モデル・歌手・女優とマルチに活躍し、4児の母としても奮闘している土屋アンナ。アニメーション映画『長ぐつをはいたネコと9つの命』(3月17日公開)の日本語吹き替え版では、主人公・プスの元カノ・キティを演じている。男勝りでカッコいいキティは土屋のイメージと重なり、低音ボイスがしっくりハマっているが、自身もキティと「似ている」と感じているという。子供の頃から強い女性が好きだったという土屋の憧れの原点とは? また、自身の声への本音も聞いた。
本作は、9つあった命が最後の1つとなってしまった長ぐつをはいたネコ・プスが、命のストックを求めて、どんな願いも叶える“願い星”を探す冒険を繰り広げる物語。その道中で、ネコに変装したイヌ・ワンコや気まずい元カノ・キティ、そして、同じく“願い星”を狙う手強い奴ら、さらには最強の敵も現れる。
猫を6匹飼っていることもあり、オファーを受けたときは「めちゃめちゃうれしくて、やる! 即決でした」と振り返る土屋。本国版でキティを演じたサルマ・ハエックの声を聞いて「めちゃめちゃ声が似ている」と感じ、さらにうれしい気持ちになったという。
本国版の女優と声が似ていたため、実際のアフレコもあまり苦労せず演じることができたと語る。
「いきなりアリアナ・グランデさんの声と言われたら『え!?』となってしまいますが、サルマさんの声を聞いた瞬間にキティのイメージがつかめて、カッコいいクールな女性は自分の声でいけるかなと思いました」
土屋が演じたキティは、プスの元カノでスリの天才。男勝りなカッコいいキャラクターで、土屋のイメージと近い印象だが、土屋も「すごくかぶります。なんなら、まんまだと思います」と言う。
「恋心を持っている相手に対しても女性らしさではなく男らしさを出して、親友のように接する感じがすごく似ているし、普通であればアクションシーンはまず男性が引っ張るのに、キティは先に行って『ついてこい!』みたいな。そういうところも似ていると思います」
男らしさは子供時代から持っていたそうで、「『ランボー』を見て小3で腹筋していました」と笑う。
「体力や負けず嫌いな部分は小さい頃からあったと思います。でも、負けず嫌いだからがむしゃらになるのではなく、それを楽しむタイプ。そして、中学時代からは髪もバッサリ切って、チノパンにTシャツというメンズファッションで、女性として見られるよりも男性と友達になりたいという願望がありました」
男らしく強い女性への憧れは、映画の影響が大きかったようだ。
「『ランボー』を見て、自分もあの泥の中に入りたいと思ったし、『ゴースト/ニューヨークの幻』や『G.I.ジェーン』のデミ・ムーア、『エイリアン』のシガニー・ウィーバーも好きで、そういう作品を見て強い女性が好きになったのだと思います。『G.I.ジェーン』を見たときは坊主にしたいと思いました(笑)」
最近だと、アンジェリーナ・ジョリーが好きだと言い、「男性から見てもカッコいいというアクションやセリフ回し。そして、一瞬で女性ならではの弱さが出るところも好きです」とリスペクトしている。