星来氏による人気コミックス『ガチ恋粘着獣~ネット配信者の彼女になりたくて~』の実写化に挑戦するドラマ『ガチ恋粘着獣』(ABCテレビ9日スタート毎週日曜23:55~※初回24:00~、テレビ朝日8日スタート毎週土曜26:30~、※TVerで見逃し配信)。3人組人気動画配信グループ・コズミックのメンバーに“ガチ恋”している女性ファンの物語を、香音演じる女子大生の輝夜雛姫、石井杏奈演じるコンセプトカフェ店員の花織琴乃の視点で描いていく。コズミックのメンバーは、井上想良がスバル、山下幸輝がコスモ、松本大輝がギンガを演じる。

今回はW主演を務める香音と石井が互いの印象や、演じる役の“推し”であるスバルとコスモの魅力、コズミックを演じた3人の現場でのエピソードを語った。

  • 左から香音、石井杏奈 撮影:宮田浩史

    左から香音、石井杏奈 撮影:宮田浩史

■ワンちゃんトーク・ホラー映画のオススメ交換で交流

――互いの印象を教えてください。

香音:カメラテストで初めてお会いしたときに、私が人見知りを発揮してしまったのですが、その後現場で2回くらいお話できる機会があって。2人ともワンちゃんが大好きなので、ワンちゃん愛あふれるトークで盛り上がりました。

石井:香音ちゃんはかわいらしい雰囲気通り人懐っこくて愛嬌があって、いい意味で気を使っている空気を感じさせずにフラットに接してくれる、とても話しやすい人です。顔を合わせたときは趣味の話をしたり、ホラー映画のオススメを交換したよね。

――それぞれが演じた役どころとご自身で似ている部分はありましたか。

香音:私が演じた雛姫にはスバルくんと同じものを自分も身に着けたいという思いがあるのですが、私も大好きな愛犬たちと同じ服を着たくておそろいのジャージも持っているので、推しとおそろいにしたいという気持ちはよく理解できました。

石井:「友達や恋人、好きな人」と「自分」の優先順位や感情を傾ける配分が似ていると感じました。私もどちらかというと自分のことよりも人の喜ぶ姿が見たいですし、何かあったときに自分から「話を聞いて」と声をかけるのではなく、我慢して内に秘めているときに友達のほうから声をかけてもらって、そこで初めて人に頼ることができるというタイプなので、琴乃のそんな部分にはとても共感できて演じやすかったです。

■演じる役の推し、スバル&コスモの魅力

――香音さんから見て、雛姫の推しであるスバルはどんな魅力があると感じましたか。

香音:スバルくんはちょっとかわいらしい一面があったり、甘いものが好きだったり、見た目はクールだけど自分のかっこよさも分かっていてその自信が垣間見えたり……。雛姫は動画を見て恋をしているので、コズミック3人でいる空気感と、画面の中のキラキラしたスバルくんが好きなのですが、私も実際に撮影されたコズミックの動画を見ると、3人の空気感の良さが伝わってきて、雛姫の気持ちが分かりました。コズミックの動画をスマホで見ながらのお芝居は新鮮でしたが、演じているうち、嫉妬や悔しさ、怒りの感情が心から湧いてきました。

――石井さんから見た、琴乃の推し・コスモの魅力も教えてください。

石井:コスモくんは裏表がないんです。動画配信では弟感が強くて不器用で、皆からかわいがられていますが、実際に会ったときも、そのキャラクターは変わりません。真っ直ぐで、不器用ながらも頑張っていて、素直で、どこかマイペースで、天然で……人間の愛され要素を全部持ち合わせているのがコスモくんだなと、琴乃としてお芝居をしていて感じました。そして山下さんのお芝居は、コスモくんが実際に漫画から出てきたら本当にこんな子なんだろうなと思わせてくれるようなリアリティがありました。

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■井上想良は「お兄ちゃん」、山下幸輝は「弟感が強い」

――コズミックを演じる3人は、現場ではどんな雰囲気でしたか。

香音:私たちよりも先にクランクインされていたこともあって、カメラが回っていないオフの時間も3人で積極的にお話しされていました。いつも仲良しな姿が、コズミックの配信動画の雰囲気そのままでした。

石井:私が撮影に入ったときには、コズミックの動画が出来上がっていたんです。実際に動画を見ながら「コスモくーん!」と一喜一憂するシーンを撮影できたので、とてもお芝居がしやすかったです。1人のシーンでコスモくんへの思いを高めていったので、実際にコスモくんを目の前にしたら目を合わせられないくらい恥ずかしくなってしまって。2人のシーンが続いてようやく慣れていったので、琴乃もこんな気持ちだったんだろうなとリンクしていることを感じながら演じていました。

――香音さんは井上さんとのシーンが多いと思うのですが、井上さんの印象を教えてください。

香音:スタッフさんを含め現場のすべての方に気遣っていらっしゃる優しい方でした。ある撮影の日、近くにタピオカ屋さんがあって、思わず「あ! タピオカ屋さんだ!」と声に出してしまったんですけど、私の撮影が終わる頃にはもう閉店時間を過ぎてしまいそうで、残念だなと思っていたんです。そしたら撮影が先に終わった井上さんが買ってきてくださって! タピオカのおかげでその日の撮影も最後まで頑張れました。お兄ちゃんみたいな方でしたね。

――石井さんからは、山下さんの印象を教えていただけますでしょうか。

石井:コズミックの3人は本当に仲良しで、笑い声で現場を和ませてくれていました。温かい雰囲気の3人の中で、山下さんはコスモくんそのまま。かわいらしくて弟感が強くて、自分の世界を持っていて。よくお兄ちゃん2人からツッコまれているのを見ました。

――素敵なエピソードありがとうございます!

2人の役作りについて話を聞くインタビュー後編は8日公開予定。

■香音
2001年4月20日生まれ、東京都出身。2013年、「第1回ニコ☆プチモデルオーディション」でグランプリに選ばれ、同誌の専属モデルに。その後、『ニコラ』、『Popteen』の専属モデルを経て、2021年より『non-no』の専属モデルとなる。女優としても活躍の幅を広げ、近年の出演作に、ドラマ『高嶺のハナさん』(テレビ東京)、『何かおかしい』(テレビ東京)、 『Sister』(読売テレビ)、『スタンドUPスタート』(フジテレビ)など。2023年4月クールは『春は短し恋せよ男子。』(日本テレビ)にも出演する。
■ヘアメイク:サイオチアキ(Lila)、スタイリスト:志田舞、衣装:シアートップス/CAPRICIEUX LE'MAGE、ベスト/GANNI(ganni.com)、スカート/LA BELLE ETUDE、ミュール/CHARLES & KEITH
■石井杏奈
1998年7月11日生まれ、東京都出身。2012年に放送された飲料メーカーのCMに出演後、女優デビュー。映画『ソロモンの偽証:前編・事件/後編・裁判』(15年)、映画『ガールズ・ステップ』(15年)で第58回ブルーリボン賞新人賞を受賞。近年の出演作に、ドラマ『言霊荘』(テレビ朝日)、『ゴシップ #彼女が知りたい本当の〇〇』(フジテレビ)、『金魚妻』(Netflix)、『プリズム』(NHK)、映画『砕け散るところを見せてあげる』、『破戒』など。2023年はドラマ『悪魔はそこに居る』(Paraviで配信中)、『ひとひらの初恋』(YouTube テレビ東京公式ドラマチャンネルで配信中)、『ああ、ラブホテル ~秘密~ 第3話「2人合わせて5万円」』(WOWOW、6月2日放送予定)に出演。
■ヘアメイク:尾曲いずみ、スタイリスト:道端亜未(Ami Michihata)