お笑いコンビ・南海キャンディーズのしずちゃんが、5月3日~15日に東京・銀座三越で初の個展「しずちゃんの、創造と破壊 展」を開催する。個展に向けて新作4点を完成させたしずちゃんにインタビュー。昨年12月に結婚してから「絵が明るくなった」と変化を感じているという。

  • 南海キャンディーズのしずちゃん

絵を描くことによって、自身の悩みや負の感情を中和することができた経験から、「作品を見てくれた人にも同じように助けになってもらえたら」という思いのもとに、これまで多彩な作品を生み出してきたしずちゃん。同展では、絵を描き始めた頃の作品から、絵本の原画シリーズ、そして新作も展示される。

初の個展開催は、ジミー大西に背中を押してもらって実現に至ったという。

「いつかは個展ができたらいいなと、夢の話のような感じで言っていたんですけど、去年の今頃、ジミー大西さんが三越で個展をやられて、それを見に行かせていただいたときにジミーさんが『しずちゃんも(個展)やりーや! もっと追い込んでもらいーや!』と言ってくださって、ジミーさんが個展を開催したときのスタッフさんたちに伝えてつないでくださったことにより、初めての個展を三越というすごいところでやらせていただくことになりました」

来場者の反応に興味津々の様子で、「初めてのことなので、みんなが自分の絵を見てどう感じるのか、全くわからないです。どんな反応をするのか、全部の日に陰でモニタリングしたいぐらいです」と笑う。

100点以上の展示作品の中から、10点の原画作品を販売(値段は80万円~120万円程度)。自身の絵を販売するのは初となり、その反応にもドキドキしているそうだ。

「もう値段がついて個展のホームページに載っているんですけど、それを見てびっくりというか、なかなかのお値段なので、売れるのかどうかはわからないです」

■“旦那さん似”カピバラの絵に旦那イメージの男性の絵も

ジミーの言葉通り、開催に向けて追い込まれて新作4点を完成させた。絵にそのときの精神状態が現れるというしずちゃんだが、今回の新作はこれまでの作品と比べると明るい絵になっているという。

「マネージャーさんなど周りの人たちから言われたりもするのですが、コロナ禍に家で描いていたものから絵の感じが変わったと。前より明るい絵になっている気はします」

その変化は、コロナが落ち着いたことに加え、昨年12月に俳優・佐藤達と結婚したことも大きいようだ。

「去年結婚して、そのあとに描いたのが今回の個展に向けての絵なんですけど、これまでのものとは違うなと思いました」

“旦那さん似”カピバラを描いた新作「お鍋はおいしいね」

そして、結婚によって精神状態は「変わりました」と言うしずちゃん。安心感を抱いているようで「味方が家にいて、いろいろ助け合える。わからないことも全部教えてくれるので」と優しい笑顔で話した。

特に注目してほしい作品については「けっこう気に入っているのがあって……」と、カピバラを描いた作品「お鍋はおいしいね」を挙げた。

「描きながらこうかな、ああかなって、それが組み合わさって、いい具合の気持ち悪さというか、ちょっと奇妙な感じがするように。最近描いた中では一番大きい絵です」

カピバラを描こうと思ったきっかけを尋ねると、「去年動物と触れ合うところに行ったときにカピバラがいてかわいいなと思ったのと、ちょっと旦那さんに雰囲気が似ているなというのはありますね。かわいいなと(笑)」とおのろけ。

お鍋を食べているカピバラの前には水の入ったお鍋風の容器が描かれており、そこに映り込んだ姿はカビバラではなく男性。この男性は夫をイメージして描いたそうで、しずちゃんの愛が感じられる。