福井鉄道の新型LRV車両F2000形、愛称「FUKURAM LINER」が3月末から福武線(たけふ新~田原町間)で運行開始した。バリアフリー化、省エネルギー化を進めるとともに、快適性も向上させ、利用者と環境にやさしい車両をめざすとしている。

  • 福井鉄道福武線(たけふ新~田原町間)で営業運転を行う新型車両F2000形「FUKURAM LINER」

新型車両F2000形「FUKURAM LINER」は3両1編成(F2001-1・F2001-2・F2001-3)を導入。2013年から順次導入されたF1000形「FUKURAM」の外観は丸みを帯びた形状だったが、F2000形「FUKURAM LINER」の外観は直線的な形状となった。車体のカラーリングは福井の青空と緑の大地をイメージしたという。

定員は115人で、従来車両の880形より1割程度増加。880形などにあった出入口ステップをなくし、乗降しやすくした。車内の座席はロングシートで、F1000形「FUKURAM」より通路幅を広くしている。座席シートには、東京都と福井市に本社を置く車両内装材製造の大手、セーレンがデザイン・製造した生地を採用。リサイクル可能な環境にやさしい生地で、水の流れを感じさせるさわやかなデザインとなっている。

車内の吊り革・握り棒も増設され、出入口付近に福井を代表する「カニ」「レッサーパンダ」デザインの吊り革を取り付けるなど、福井らしさも演出。優先座席に加え、バリアフリー化の一環で車いすスペースも設置した。車内にモニターを4台設け、西山公園、蔵の辻、足羽山公園といった地元観光地を映像で紹介するという。LED照明やVVVF制御など採用することにより、従来車両(880形など)と比べて消費電力を30%以上削減している。

  • 新型車両F2000形「FUKURAM LINER」は3両1編成で、福井の青空と緑の大地をイメージしたという配色に。車外の種別・行先表示器はLED化された

  • たけふ新駅で福武線の既存車両と並ぶ新型車両F2000形「FUKURAM LINER」。同駅は今年2月、越前武生駅から駅名を変更した

新型車両F2000形「FUKURAM LINER」(F2001)の運転時刻に関して、Twitterアカウント「福井鉄道 電車運行情報」にて翌日分の運転予定を公開している。ただし、車両運用の都合上、予告なく変更する場合があるとのこと。