BS松竹東急では、4月から休館となる東京・渋谷の複合文化施設「Bunkamura シアターコクーン」を特集する『シアターコクーンと申します ~33年の歩み 休館、そしてこれから~』を、4月1日(18:30~)に放送する。

  • シアターコクーン

4月10日から2027年度までの間、オーチャードホールを除き休館となるBunkamura。番組では、中でも長年にわたり劇場文化を支えてきた「シアターコクーン」に焦点を当て、シアターコクーンの歴代の芸術監督をはじめ、舞台を彩ってきた俳優陣、共に歩んできた Bunkamura社員から新聞記者まで、数々の関係者の証言により、その功績を深掘りする。

さらに、シアターコクーン初のライブ配信となった舞台『プレイタイム』(2020年、出演:森山未來、黒木華)も放送。また、ナレーションは、開館から33年のシアターコクーンと同い年の岡田将生が担当する。

コメントは、以下の通り。

■「Bunkamura シアターコクーン」芸術監督 松尾スズキ
『シブヤデマタアイマショウ』(3/30~4/9 上演。松尾が総合演出・構成台本・出演)は、シアターコクーン休館前の最後の舞台となります。再演ではありますが、前回を踏襲しながらも新たなものを模索していきたい。ひとつの日常がいったん終わりを迎える節目に居合わせるというのは、滅多にないこと。その寂しさもショーの一部にできたらと思っています。私も60歳になり、何にでも別れはつきまとうとわかってきました。楽しいショーが終わったあとに、切なさみたいなものを感じてもらえたら。シアターコクーンは、デパートの隣にあって、華やかで賑やかなイメージです。でも、私のような猥雑なものも受け入れてくれる懐の深さがある。歌舞伎があったり、海外の演出家を呼んでみたりと、挑戦ができる場所だなと思います。ひとつの劇場に対して番組が作られるのは、なかなかないことです。シアターコクーンという劇場がいったん終わりを迎える、そんな貴重なひとときを楽しんでもらえたらと思います。

■東急文化村 常務執行役員 加藤真規氏
はじめに、これまでシアターコクーンに足をお運びいただいたお客様皆様に感謝申し上げます。数多くの作品を世に送り出してきた劇場の節目にこのような番組を企画していただき光栄です。国内外の劇作家、演出家、俳優、様々な才能がこの舞台を踏んでくださいました。そんな方々のシアターコクーンへの思いが伝わるならば、これ以上の喜びはありません。32年間にわたり仕事をし続けた劇場が休館することとなりました。寂しさはありません、思い出されるのはひとつひとつの舞台を作り上げる上で、本当に毎回毎回様々な試練、それを乗り越えて得た感動や達成感です。すべての作品が私にとって宝物であり、これを肥やしにまた数年後、シアターコクーンでさらなる挑戦を続けていければと思っています。松尾芸術監督!私も60歳ですがもうしばらくお力を貸してください!

■BS松竹東急 湯浅敦士プロデューサー
シアターコクーンを訪れると、あの席であの芝居を観たなあと、鮮明に思い出すことがあります。それは、劇場という空間で演劇人と観客によって生み出された一種の特異な空気や感動が、僕の記憶に深く刻まれているからだと思います。あらゆる演劇は空間がなければ成立しません。劇場史を中心に描く演劇愛と感謝にあふれた番組を制作したいと思いました。BS松竹東急だからこそできる視点の番組だと思います。どうぞご期待ください。

  • 『プレイタイム』