今回は、「されています」のビジネスでの使い方や敬語表現を紹介します。例文や言い換えも紹介しているので、ビジネスシーンに活かしてくださいね。

「されています」の意味

  • 「されています」の意味

    「されています」という言葉の意味について解説します。

「されています」は文中で、一般的には「します」の尊敬表現もしくは受け身表現として使用されます。

読み取る際は前後や全体の文章構成を踏まえて、どちらの意味で用いられているのかを確認しましょう。

受け身で使われる場合

「されています」が受け身形として使われる場合は、「施設がテレビで紹介されている」「ミスをした部下が叱責されている」など、何かが起きている状態を受け身の形にした表現です。

受身形の「されている」は、「○○が××に~されている」という表現から、「××が○○を~している」と書き換えられることが特徴です。

受け身の「されている」は書き言葉だけでなく口語でも使われ、「ペットに作業を邪魔されています」という形で使えます。

敬語で使われる場合

「されています」が敬語として使われる場合は、「会議室は部長が利用されている」「講師の先生が紹介されている」など相手が何かをしている状態です。

目上の人が行った動作や置かれている状況について使われます。

敬語の「されている」も口語として使用でき、目上の人に直接話す際に「普段は何をされていますか」というように使えます。

ビジネスで使う「されています」の使い方・例文

  • ビジネスで使う「されています」の使い方・例文

    ビジネスシーンでは「されています」はどのように使用されるのでしょう。

ここまでの解説で「されています」が持つ、2種類の用法についてお分かりいただけたでしょうか。

ここからは、ビジネスの場において「されています」が使われる場面について解説いたします。正しい用法で文章を作成するようにしましょう。

法律やルールで使う場合の例文

文章において、法律やルールについて説明する文面でよく出てくる「されている」は、受身形の「されている」です。「○○(行為)は××(状況)されています」という形で使われます。

  • 去年改訂された社内のルールでは、朝と夕方の進捗報告が必須とされています

  • 法律的観点から、公共の場においてそのような行為をすることは禁止されています

  • 今回発生した不具合の解消方法については、商品に付属する説明書の35ページに記載されています

目上・尊敬する人に対して使う場合の例文

敬語としての「されている」は、その動作・行いを目上の誰かが「している」という意味で使われます。「○○(人)は××(行為・状況)されています」という形で使われます。

  • 先週電話でアポイントメントをとられたお客様が、予定よりも早く来社されています

  • 業務についてお伝えしたいことがあるのですが、社長は席を外されていますでしょうか

  • その件を担当している先生は現在外出されていますが、午後までには戻られる予定です

日常会話での「されています」の使い方・例文

  • 日常会話での「されています」の使い方・例文

    日常会話において「されています」はこのように使用されています

「されています」は2つの意味があるため、日常会話において、相手の意図を取り違えやすい言葉だといえます。

ここからは、日常会話における受け身・敬語それぞれの「されています」の使い方について、いくつかの例文を用いて紹介いたします。

受け身で使う場合の例文

主語が物の場合、「されています」は受け身形で使用されることが多いといえます。

  • この間、姉が働いている店がテレビで紹介されているのを見た

  • 明日の外出に必要な荷物は、もう玄関に用意されています

  • この動画は、公式チャンネルを通じて配信されています

敬語で使う場合の例文

主語が人物である場合には、「されています」は敬語表現として利用されることが多いでしょう。目上の人について第三者に話す場合だけでなく、目上の人と直接話すときにも使用可能です。

  • 彼はこの町出身の選手ですが、今となっては海外で華々しく活躍されています

  • 私が入社時にお世話になった先輩は、今でも活躍されています

  • 先生は先週の日曜日は何をされていましたか

「されています」の類語・言い換え・敬語

  • 「されています」の類語

    「されています」の類語について解説します。

ここからは、「されています」の言い換えとして使える類語・敬語を紹介いたします。

なさっています

「なさっている」「なさっています」は、敬語としての「されています」の言い換えとして使える言葉で、「している」の尊敬語です。

ビジネスの場など、「されています」よりも丁寧な敬語としてこちらを使ってもよいでしょう。

  • 先生が新しい商品の紹介をなさっています

  • 教授は、本で取り上げられる情報の監修をなさっています

受けています

「受けています」は一目で受け身だと判断できる表現です。

受身形の「されています」を用いていた部分を、受身形として、より分かりやすく表現するために使用するとよいでしょう。

  • 昨日は意図せずやってしまったミスについて、上司からお叱りを受けていました

  • この作品を完成させるため、さまざまな方からサポートを受けています

行われています

「行われています」は、受け身と敬語両方の「されています」の代用として利用できます。そのため、文中に同じ表現が頻出してしまう場合に、大きく文章の構成を変えずに言い換え表現としての使用が可能です。

尊敬

  • このイベントは、先輩が企画や運営を行われています

受け身

  • このイベントは先輩によって企画や運営が行われています

「されています」の使い方や類語・敬語表現を覚えておこう

  • 「されています」の使い方や類語・敬語表現を覚えておこう

    まとめ

今回の記事の内容をまとめると、「されている」は敬語と受け身、2種類の状況に対して使える言葉で、前後の文脈次第で使い方を判断できます。

文章を書く際に用いる場合は、どちらの意味で使っているのか分かりにくくならないように、前後の構成を工夫することが重要です。