先日開催された『第36回 マイナビ 東京ガールズコレクション 2023 SPRING/SUMMER』。ここでは人気モデルによるファッションショーやアーティストライブをはじめ、協賛企業によるブースなども楽しめます。若者をターゲットとするブースが集まる中、初出展を果たしたのはキッコーマン。どのような体験ができるのか、ブースを覗いてきました。

老舗メーカーによるリアル“ニューレトロ”な空間

  • 『マイナビ TGC 2023 S/S』に登場したキッコーマンのブース

会場内のブースエリアの一角に現れたのは、どこか懐かしい雰囲気が漂う空間でした。ブースのコンセプトは“ニューレトロ”。 看板商品である「キッコーマン いつでも新鮮 しぼりたて生しょうゆ」のパッケージカラーに包まれ、実際にキッコーマンで使われていた懐かしい広告などを現代風にアレンジしたデザインが施されていました。

  • レトロでポップにアレンジされた昔の広告

  • ブラウン管のテレビまで…

ここでは、「いつでも新鮮 しぼりたて生しょうゆ」をより身近に感じられるよう、“ニューレトロ”な空間で撮影も可能。ブース内で撮影した写真をSNSで投稿すると、「いつでも新鮮 しぼりたて生しょうゆ」とローストビーフカップ寿司のプレゼントも行われていました。

  • 先着1,500名にプレゼントされた「いつでも新鮮 しぼりたて生しょうゆ」とローストビーフカップ寿司

なぜTGCに? 担当者に話を聞いてみた

毎年多くの若者が集う『東京ガールズコレクション』ですが、なぜこの場に醤油の代名詞である老舗メーカーのキッコーマンがブースを出展したのでしょうか? 同社プロダクト・マネジャー室 マーケティング副統括マネジャー・澤村厚之さんにお話を伺いました。

  • プロダクト・マネジャー室 マーケティング副統括マネジャー・澤村厚之さん

――初出展に至った経緯やねらいを教えてください

澤村さん:現在の購買者は30〜40代が中心で10〜20代は少ないのですが、新生活が始まり初めて料理をする人が増えるこのタイミングで、「いつでも新鮮 しぼりたて生しょうゆ」を選んでいただきたいという気持ちで初出展をいたしました。

キッコーマンでは、1950年代に高校を卒業した女生徒に卓上びんを配っていたんですよね。過去に良かったことはもう一度行いたいと思っているので、『東京ガールズコレクション』のような大きなイベントで何かしたいと考えていました。『東京ガールズコレクション』にキッコーマンというギャップも面白いと思ったので…。

――ブースを「ニューレトロ」にしたのはなぜですか?

澤村さん:昨年、大学生を中心にワークショップを開いた際に、どうしたら「いつでも新鮮 しぼりたて生しょうゆ」に興味を持ってもらえるかを尋ねたところ、正直なところ醤油への興味関心はそんなに高くなかったのです。ただ、トレンドと掛け合わせたら興味を持ちやすいという話だったので、現在の若者のトレンドである“ニューレトロ”な空間に仕上げました。

――懐かしい広告はいつ頃のものでしょうか?

澤村さん:1950〜1970年代に新聞広告を中心に使われており、社内の中でもこの頃の広告が良いなと思っていたので、それが若い人に刺さるのであれば、ぜひ使ってみたいと思い今回のブースにアレンジしたデザインを取り入れました。

当時広告に使われた、現在の「いつでも新鮮 しぼりたて生しょうゆ」のキャラクターのモチーフとなった“野田キッコちゃん”をなんとか使いたいという気持ちがあって……。ターゲットである10〜20代の世代からも、このようなデザインが良いと支持されたことから何十年ぶりに“野田キッコちゃん”を採用しました。

  • 1950年代に生まれたキャラクター“野田キッコちゃん”

――ブースに来る人にどのような体験をしてほしいですか?

澤村さん:まずは、キッコーマンというブランドや「いつでも新鮮 しぼりたて生しょうゆ」の認知を広げていきたいですね。1滴単位で垂らすことができる使い勝手だったり、色鮮やかでまろやかな味わいも知ってもらい、醤油自体に興味関心を持っていただけたらと思っています。

  • 開場してすぐにできた長蛇の列

本イベントでは10〜20代の女性がメインターゲットでしたが、今後もTwitterやInstagramなどSNSを通して食に関わることを発信し、性別を問わず料理をする若者にアプローチをし続けるのだそうです。

「キッコーマンがファッションイベントに!?」と驚きはありましたが、老舗メーカーの歴史からなるリアルな“ニューレトロ”ということもありブースは大盛況。開場してわずか10分で50人もの長蛇の列ができ、プレゼントの配布も開演中に終了するなど大人気のブースとなりました。