――番組タイトルは、仮案で『まんぷく昼太郎』もあったと聞きました。
『まんぷく昼太郎』をずっと推したんですけど、南條が「絶対ダメ」って言うんで、月~金の各曜日演出5人にも意見をもらい、最終的に『まんぷく昼太郎』と『ぽかぽか』で多数決投票にしたんです。『ぽかぽか』は月曜の加藤(智章)が考えたタイトルで、「昼」とか「ランチ」とかを使わずにお昼を表す言葉として思いついたらしいんですけど、僕としては『まんぷく昼太郎』に決まると思って多数決にしたら、僕と火曜演出の(石川)隼の2票しか入らなくて、『ぽかぽか』になりました。
それでも「まんぷく昼太郎」はどうしても残したくて、『ぽかぽか ~まんぷく昼太郎~』ってサブタイトルにしようと思ったんですけどさすがに意味が分かんないから、急きょキャラクターを作りたいと言って、仲良くさせていただいているアーティストの青山哲士さんにお願いしました。タイトルロゴも青山さんに作ってもらっていて、「ぽかぽか」って普通にワードで打つと締まりがないなと思ってたんですけど、青山さんが見事に素敵なロゴにしてくれて。『ぽかぽか』に決まったときは、「普通のタイトルになっちゃったなあ」ってちょっと残念に思ってたんですけど、今は心から『ぽかぽか』になって良かったなと思います。
――昼太郎のキャラクターは、どのように発注したのですか?
『四畳半タイムマシンブルース』っていうアニメ映画に、ぐーたらしたキャラがいたんですよ。全然似てないんですけど「こいつだ!」と思って、「食べすぎて眠たくなっちゃうぐーたらなやつなんで、だらしない感じにしてください」と言うだけで、あとは青山ワールドにおまかせしました。あいつはぐーたらの指示待ち人間なので、今は放送中にいっぱい歩いてますけど、最初はずっと部屋で寝てて、出番になると呼びに起こすみたいな感じも考えてました。
――オープニングで演者さんの前をのそっと歩いて、神田さんが「うわっ!」ってびっくりするのとか、最高ですよね(笑)
僕もあれ好きなんですよ(笑)。最初はしゃべらそうかみたいな話もあったんですけど、しゃべらないのがいいんですよね。
――子どものファンが手紙を書いたり、外観覧の人が手作りグッズを作ったりと、徐々に人気が広まってる感じもあります。
うれしいですよね。あれを見て、夏休みに昼太郎のデッサン大会をやりたいなと思って。月曜は子ども、火曜は美大生、水曜は芸能人とか、そこまでになればいいなと思いながら育ててます。
■テーマ曲に盛り込まれた「カツカツの予算」「ウキウキ」
――火曜演出の石川隼さんがやっていた『ウケメン』でも楽曲提供をされていたチャラン・ポ・ランタンさんのテーマソングも、気分が上がるすごくいい曲ですよね。
隼が『アウト×デラックス』でディレクターをやっていたときがあって、チャラン・ポ・ランタンさんに出てもらったときに担当して、そこから付き合いがあったんです。テーマ曲を作るときに一応僕も好きなアーティストがいたんですけど、演出のみんなに聞いたら、隼からチャラン・ポ・ランタンさんのある曲が送られてきて、めちゃくちゃいいなと思って、すぐ連絡を取ってZoomで打ち合わせをして、曲のイメージを伝えました。
――どんなイメージを伝えたのですか?
タイトルが『ぽかぽか』なんで、歌詞は2文字のオノマトペみたいなのを繰り返す感じっていうのを伝えて。その中で「カツカツの予算」というのはこっちで挙げたら入れてくれました。
――「ウキウキ」という歌詞が、『笑っていいとも!』へのリスペクトを感じるという声もあります。
あれはチャラン・ポ・ランタンさんが書いてくれました。いつもCM中にも会場で流してますけど、テーマ曲じゃなくてもいい曲だなと思って聴いてます。元気が出るし、PVもめちゃくちゃいいし、彼女たちにお願いして本当に良かったなと思います。