シンガーソングライターの岡村靖幸が2日、東京・浅草公会堂で行われたフジテレビのトークイベント『久保みねヒャダこじらせライブ ホールツアー in 浅草』にゲスト出演した。

  • (左から)能町みね子、久保ミツロウ、ヒャダイン、岡村靖幸

漫画家の久保ミツロウ、コラムニストの能町みね子、音楽クリエイターのヒャダインによる同イベント。2018年12月以来の登場となる岡村を迎えた今回は、世の中にまだないテーマの“すき間ソング”を即興で作る企画で、クイーンの「ボヘミアン・ラプソディ」をベースに、久保みねヒャダ3人の愛猫・愛犬への思いを歌にすることになった。

だが、一番手である久保の作詞がなかなか進まず、岡村がカウンセリングしながらエピソードを引き出す事態に。これが奏功して愛犬からの愛情表現を盛り込むことになったほか、能町は大泉逸郎オマージュ、ヒャダインは愛するがゆえの苦しみを歌詞に込めた。

途中のシンキングタイムでは、岡村とヒャダインによる即興のセッションが繰り広げられ、客席も手拍子で参加するという有観客ライブならではの贅沢な時間が流れる場面も。こうして、岡村から魔法のように生み出されるメロディーに乗せ、途中で3人が愛を叫ぶパートも用意された、その名も「変わったね、いい意味で」が完成した。

しかし、これだけで終わらなかったのが今回。岡村がスティングの「Shape Of My Heart」を何気なく弾いていると、そのタイミングでトークしていた久保の語り口が徐々にヒートアップしていき、曲の盛り上がりと相まって強いメッセージを放つという斬新な即興パフォーマンスを披露してしまった。

この奇跡的な展開に、久保は「音楽があると、何かいいことを言わなきゃいけない空気感がすごいありますね。びっくりします」「新しい演劇をしているような」と自分でも驚いていたが、「すごいポテンシャルですよ!」(ヒャダイン)、「ラップでもないし、新しいジャンルを生み出してくれましたね」(能町)と称賛。試しに能町も同じ条件で挑むと、今度は久保との見事なセッションが生まれ、会場の誰もが音楽の力を身をもって実感した瞬間だった。

こうして、最高潮の盛り上がりで配信ゾーンが終了。その後の会場限定トークでは、4人が「好きな年波ベスト3」を発表して、それぞれの持論に共感し合っていた。

今回のライブの模様は、17日23時59分まで追っかけ再生が可能で、チケットは17日18時まで販売。佐久間宣行プロデューサーをゲストに迎えた4月1日公演分も同様の配信・販売期間となっている。

そして、放送可能な部分のみ編集し、地上波フジテレビでは5月20日(26:55~)に放送。後日、同局の動画配信サービス・FODで配信される。

次回のライブは、6月5日に有観客&配信で開催。昼・夜2公演で、昼公演のゲストは調整中、夜公演には千葉雄大が登場する。