「あなたは信用できる人ですか?」と聞かれて、即「Yse」と答えられる人は多くないでしょう。「信用できる人ってどんな人?」の質問も、うまく答えることは難しいものです。

では、「あなたは信用できる人と過ごしたいですか?」の質問には、即「Yse」と答える人が多いのではないでしょうか。

おそらく誰もが、付き合うなら信用できる人がいいと考えていても、見分けることは非常に難しいものです。ここでは、信用できる人と、信用できない人の特徴について解説します。信用できる人になるための方法もまとめました。

  • 信用できる人とは

    信用できる人が持つ特徴や、信用できない人の特徴について解説していきます

信用できる人が持つ特徴とは

信用とは、「確かなものと信じて受け入れること」「それまでの行為などから、信頼に足ると判断することや、その評価」という意味です。

信用できる人は、人から好かれて頼られるため、多くの人に囲まれています。具体的に、どのような人が人から信用されるのでしょうか。ここでは、信用できる人に見られる共通点について解説します。

時間をしっかりと守れる

信用できる人は、基本的に時間を守ります。約束の時間に遅刻すれば、相手にどれだけ迷惑を掛けるかをよく分かっているためです。

仕事なら、もしも納期が遅れれば、会社に大きな損失を与えてしまいます。信用できる人は、他者の不利益になるような行動はしません。

仮に、どうしても守れない場合は、できるだけ早く伝えて、自分が遅れることで生じる不利益を少しでも減らす努力をします。

信用できる人は、常に周りのことを考えて行動できます。そのため重要な仕事を任されることも多くなり、結果的に昇進にもつながりやすいと考えられます。

約束を反故(ほご)にすることなく守ることができる

信用できる人は約束を守ります。仕事だけではなく、プライベートでも、交わした約束はきちんと守る人が多いでしょう。

自分の言葉に責任を持つことはもちろんですが、相手への誠意の表れとして、小さな約束も大切にしています。

やると言ったことはきちんとやるため、相手に安心感を与えます。小さな約束を守る積み重ねによって、周囲からの信用が増します。

周囲の人々に配慮できる

人が困っているときに、打算なく手を差し伸べられる人は、人望を集めます。たとえその場では自分が損をしたとしても、人のために動ける人は誰からも信用され、愛され、人が集まってくるのです。

周囲の人々に配慮できる人の周りには、思いやりを返す人が自然と多くなり、人間関係のトラブルが少なくなるでしょう。

優しさを持って相手を思い合えることは、友人関係でも仕事関係でも、長く深く続く関係性をもたらします。

立場に関係なく、悪い部分は指摘する

言いにくいことを相手に伝えることは気まずいものです。しかし信用できる人は、たとえ自分の立場が悪くなったとしても、相手のためを思って、悪い部分を伝えようとします。

黙っておくことは簡単でも、相手が困ると分かっているため、あえて伝える誠実さをもっているのです。

ストレートに言うと言葉がきつくなるときは、言い方やタイミングを選び、相手への思いやりを持って伝えられます。

自分が言いにくいことをきちんと伝える能力は、仕事でも評価されます。部下の育成やコミュニケーション、またプロジェクトなどにおける後々の成功率において、非常に重要なためです。

責任感が強く失敗をごまかさない

仕事や人間関係で失敗したときにも、信用できる人はごまかさずに素直に謝罪できます。保身のために、うそをつくことはしません。言い訳や誰かのせいにして責任を逃れようとせず、自分の非を認められるのです。

人は誰でもミスすることはあります。そのときにきちんと責任をとろうとする誠実さ、そしてそこからどうリカバリーするかは、人に信用される要素の一つです。

口だけでなく実際に行動で示す

信用できる人は、口先だけでなく、自分から率先して行動しています。

時々、文句ばかり言って自分では何もしない人を見掛けますが、信用できる人は違います。もちろん手を動かして行動すれば失敗することはありますが、その人が口先だけでないことは誰にでも分かるのです。

言っていることと行動が伴っている人と、口だけの人の違いはよく見ていれば分かりますので、有言実行の人が信用されるのです。

信用できない人の特徴とは

  • 信用を失ってしまう行為とは

    逆に、信用を失ってしまう人の特徴とはどんなものなのでしょうか?

信用される人がいる一方で、信用されない人がいることも事実です。信用される人に共通点があるように、信用されない人にもいくつかの共通点があります。

信用されない人は、たいていの場合、以下のような行動をしています。改めて行動を振り返り、自分も信用されない人にならないように注意しましょう。また、身近に以下の特徴を持つ人がいないかをしっかり見分け、迷惑を被らないようにしましょう。

立場や肩書などを異常に気にする

人によって態度を変える人は信用されません。

特に今まで横柄な態度だったのに、相手が上の肩書を持っていると知ったとたん、態度を変える人が時々います。そういう人は、人間性ではなく、肩書と親しくしているだけです。相手が肩書を失えば、再び手のひらを返すように見向きもしなくなります。

このような態度は、相手はもちろん、周囲の人にも伝わり、警戒心を抱かせます。また肩書で人を判断する人は、相手の行動も色眼鏡で見たり決めつけたりするため、真の関係性を築くことが難しくなるのです。

肩書と付き合うのではなく、どのような立場の人にも誠実に対応できる人でありたいですね。

会話や報告の内容に誇張やうそを混ぜる

世の中には、息を吐くように、平気でうそをつく人がいます。そういう人は信用されません。

うそを隠すために、またうそをつき、常に自分の保身しか考えていません。そのような人と大切な約束を交わそうとは誰も思わないでしょう。

仕事先でも信用されないため、責任がある役職は任せられません。最初はうまく立ち回っていたとしても、無責任なうそが、やがて大きなトラブルにつながることになるでしょう。

言い訳ばかりして謝らない

人は誰でも、失敗はあります。そのときに、ミスを認めず言い訳ばかりをしていたり、人のせいにしたりする人も信用されません。

こういう人は、物事を反省して改善していこうとする気持ちが少ないのです。その場だけ取り繕って自分を守ろうとする、自己中心的な人のため、いずれ周りから孤立してしまいます。

孤立してしまったとしても、自分に甘いため、被害妄想で周りを責めるだけで、なかなか変わることはできないでしょう。

金銭のやり取りがいい加減

金銭のやり取りは、特に人間性が表れやすい場面です。お金にルーズな人は、時間にも異性関係にもルーズになりやすく、全てにおいて信用できない人と思われてしまいがちです。

お金を返さなくても相手は許してくれるだろうと甘く考えていて、返していなくても、また借りようとすることも平気なのです。

環境が変わって新しい人間関係ができても、何度も不誠実を繰り返すため、トラブルになりやすく、人から信用されることはありません。

何度注意しても約束を軽視し、遅刻が多い

何度注意されても、同じことを繰り返してしまう人がいます。うっかりしていたり、ルールを知らなかったりして、ミスをしてしまうことは仕方がないことです。しかし一方で、自分が悪いと思っていない人もいるのです。

そういう人は、人に迷惑を掛けている認識が甘いため、信用されません。ルールや約束を守らない人は、人が困っても平気な自分勝手な人です。

相手も、最初は許したとしても、何度も約束を破るような人との付き合いはいずれ考え直すでしょう。

悪口や愚痴を言いたがる

すぐに他人のあら探しをして悪口を言う人も、周囲からの信用を得づらく、嫌われてしまいます。他では自分の悪口を言っているのだろうと思われてしまうためです。

そういう人は、仕事やプライべートの愚痴も多く、いつもネガティブな発言をしています。励ましたとしても、「でも、だけど」と言い訳ばかりで、人のアドバイスを聞く気持ちはありません。

相手がどのような気持ちになるのかを配慮しない人は、協調性がなく、信用を得られません。相手を尊重する意思が乏しく、ネガティブな話題ばかりの人は、一緒にいても暗い気持ちになってしまうため、周りから嫌われてしまうのです。

信用できる人になるためには

  • 信用できる人になる方法

    信用できる人になるための方法を見ていきましょう

生きていく上で、人付き合いは大切なものです。孤独は寂しいし、できるなら人から信用される人間になり、誠実な人間関係を築きたいものですね。

では、人から信用される人になるためには、具体的にどのようなことに気を付ければいいのでしょうか。

他人を尊重する

人は誰でも、大切にしたいものや価値観を持っています。それを人から無神経に否定されれば、悲しくなってしまいますね。また、自分の性格や容姿を攻撃されれば、誰でも傷ついてしまうでしょう。

だからこそ、相手が大切にしているものを思いやり、認め、尊重できる人は、そばにいても居心地が良く、信用できます。相手の表面だけでなく、その人の内面や価値観など、さまざまな角度から思いやれる人になることも大切です。

困っている人に手を差し伸べる

困っている人がいたら、自分からすすんで手を差し伸べられる人は、人から信用されます。

しかし、周りのことを気遣っていない人は、人のSOSに気付くことはできません。気付いたら言葉に行動が伴っていることも、誠実な人柄の証しです。

普段から周りに気を配り、困っている人を見つけたら見返りを求めず即座に行動できる。これは簡単なようでなかなかできないことです。だからこそできる人は、人から好かれて信用されるのでしょう。

感情的にならない

自分の感情をコントロールできる人は信用されます。

どんな温厚な人でも、怒りを覚えることはあります。しかしその度に感情的に人を攻撃するような人は、人との信頼関係がなかなか築けません。

周りの気持ちや状況を考えて思いやれる人は、自分の感情をぐっとこらえられるのです。周りや相手の気持ちを考えない人は幼稚な人です。

常に周りの状況や気持ちを思いやれる成熟した人が、人から信用を得られるでしょう。

自分のことを隠し過ぎない

自分の話ばかりする人は嫌われますが、逆に、自分のことを隠しすぎる人も敬遠されます。よく知らない人を信用することはできないため、あまりにも隠していると不信感が出てきてしまうのです。

誰にでも全てをさらけ出すことはありませんが、自分が信用してほしい人には、あえて心を開いてみることも大切でしょう。

自分を知ってもらうように努力することで、相手にも誠意が伝わります。お互いの信頼関係を築く上で、とても大切なプロセスになるでしょう。

身だしなみを整え下品な話し方をしない

清潔感がある身だしなみや、身の回りの整理は非常に大切です。身の回りがだらしない人は、自己管理ができていない人と思われてしまい、仕事や人間関係も雑なのではないかとの不安から、信用を失いがちです。

話し方も人柄が出やすい部分です。下品な話し方をする人は、誰からも嫌がられてしまいます。TPOにあった言動ができない人は、周りへの配慮が欠けていて付き合いにくい人・非常識な人と思われるためです。

相手に不快感を与えないようにすることも思いやりです。TPOをわきまえた身だしなみや、相手に応じた敬語などの言葉遣いに気を付けましょう。

ビジネスでもプライベートでも、信用される人を目指そう

人は一人では生きていけません。社会では常に他者と接点を持ちながら暮らしています。

自分勝手な言動ばかりしていると、人から信用されなくなり、周りから孤立してしまいます。

信用を得ることは大変でも、積み重ねた信用を失うことは一瞬です。できるだけ穏やかで幸せな人生を送るためにも、誠実な人間関係を築けるように心掛けましょう。