京阪ホールディングス、京阪電気鉄道、京阪流通システムズは21日、「SANZEN-HIROBA」(樟葉駅隣接のショッピングモール「KUZUHA-MALL」内)のリニューアルオープンを記念し、オープニングセレモニーを開催した。

  • (写真左から)京阪ホールディングス代表取締役会長CEO取締役会議長の加藤好文氏、8代目おけいはん「枚方けい子」(三浦理奈さん)、京阪流通システムズ代表取締役社長の松下靖氏が「SANZEN-HIROBA」に展示された5000系(5551号車)を前に記念撮影

「SANZEN-HIROBA」では、オープン当初から初代3000系を展示している。9年ぶりのリニューアルにあたって、1970(昭和45)年デビュー当時の姿に復刻した5000系先頭車(5551号車)の半両分を新たに展示したほか、2600系(2601号車)の先頭部も加わり、高度経済成長期の京阪電車を支えた車両がそろった。リニューアル後も運転シミュレーターで遊べるとのことで、「見て! 乗って! 運転して!」をコンセプトに電車体験を楽しめる広場となった。

オープニングセレモニーで挨拶した京阪ホールディングス代表取締役会長CEO取締役会議長の加藤好文氏は、5000系について、「高度経済成長期をリードした画期的な技術を有する車両。ラッシュ時は5枚扉で運用することにより、乗降時間の短縮を図ることができ、ラッシュ時以外は3枚扉で運用することにより、より多くのお客様に着席できるようにしました。いわば『二刀流』を実現した車両です」と評価した。

  • オープニングセレモニーで「光と音の演出」も実施

  • リニューアルされた「SANZEN-HIROBA」の全景

  • 「SANZEN-HIROBA」に展示された5000系先頭車(5551号車)

  • 「ラッシュ用ドア」前の座席がセットされている状態

  • 「ラッシュ用ドア」前の座席が収納されている状態

  • 5551号車の運転台

  • 5551号車の乗務員室にある「座席昇降操作スイッチ」

  • 座席の収納時、「座席上ゲ」が光る

  • 取っ手を引っ張ることで各スイッチが「ON」になる

加藤会長によれば、5000系を寝屋川車庫で動態保存する案もあったという。その上で、「5000系の特徴である座席昇降ができる」「お客様が身近に見てもらえる」形で後世に伝えるべきという方針の下、「車両や鉄道技術を見せる保存」を目的にしたと説明した。

8代目おけいはん「枚方けいこ」を演じる三浦理奈さんもオープニングセレモニーに登壇。リニューアル後の目玉のひとつ「光と音の演出」の点灯式を実施した。実際に使われる発車メロディなどが流れる中、初代3000系に使用されたオレンジ系、5000系に使用されたグリーン系の車両カラーをイメージした光の演出が行われた。

  • 新たに加わった2600系(2601号車)の先頭部

  • 2601号車の運転台

  • 2601号車の乗務員室にある種別・行先表示器の操作盤

  • リニューアル後も初代3000系(3505号車)は目立つ存在

  • 3505号車の車内

「SANZEN-HIROBA」では、リニューアルオープン後も各種イベントが行われる。4月22・23日の13~15時にかけて、30分間隔で5000系の座席昇降実演を実施。車外から5000系の座席が昇降する様子を見学できる。

同じく4月22・23日の10~16時、リニューアルオープンを記念した京阪電車オリジナルグッズ販売会が行われ、「京阪電車アクリルスタンド」(1500円)、「京阪電車キーホルダー」(700円)、「京阪電車缶バッジ」(400円)を販売。なお、数量限定のため、売り切れる場合もあるとのこと。