4月は、入学・入社など新しい生活がスタートする人も多いはず。新しい暮らしに心を躍らせる一方、不安も大きいのではないでしょうか。慣れない環境の中で緊張やストレスを感じてしまうことも。

今回は、そんな不安を解消するための方法について柏メンタルクリニックの伊藤 有毅先生に教えていただきました。

■新生活が始まると自律神経が乱れやすい?

新生活が始まると自律神経が乱れやすいと聞きます。理由と具体的にどういった症状がでてしまうのか教えてください。

伊藤先生:そもそも自律神経とは、無意識に身体の機能を自動的に調整する働きをする神経のことです。自律神経は、緊張している時に優位になる交感神経と、リラックスしている時に優位になる副交感神経の2つに分類されます。この2つの神経がバランス良く働くことで、体の器官が正しく機能していきます。春は1年のうちで寒暖差が一番大きくなる季節ですので、この自律神経のバランスの乱れによる不調が起こりやすくなります。

また、春は新生活が始まる季節でもあります。学生ですと新しい学校への入学、社会人でも異動や転勤などで生活が変化する人が多くいらっしゃると思います。こうした普段と違う状態は緊張やストレスをより多く感じる機会が増えることは、自律神経が乱れやすくなることにつながります。自律神経が乱れると、たとえば寝つきが悪くなるなどの不眠や、疲れがたまりやすくなって倦怠感が出てきたり、胃腸の働きが落ちる腹部症状、頭痛、不安、焦燥感などの症状があらわれやすくなります。

■新生活の不安やストレスを解消するためには?

自律神経の乱れを防ぐことに焦点を当てて伊藤先生にコメントいただきました。

適度な運動をすること

運動をすると、自律神経のバランスを整えるセロトニンが分泌されます。ウォーキングやサイクリング、水泳などの有酸素運動が効果的でしょう。

日光に当たること

日光に当たると、セロトニンの分泌をもたらし自律神経のバランスを整えてくれるのでおすすめです。

そのほか

お風呂に入る際には湯船に浸かることや、睡眠をしっかりとることなども自律神経のバランスを整えることには重要です。

監修ドクター:伊藤 有毅先生

柏メンタルクリニック所属。日本医師会認定産業医、日本医師会認定健康スポーツ医の資格も保有。精神科(心療内科)、精神神経科、心療内科、美容皮膚科、産業医など専門領域は多岐に渡る。


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