赤レンガ倉庫。きらびやかな光の陰に隠れるように、横浜・山下埠頭で銃殺事件が起きる。

容疑をかけられたのは記憶喪失の男・勝呂寺誠司(二宮)。埠頭の一角で目を覚ますと、目の前に頭部を撃たれた死体が横たわっていた。一体何が起きたのか。自分がこの男を殺してしまったのか。不安と恐怖に襲われる中、パトカーのサイレン音が聞こえてくる。落ちていたスマホからは「早く逃げろ!」と男の声。かくして警察に追われる逃亡犯になった誠司は、失われた記憶をたどりながら事件の糸口を探っていく。薄れゆく記憶の中には大切な人との約束があって…。

時を同じくしてクリスマスディナーの準備に追われていたのは、頑固な孤高のシェフ・立葵時生(大沢)。横浜・関内界隈で愛される三代続く老舗レストランで、初代の頃から80年受け継がれてきた秘伝のソースを求めて遠方から足を運ぶファンも少なくない。妻を亡くして以来、「もう二度と誰も愛することはないだろう」と孤独な人生を歩んできたが、一度だけ、一瞬の恋に落ちたことがあった。だが、それでも脇目を振らず仕事に打ち込んできた時生。この日もクリスマスイブの予約は満席で朝から仕込み作業に追われていたが、突然店に見知らぬ男が侵入してきて…。

その頃、銃殺事件の現場に直行したのはローカルテレビ局「テレビ横浜」の報道キャスター・倉内桔梗(中谷)。理想の報道を追求し続け、自らの企画で立ち上げた報道番組『報道フォーカス』を10年間キャスターとして背負ってきた。しかし、突如番組の打ち切りを告げられ、料理番組への異動を言い渡されてしまう。恋を捨て、プライベートを捨て、仕事に生きてきた彼女に突きつけられた残酷な現実。非情な通達に納得などできるはずもないが、腹をくくり“最後の事件”を追う。独身を貫いてきた彼女もまた、心の中に忘れられない人がいた…。

コメントは、以下の通り。

■二宮和也
――今作のオファーを受けた時の感想をお聞かせください。
「構成が非常に変わっていると言いますか、正直今まで見たことのないタイプのドラマだと思いました。全部が全部ぶっ飛んでいるなと思いましたが(笑)、視聴者の皆様に見たいと思っていただけるような面白いストーリーになっていると思いますし、僕自身すごく楽しみにしています。企画を聞いた時は“そんなことできるのかな?”と内心思っていたのですが、どうやらできるみたいです(笑)」

――月9初主演となります。意気込みをお聞かせください。
「松本(潤)さん主演の月9ドラマ(『夏の恋は虹色に輝く』)に1シーンだけ照明スタッフ役で出させていただいたのが、僕の月9の歴史でして(笑)。今回は主演ということで本当にありがたい限りです。グループで活動している時から、月9といえば恋愛ドラマが多かったと思いますが、最近はとにかく面白くて、誰も見たことがないものを届けようという枠になっていますよね。このドラマも3つのストーリーが入り混ざった一筋縄ではいかない作品ですし、時代の変化も感じて感慨深いです」

――大沢さん、中谷さんとの共演について、心境をお聞かせ下さい。
「お二人とも、テレビや映画でずっと見させていただいていた俳優さんなので、一緒の作品に携わることができて光栄です。ただ、ドラマの全体図は1つですけど、3本のドラマを撮っているようなものなので、もしかしたら出会えないかも…(笑)。出会える瞬間はレアケースかも知れませんが、“あっちの話はどうなっていくんだろう”みたいに、お二人の状況を気にしながら自分の撮影に挑む感じが新鮮で、純粋に楽しみです」

――演じるうえで心がけようとしていることはありますか?
「どこまで含みを持たせるのか、どこで謎を回収するのかなど、鈴木監督と相談しながら、話し合いながら作っていきたいと思います。役作りもそうですが、フジテレビの連ドラがあまりに久しぶり過ぎて、環境におびえています(笑)。『フリーター、家を買う。』以来ですか!それは何もかも変わっていますよね…。フジテレビに戻ってこられたことも、連続ドラマを一から作っていけることもとてもありがたいです。撮影現場も楽しみですし、見てくださった方に“3つとも面白いよね”と言っていただけるように取り組みたいです」

――視聴者の皆さんへメッセージをお願いします。
「クリスマスイブの1日をどんな風に過ごすのか、人それぞれだと思いますが、僕らはこの3つのストーリーをお届けしますので、純粋に楽しんでいただきたいです。“面白いことやってるな”と思っていただけるよう作っていきますので、一緒に楽しんでいただければうれしいです」

■大沢たかお
――今作のオファーを受けた時の感想をお聞かせください。
「お話の内容を聞いた時、こんなに挑戦したいと思える作品はないと思いましたし、挑戦するスタッフ、キャストの人たちと仕事がしたいと思いました。自分の俳優生命をかけて臨む価値のある作品だと思っていますので、ご迷惑をおかけしないように精いっぱい頑張りたいと思います」

――二宮さんとは初共演、中谷さんとは『JIN』以来の共演となります。
「二宮さんとは作品でご一緒するのは今回が初めてなので本当に楽しみにしています。トップクラスの俳優さんですし、二宮さんが出演されている作品はほぼ全て拝見しています。ドラマ、映画で大活躍されていますし、信頼できる素晴らしい俳優さんだと思っています。中谷さんとは最後にご一緒してから10年以上たっているのですごくワクワクしています。彼女は外見はもちろんのこと、内面も美しい方で、お芝居に対しても、丁寧に、一生懸命、いつも悩みながら取り組む方なので、一緒にいて刺激を受けるんですよね。今回も3人で刺激しあって新しい時代のドラマを作れたらうれしいです」

――月9ドラマ初主演を務めます。意気込みをお聞かせください。
「僕のドラマデビューは月9(『君といた夏』)なんです。初めて芝居をしたのが今から約30年前。今の若い方が生まれる前のことですから、自分のルーツにこんなに長い年月をかけて戻らせていただくことができてとてもうれしいです。自分にとっては勝手にホームのような場所だと思っていますし、ワクワク、ドキドキしています」

――演じるうえで心がけようとしていることはありますか?
「試しに包丁を買ったんです。みじん切りまでは相当うまくなったと思います。最近もある洋食屋さんに行ってきまして、知り合いの方にお願いして厨房を見学させていただいたりしています」

――視聴者の皆さんへメッセージをお願いします。
「今まで見たことがないような面白いドラマになると思いますし、笑いあり、涙あり、感動あり、そして新しいことばかりです。クリスマスイブの1日を1クールで描くことも挑戦だし、二宮さん、中谷さん、私の3人が実は絡み合っていくというストーリーですので、ぜひ楽しんでいただけたらうれしいです。結末はまだ知りませんが、ハッピーエンドになることを期待しています」

■中谷美紀
――今作のオファーを受けた時の感想をお聞かせください。
「魅力的な登場人物たちの物語が同時に平行線で進んでいって、最後には一つに集約されていくという、興味深く、目が離せない物語だと思いましたので、今から楽しみで仕方がありません」

――月9ドラマ初主演を務めます。意気込みをお聞かせください。
「今思えば、初めてドラマに出演させていただいたのが月9でした。それから30年の時を経て、二宮さん、大沢さんとご一緒に主演を担わせていただけるとのこと、今からドキドキしております。何より体力が大事ですので、しっかり食べて、合間でしっかり睡眠をとって、役柄の心情を大切に演じたいと思っています」

――二宮さんとは初共演、大沢さんとは『JIN』以来の共演となります。楽しみにされていることなど、心境をお聞かせ下さい。
「二宮さんはとても自然なお芝居をなさる方で、無理に力まないそのお芝居に直接間近に触れることができることを楽しみにしております。どうしたら二宮さんのようにリラックスしてお芝居できるのか、現場で学ばせていただきたいと思っています。大沢さんとは今作で3度目の共演になります。皆様もご存知の通り、とても真摯(しんし)にお芝居をなさる方です。今回はシェフを演じられるとのこと、大沢さんがお料理をされる、そのひたむきな姿を現場で拝見できることを楽しみにしています」

――演じるうえで心がけようとしていることはありますか?
「何よりもこれからいただく脚本を大切に読み込んで、初めてご一緒させていただく鈴木監督の描かれる世界観の中で、物語の“住人”になることを大切に心がけていきたいです。そして、共演者の皆様との心のキャッチボールを今から心待ちにしております」

――視聴者の皆さんへメッセージをお願いします。
「クリスマスの物語ではありますが、イルミネーションがキラキラと輝く1日の中で、登場人物たちは、もがき、苦しみ、焦り、さまざまなハプニングに見舞われます。そんな登場人物たちの姿を応援していただければうれしいです」

■プロデュース・成河広明氏(フジテレビ ドラマ・映画制作部)
――企画の経緯について
「新しい連続ドラマを創るため、晩秋の横浜を歩いていました。街はハロウィーンが終わり、クリスマスに向けて華やかな装飾で溢(あふ)れていました。
クリスマス。文化や歴史、宗教の壁を超え、世界中が笑顔に包まれる一年で最もハッピーな祝祭の日。その時、このクリスマスの一日をドラマに出来ないだろうかと思いました。そして生まれたのが、横浜を舞台に、幸せの絶頂の人、悲しみの淵(ふち)にいる人、人生の岐路に立つ人など、聖夜の街角で一所懸命に生きる人々の姿をあたたかいコメディーで描く物語、『ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~』です。
たった一日の出来事を1クールかけて丁寧に描き、子供から大人までみんなが幸せな気持ちになれるようなドラマを作りたいと思っています」

――キャスティングについて
「クリスマスイブの日に、まったく違う境遇のトラブルに巻き込まれた三人三様の主人公は、とにかく圧倒的な存在感と確かな演技力が持つ俳優さんに演じてもらいたい。そんな思いを持って、二宮和也さん、大沢たかおさん、中谷美紀さんにご出演をお願いしました。ドラマの中の登場人物なのに、どこかに実際いるかもしれないと思えてくる個性的なキャラクターを演じていただきます。卓越したお芝居巧者のお三方がどんなクリスマスイブの一日を駆け抜けてくださるのか、われわれスタッフも今から撮影現場が楽しみです」

――視聴者の皆さんへのメッセージ
「このドラマのテーマは、“人はたった一日で変わることできる!”です。
誰もが華やかで、楽しい気分になれるクリスマスイブの一日に、人生を左右するような大きなトラブルに巻き込まれたさまざまな登場人物たちが、一所懸命に頑張る姿とその顛末(てんまつ)、そして奇跡で変わる運命を細やかに描くヒューマンコメディーを、キャスト、スタッフ一同丁寧に制作していきます。週の始めの月曜日の夜に、ちょっと顔がほころんで、楽しい気分になれるドラマですので、最終回までワクワクドキドキしていただければうれしいです」