【全日本大学野球選手権大会・1回戦】

○ 日体大 8 - 1 東農大北海道 ●

(6日・神宮)

 7年ぶり11度目出場の日体大(首都大学)が東農大北海道(北海道学生)を下し、2回戦進出。2番・中妻翔外野手(4年・常総学院)が2打席連続本塁打を放つなど、2安打2打点の活躍を見せた。

 確かな手応えを両手に残し、中妻は全力で一塁へと走り出した。 1点リードの5回一死、相手先発・石澤の117キロスライダーをフルスイング。打球は長い滞空時間を経て、右翼フェンスをギリギリで越えた。7回先頭で迎えた第4打席では138キロ直球がやや真ん中に入ってきたのを見逃さず、右翼席へ2打席連続でアーチを架けた。貴重な追加点を叩き出し、「どっちも結構ギリギリだったので、二塁ベースくらいまでは全力で走って、入ったと思った時にはホームに着いていた。そんなに味わってはないですけど、嬉しかったです」と人生初の2打席連続弾を笑顔で振り返った。

 1学年上にあたる、日本ハムのドラ1二刀流ルーキー・矢澤宏太投手は大学1年時に寮の部屋が同じだった。1年間ともに生活する中で濃い時間を過ごすも「凄すぎて参考には出来なかった」と笑ったが、「初球からどんどん振る意識や、姿勢というのは見ながら学んでいました」。偉大な先輩から吸収したものを全国の舞台で発揮し、チームの初戦突破に大きく貢献した。

 日体大は1回戦を突破し、7日の2回戦では昨秋の神宮大会王者・明大(東京六大学)と対戦する。中妻は「相手がどこであれ、僕らはチャレンジャーの気持ちを忘れずに。自分たちの野球をして最終的に相手より1点多く取る、粘り強いゲームをしたいと思います」と次戦を見据えた。