シンガーソングライターの岡村靖幸が4月23日、フジテレビのトークイベント『久保みねヒャダこじらせライブ#35』の夜公演にゲスト出演した。
漫画家の久保ミツロウ、コラムニストの能町みね子、音楽クリエイターのヒャダインによる同イベント。1年ぶりの登場となる岡村を迎えた今回も、世の中にまだないテーマの“すき間ソング”を即興で作る企画を行った。
前回は、岡村がスティングの「Shape Of My Heart」を何気なく弾いていると、そのタイミングでトークしていた久保の語り口が徐々にヒートアップしていき、曲の盛り上がりと相まって強いメッセージを放つという斬新な即興パフォーマンスが誕生する奇跡の展開に。その流れで、ペットへのラブソングを作って大盛り上がりとなっただけに、岡村は今回についても「やっぱり動物愛、そして動物に対するマザー感をテーマにしてはいかがかしら」と提案した。
それを受け、久保は「私、本当に人間に対する愛が薄いなということが最近ずっと悩みで、(動物への愛と)同じ愛を人間には持てないなっていうことに初めて気づいて。よく『来世でも一緒になろうね』って人間に対してもペットに対してもあるけど、本当にそれがなくて。来世はもっと自由にさせてあげたい、生まれ変わってまでも自分のペットになってほしいってちょっと図々しいじゃないですか。だけど、出会った頃に戻ったら同じように仲良くしたいかっていう話になると、犬に関してはもう1回出会いたいと思うんですよ。なんなら、もっと子どものころのリュウちゃん(愛犬)に出会い直したいくらいに思う。だけど、人間に対しては一切思わないんですね…」と前回同様スイッチが入り、岡村も思わず即興でBGMを演奏。
「もうほぼ曲でしたよ(笑)」(能町)、「BGMがあったらポエトリーリーディング捗るんですね」(ヒャダイン)と、久保のパフォーマンス技術にブランクがないことが証明されたが、当の本人は「これ私、人力ChatGPTじゃん! 音楽さえ流せば、適当なこと話すって思われてるの!?」と、あふれる才能を嘆いた。
そんな流れで、久保が「俺はChatGPTなんかにならねーよ!」と、もう1本即興ポエトリーリーディングでひと盛り上がりしてから、本題の曲作りへ。岡村の「愛猫・愛犬についてのお三方のネクストシーズンの気持ちを」というリクエストで、タイトルは「おるすばんゴメンネ…」に決まった。
家で仕事の帰りを待つペットへの愛を込めた歌詞がしたためられていき、Bメロには久保のフリーポエムも設けられたが、「さいご(最期)の日だとか考えたくない」という歌詞に久保は感情移入してしまい、思わず涙。観覧客ももらい泣きする事態となり、岡村は「愛猫・愛犬は、やっぱりみんなうわーー!ってなっちゃうんだな」と感心していた。
こうしてスムーズに曲が完成すると、残りの時間で岡村が「『久保みねヒャダ』のテーマ作りましょう」とギターで即興し、久保みねヒャダと観覧客もコールで参加。配信ゾーン終了後の会場限定トークでは、4人が「好きなケーキベスト3」を発表して、岡村からの絶品差し入れに大満足でエンディングを迎えた。
この夜公演のオンライン配信は、5月7日23時59分まで追っかけ再生が可能で、チケットは同日18時まで販売。放送可能な部分のみ編集し、地上波フジテレビで6月16日(26:55~)に放送される。昼公演の模様は5月19日(27:05~)に放送。いずれも後日、同局の動画配信サービス・FODで配信される。
次回のライブは、6月24日に開催。昼公演はゲストなしの会場限定3人トーク、夜公演はミラクルひかるらをゲストに迎え、有観客とオンライン配信で開催される。