『銀河鉄道999』『宇宙戦艦ヤマト』などで知られる漫画家・松本零士さんが、13日午前11時に急性心不全のため都内の病院で亡くなっていたことが20日、東映の発表により明らかになった。85歳だった。

松本零士さん(2020年1月21日公式Twitter用に愛猫の四代目ミーくんと共に撮影)

告別式は近親者のみで既に執り行われ、喪主は妻で漫画家の牧美也子さんが務めた。「恐れ入りますが香典・供花・弔電はご遠慮させていただき、供花・弔電については後日開催予定のお別れの会にてお受けします」とし、お別れの会の詳細は今のところ未定となっている。

松本零士さんが所属する零時社の代表取締役・松本摩紀子氏は訃報を受け、「漫画家 松本零士が、星の海に旅立ちました。漫画家として物語を描き続けることに思いを馳せ駆け抜けた、幸せな人生だったと思います。『遠く時の輪の接する処で、また巡り会える』と松本は常々申しておりました。私たちもその言葉を信じ、その日を楽しみにしています。これまで応援くださいましたファンの皆様、作品を世に送り出してくださいました関係各社の皆様、お世話になりました各自治体ならびに各団体の皆様、若かりし頃から共に切磋琢磨してくださった漫画家の先生方、そして旅立ちにあたりサポートしてくださいました病院の皆様、心より深く感謝申し上げます。本当にありがとうございました」とコメントを発表した。

1938年1月25日生まれ、福岡県久留米市出身。6歳の頃から絵を描き始め、9歳で運命的な本(『新寶島』『月世界紳士』いずれも著者は手塚治虫氏)との出会いをきっかけに漫画を描き始める。15歳の時に投稿作「蜜蜂の冒険」が『漫画少年』にて受賞掲載され商業誌デビュー。実質的な漫画家デビューは1957年『少女』掲載の「黒い花びら」。しばらくは少女漫画誌での執筆が続いた。

1968年代に入り青年漫画誌が誕生し始めた頃、『漫画ゴラク』に「セクサロイド」を発表。以降、青年漫画誌での執筆が増え、少年・青年漫画のジャンルで活躍するようになった。代表作は、『男おいどん』『ガンフロンティア』『宇宙戦艦ヤマト』『クイーンエメラルダス』『ザ・コックピットシリーズ』『宇宙海賊キャプテンハーロック』『銀河鉄道999』『新竹取物語1000年女王』ほか。

  • 『銀河鉄道999』(C)松本零士/零時社・東映アニメーション

  • 『銀河鉄道999』(C)松本零士/零時社・東映アニメーション

  • 『銀河鉄道999』原作絵(C)松本零士/零時社