山田裕貴、『東リベ』大ヒットで感じたある種の“壁”…それでも「このメンバーが揃うなら」

2021年に公開され、最終興行収入45億円を記録した『東京リベンジャーズ』(21年)の続編、映画『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -運命-』(公開中)、『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -決戦-』(6月30日公開)が2作連続で公開される。

和久井健氏による人気漫画『東京卍リベンジャーズ』を実写映画化した前作は、どん底人生真っ只中のダメフリーター・タケミチ(北村匠海)が、何者かに背中を押され線路に転落した瞬間、不良学生だった10年前にタイムスリップし、人生唯一の彼女・ヒナタ(今田美桜)を助けるために、ヒナタの弟・ナオト(杉野遥亮)の協力で過去と未来を行き来しながら、東京卍曾に入り込み、自分の人生のリベンジに挑む姿を描いている。

そして『血のハロウィン編』では、凶悪化した東京卍會によってまたしてもヒナタが殺され、未来を変えようと過去に戻ったタケミチの奮闘を描く。ヒナタを救う鍵は“東卍結成メンバーを引き裂く過去の事件”と“東卍崩壊の危機となるかつての親友同士の戦い”にあることを知るタケミチ。マイキーの兄・真一郎の死により壊れてしまった仲間の絆は修復することなく、壮絶な決戦がついに始まった。タケミチは最悪の結末を止め、ヒナタと仲間の未来を救えるのか。今作では北村匠海、山田裕貴、杉野遥亮、今田美桜、眞栄田郷敦、清水尋也、磯村勇斗、永山絢斗、村上虹郎、高杉真宙、間宮祥太朗、吉沢亮と旬の俳優陣がそろった。

今回は、ドラケンを演じた山田裕貴にインタビュー。「続編があるとは思っていなかった」という山田は、『2』に参加するにあたっての葛藤もあったという。撮影中も常に「もっと」という気持ちで臨んでいた山田に、話を聞いた。

• 山田裕貴　撮影:友野雄

■現場でも常に「もっとクオリティを上げないと」

――前作『東京リベンジャーズ』の反響があっての続編ということになりました。プロデューサーや北村さんは、『1』を撮っている時から「血のハロウィン編」まではやりたいという思いを持っていたとのことでしたが、続編につながっていかがでしたか?

僕と、たぶん吉沢亮も『1』の時に続編があると思ってやっていなかったと思うんです。匠海っちが現場で続編やりたいと言っていたのも聞いていて、もちろんその思いもわかると思いながら、やっぱり「これが全て」だと思って臨んでいました。

もし続編をやるとなった時にマイキーが吉沢亮じゃなかったら俺はやりたくないなと思っていたし、ドラケンをやる上で、側頭部を全部剃るわけじゃないですか。ほかの作品にも少なからず影響が出るし、「この髪型ならダメですね」と言われる作品もあるかもしれない。でも、このメンバーが揃うならやる価値がある。『1』で最後だと思っていたけど、みんなの熱意とこの面子が集まるなら……という思いは、僕だけでなくみんなにあったんじゃないかと思います。

ヒットして人気の作品になることで、ある種そこが壁になる人もいると思うんですが、僕がまさにそうなんです。「ドラケンの人」と言われるので。盛り上がってもらえたのは、ものすごくありがたいけど、ほかの作品でも同じように生きていかなきゃいけないし、『2』をやるなら前作を超えなきゃいけない。プレイヤーとして、いろんなことを考えました。

――実際に『2』に参加した気持ちとしてはいかがですか?

今回は2部作で、前編後編がそれぞれ約1時間半。正直1本にもできるけど、1本だと長い。脚本作りの段階から、区切り方や構成についてもすごく難しかったと思うんです。だからこそ、みんなの力でできた作品なんだなと思います。現場でも常に「もっとクオリティを上げないと」という気持ちでした。

――出来上がった作品を観ると、迫力も増していましたし、撮影現場でも皆さんの勢いを感じました。

このメンバーでこの作品なら、それくらいの雰囲気は当たり前に作らないと、ダメだなと思っていました。迫力があって当たり前で、さらに「それ以上をやろう」「それ以上をどうやって出すの?」という気迫ですね。でも直接話し合ったりはしてなくて、一人ひとりが気迫を持っていた。画面に表れていたかどうかは、自分で判断するものじゃないので、観てもらって感じ取っていただけたら嬉しいです。

――そんな撮影の中でも、楽しかった思い出はありますか?

みんなが役目を果たしてる姿をみて、「いいな」と楽しんでいました。自分もドラケンとして引っ張るような場面やお芝居を作らないと、と思っていたし、それをみんなが感じてたかどうかは知らないですけど、僕はその空気を楽しんでいました。

■一問一答　『東リベ』メンバーの中で〇〇な人

・一緒に戦いたい人は?

吉沢亮かな。やっぱり、一緒に戦ってきた感があるから。

・守りたいところがある人は?

けっこういるなあ。何人かいるんですけど、清水尋也。アクションで一緒になることが多くて、毎回「僕が迷惑かけてたらすみません!」みたいな感じで、「めっちゃいい子やん!」って、ちょっと守りたくなっちゃいました。戦ってるのに(笑)。「いや、大丈夫。 俺がフォローするから」と接してました。

・「この人は何を考えてるんだろう?」と本音を聞いてみたくなる人は?

今田美桜ちゃん。1番話せていないから、どんなことを考えてるのか聞いてみたいです。

・兄弟、もしくは姉妹にしたい人は?

匠海っち。兄の俺よりしっかりしてる弟みたいな(笑)。いつも「すげーな、この子」と思っています。最近は全然できていないですけど、ちょっと前までは一緒にゲームもやったりしてたんです。うまいんですよ、何やっても。

・「この人タイムリープしてるんじゃないか」と思う人は?

……俺? なんとなくこうなるだろうなっていうのが、いつもわかるんですよ。「この人こう思ってるんだろうな」と思ったらそれが当たってたり、後々流行るものをだいぶ前に言ってたり。これは、確実に俺ですね。予知、予感、直感はあります。まあでも、ドラケンになれるなんて思ってなかったから、自分のことはわからないです(笑)

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