アットホームは2月21日、「住まい探しの妥協ライン調査」の結果を発表した。調査は2022年11月1日~4日、過去2年以内(2020年10月以降)に住まいを探し、賃貸物件を契約した18~50歳の男女400名を対象にインターネットで行われた。

  • 家賃や築年数などの妥協ライン

    家賃や築年数などの妥協ライン

調査対象者に、現在の住まいの「家賃(管理費含む)」「初期費用」「契約時の築年数」「住まいの広さ(延床面積)」「最寄り駅までの徒歩分数」「通勤・通学時間」と、当初の「家賃の予算の上限」「初期費用の予算の上限」、当初希望していた「築年数の上限」「住まいの広さ(延床面積)の下限」「最寄り駅までの徒歩分数の上限」「通勤・通学時間の上限」を聴取した。

まず、家賃の妥協ラインを「実際の家賃÷当初の予算」で算出したところ、予算の1.1倍まで妥協していたことが判明。また、初期費用も同様に算出したところ、全体で予算の2.0倍まで妥協していたことが明らかに。

築年数の妥協ライン(「契約時の築年数-希望していた当初の築年数の上限」で算出)に関しては、当初より10.2年古くても妥協可能。また、広さについても、当初より7.1㎡狭い物件で妥協していることが判明。さらに、最寄り駅までの徒歩分数は全体で当初より9.3分、通勤・通学時間は全体で当初より19.0分遠くても妥協していることがわかった。

  • 住まいの条件の中で妥協したこと

    住まいの条件の中で妥協したこと

次に、住まいの条件の中で妥協したことを聞いたところ、「建物構造」が最も多く20.8%。次いで「日当たり・風通しが良い」(20.5%)、「階数」(20.0%)と続き、妥協してどうだったかを聞いたところ、いずれも半数以上が「妥協しても問題なかった」と回答。「建物構造」を妥協して問題なかった人からは、「最近の築浅物件は木造でもそこまで生活音が響かないから(カップル)」「災害に強い地区なので木造でも問題ないと感じたから(社会人シングル)」といった前向きなコメントが寄せられた。

  • 妥協した設備

    妥協した設備

次に、住まいの設備の中で妥協したものを聞いたところ、「オートロック」(14.5%)がトップに。次いで「2口以上コンロ」(13.8%)、「洗面所独立」「宅配ボックス」(ともに13.5%)と続き、中でも「オートロック」は妥協した人の8割が「妥協しても問題なかった」と回答。「オートロック」は、セキュリティー面であると安心な設備だが、「鍵をかけ忘れないようにすれば問題ないから(ファミリー)」といったコメントが目立った。

「2口以上コンロ」は、「電子レンジでまかなえたから(カップル)」「料理を毎日するわけではないから(学生シングル)」といった理由から、76.4%が妥協しても問題なかったと回答。「宅配ボックス」についても77.8%と8割近くが妥協しても問題なかったと回答した。

一方、妥協したことを後悔している人が多かったのは、「防音設備」で52.6%。テレワークやオンライン授業、おうち時間の増加で重視されている設備のため、妥協するかどうかは注意が必要なよう。