WOWOWプライム&WOWOWオンデマンドで3月19日から放送・配信される連続ドラマW『フェンス』(毎週日曜 22:00~全5話※第1話は無料放送、WOWOWオンデマンドは無料トライアル実施中)の完成披露試写会が16日、都内で行われ、ダブル主演の松岡茉優と宮本エリアナ、野木亜紀子(脚本)が出席した。

WOWOW連続ドラマW『フェンス』の完成披露試写会に出席した松岡茉優、宮本エリアナ(左から)

ドラマ『アンナチュラル』(TBS系)や『フェイクニュース』(NHK総合)など社会派エンターテインメント作品を数多く手がける脚本家・野木亜紀子が脚本を担当した同ドラマ。2022年に本土復帰50年を迎え、今も世界最大規模の米軍基地を抱える沖縄を舞台に、松岡茉優演じる東京から来た雑誌ライター"キー"と宮本エリアナ演じる沖縄で生まれ育ったブラックミックス"桜"がバディを組み、ある性的暴行事件を追う。

放送と配信を間近に控えたこの日は、観客を入れてのインベントにダブル主演の松岡茉優と宮本エリアナ、脚本を担当した野木が登場。性的暴行事件の真相を追いながら沖縄の知られざる実情を目の当たりにするキーを演じた松岡は「お話を頂いた時にちょうどカバンに上間陽子先生の『海をあげる』という本が入って半分読んだんです。その時にちょうど来た『フェンス』という作品は逃げられないなと思いました。作品の内容も俳優をやっていて向き合える話ではないし、その点は勇気がいるところではありましたが、私も大人だし責任を持ってこの役を演じたいと思いました」とオファーを受けるまでの経緯を説明。

難しいテーマを扱った同ドラマだが、「野木さんが書かれたセリフに『沖縄の問題じゃなくて日本の問題』とあるんです。その言葉を台本で見て、他人の問題ではなく、自分のことととして考えるのは人間生活をする上で大切だと思いました。沖縄が背負っている問題であって沖縄の問題ではありません。私は東京出身だけど私の問題でもあります。皆さんにもそういう気持ちの変化が生まれたらうれしいし、自分の事として考えてくれたらうれしいですね」と観客に強く訴えた。

松岡とバディを組む宮本は、同ドラマが演技初挑戦。しかも松岡とのダブル主演の座をオーディションで勝ち取った。「素直に決まった時はうれしかったんですが、不安が大きかったですね」と明かしつつ、「松岡さんで良かったと思いました。ドラマの世界は知らないので灰皿とか投げられるんじゃないかと不安でしたが、すごく優しくしていただいて安心して自由に演じられたと思います」と現場では松岡が頼もしい存在だったという。

宮本について、松岡は「おめでとうってまだ1回も言ってなかった。デビューおめでとうございます!」と祝福し、「私はお芝居を屈折20年ぐらいやっていますが、上手い下手じゃなくて心が真っ直ぐで素直だから出来るモノって絶対にあると思うんです。野木さんが書かれたセリフを覚えて出すのが俳優の仕事なんですけど、彼女には心の真っ直ぐさと何も疑わない信じる素直さがあって、本当にお芝居って上手い下手じゃないなと思うきっかけになりました」と宮本の演技に魅了された様子だった。