俳優の山下智久が主演するHuluのドラマ『神の雫/Drops of God』(9月配信スタート)が、ヨーロッパを代表するドラマシリーズイベント「Series Mania 2023」のInternational Competition部門にノミネートされた。現地時間19日、山下らがこのイベントに参加するため、フランス・リールの会場を訪れた。

  • 山下智久

全世界の監督、作家、そしてドラマが好きな各国の視聴者が集まって最高のシリーズを選定するこのイベント。International Competition部門には、アメリカ、ギリシャ、フランス、スペイン、ノルウェー、イスラエル、イランなど、世界各国の作品がノミネートされている。同部門に日本が製作に関わるドラマ作品がノミネートされるのは、初めてのことだ。

講演イベント「マスタークラス」では、フランスのファンが開場前から長蛇の列をなし、満席の盛況。山下が会場に登場すると「山ピー!」の黄色い歓声が飛び交い、中には山下の名前入りうちわを持参する熱狂的なファンや、喜びのあまり涙ぐむファンもいた。

ドラマの上映会前に開催されたレッドカーペットで、山下の名前が呼ばれると、熱狂的なファンたちの黄色い歓声が沸き上がった。山下は長期の撮影を共にし、いまだに2日に1回程度メッセージでやり取りをしているという共演者や製作陣と共ににこやかにレッドカーペット上を歩いた。レッドカーペットの脇にはサインを求めるファンが多数集まり、快くサインに応じる姿に、ファンたちは感激もひとしおだ。

その後、第1話と第2話の上映会後に開催されたQ&Aセッションでは、観客たちが大きな歓声で迎える中、一同が登場し、MCや観客たちからの質問に回答。元々原作のファンだったという山下は「原作では男性のキャラクターを女性に置き換えた点がとても斬新だし、ワインを通して人間を学んでいくというストーリーに僕自身とても惹かれました」と作品について語った。

また、題材となっているワインについては、「知れば知るほど分からなくなる、奥が深い点が魅力だと思います。フランスで撮影中にワインと恋に落ちて、日本に帰ってすぐにワインセラーを買いました」とプライベートでもワインを楽しむようになったことを明かした。

作品内で山下演じる一青と莫大な遺産をかけて対決に挑むカミーユを演じたフルール・ジェフリエは、フランス語・英語・日本語の多言語で描かれた本作の撮影について、「母国語ではない言語で演じることは、一見制約が増えるように思えて、実はその分可能性が広がると考えています。多言語で演じることで、声もリズムもイントネーションも変わるし、演技の幅が広がって新しい自分の可能性が見えたように感じました」と回想。

それを受け、山下も「本当に世界を広げてくれた作品だと思います。そして何より、言語もカルチャーも違う出演者やスタッフが一つの目的に向かっていく過程が本当に楽しかったですし、一生忘れられない、僕の人生にとって大切な時間になりました」と語ると、満席の会場からは拍手の渦が巻き起こった。

プロデューサーのクラウス・ジマーマン氏は「今日は皆さんに2話までしかお見せできませんでしたが、この後も山下さん演じる一青に関して、驚きの展開が次々と待ち受けています。ぜひこの後のエピソードもご覧ください」とアピールし、会場全体を盛り上げながら、作品の魅力を伝えていた。