マーリンズ戦に「3番・投手」で先発出場したエンゼルスの大谷

● エンゼルス 5 - 8 マーリンズ ○

<現地時間5月27日 エンゼル・スタジアム>

 エンゼルスの大谷翔平選手(28)が27日(日本時間28日)、本拠地でのマーリンズ戦に「3番・投手兼指名打者」でフル出場。6回2失点で勝利投手の権利を持って降板したが、後続が逆転を許し6勝目はお預けとなった。

 初回、先頭のデービスを内角スプリットで詰まらせると、高く弾んだ投ゴロをジャンプしながら軽快に捕球。ここまではよかったが、一塁への送球が逸れてしまい、自らの失策で無死二塁のピンチを招いた。そのあと二死まで漕ぎつけたが、一、三塁で元DeNAの5番・グリエルに痛打。カウント1-2後の真ん中に入ったスプリットを左前へ弾き返され先制を許した。

 2回から4回までは危なげなく無失点。1-1の同点で迎えた5回は不運な内野安打などで無死一、二塁としたが、1番・デービスを遊ゴロ併殺に仕留めた。二死三塁で迎えた2番・ソレアの打席では、ギアを上げ101マイル(約163キロ)を計測。しかし、ソレアを打ち取ることはできず四球を与えてしまった。

 二死一、三塁となり、打席には現在ナ・リーグ1位の打率.374をマークしている3番・アラエス。ここもギアを上げ160キロ近い直球2球で2ストライクと追い込んだが、3球目の甘くなったスプリットを右前へ弾き返され勝ち越しを許した。

 6回はすべてのアウトを三振で奪い、2ケタ10三振に到達。投手・大谷は6回109球、6安打2失点(自責点1)、10奪三振3四球の内容で降板し、防御率は2.91となった。

 自らを援護したい打者・大谷だが、一死一、二塁だった5回の第3打席は二ゴロ併殺に倒れるなど、6回まで3打数無安打。それでも1-2と1点ビハインドで迎えた6回裏、エンゼルスは二死二、三塁の好機で代打・タイスが2点適時打を右前へ運び逆転に成功。これで力投した大谷に6勝目の権利が発生した。

 しかし直後の7回表、2番手のシルセスが逆転2ランを浴び、大谷の6勝目はあっさりと消滅。その裏、4打席目となった大谷は四球と盗塁で一死二塁の好機を演出したが、後続が倒れ追加点となはならなかった。

 エンゼルスは3-4と1点を追う8回裏、7番・ウルシェラの中越えソロで同点。再び試合を振り出しに戻したが、延長10回表に左翼・モニアクの落球で勝ち越し点を献上してしまった。さらに一死満塁で、8番・スターリングズを1-2-3と渡る併殺に仕留めたかと思われたが、4番手右腕・バリアの本塁送球を捕手のタイスがワンバウンドで捕球した際、ホームベースから足が離れていたとマーリンズベンチがチャレンジを要求。これが認められ2点ビハインドとなった。

 バリアはその後も2点適時打を浴び一挙4失点。その裏の反撃は1点止まりに終わり、マーリンズに2連敗を喫したエンゼルスの貯金は「3」に減った。打者・大谷は4打数無安打1四球。2戦連続の無安打で打率は.269となった。