ヨーロッパ南東部のバルカン半島にあるコソボという国をご存知でしょうか? 1990年代後半に起きた「コソボ紛争」などで知られる国ですが、あまり馴染みがない方も多いと思います。
しかし、実際に見てみると……えっ、めっちゃ既視感ある!!
「な、なにここ日本やん」ってほんとに呟いちゃったこの街、まさかのコソボ。
懐かしさを感じざるを得ない木造建築が建ち並ぶ素敵なジャコヴァ
いかにも「観光地〜!」ではないからこそ良い。人が穏やかで超フレンドリーでゆったりな町でした。
(@mitsuki_tabiより引用)
ツイッターユーザー「みつき 世界一周(@mitsuki_tabi)」さんが投稿したのは、コソボにある「ジャコヴァ」という街の写真です。
ツイ主さんは、とある日本のブロガーの記事でこの街のことを知って訪れたそうで、ある程度の予備知識があったにも関わらず、その圧倒的な和風の光景を前に、「な、なにここ日本やん」と呟いてしまったそうです。
確かに、道路こそ石畳でヨーロッパっぽさを感じさせますが、木造の長屋や瓦屋根などの雰囲気は昔の日本の家屋そっくり。着物を着た町人や侍が歩いていても違和感がありません。
さらに「みつき 世界一周」さんは、こんな写真も投稿されていました。
ちょっと素敵すぎたから縦写真もいっぱい載せちゃう。
日本人だと倍楽しめるなこの町
(@mitsuki_tabiより引用)
まさか遠く離れたコソボの街にこんなに日本そっくりな街並みがあるとは……。驚きとともに、そこはかとない親近感がありますよね。
この街の様子は大きな反響を呼び、1万件のいいねを獲得(1月26日時点)。数々のコメントも寄せられました。
「雨樋にシンパシー感じました」
「パラレル世界とも言われれば信じれる 映画ロケに使えそうですね…」
「二本差しの武士が歩いていても違和感ない」
「江戸時代の宿場町ですって言われたら信じるな」
「おもしろー 瓦屋根だし日本家屋そっくり 円柱状の瓦は琉球っぽさもある」
「すごいですね! 太秦映画村かと思いました。日本とコソボ。こんなに離れた所とどんな経緯があって、ここまで似たんでしょうね」
「90年代に内戦が起きた地域ですね。よく残ってくれました。これからも平和であって欲しいです」
「そういえばサラエヴォのバチャルシヤもどこか日本っぽい雰囲気を感じたので、バルカン半島特有の建築文化なのかな」
また、現地の方からも日本語で「みつきさん本当にありがとございます!コソボはあなたを愛していますー!」というコメントも寄せられていました。
ツイ主さんに聞いてみた
このジャコヴァという街が一体どんなところなのか、ツイ主の「みつき 世界一周」さんにより詳しい話をお聞きしました。
ーーこの街は人が住む住宅地なのでしょうか? それとも商店街のようなところなのでしょうか?
街自体はさほど大きな街ではありませんが、当然街なので家もあり商店もあり、という感じです。とはいえ、この周辺はバザール(市場)として栄えた場所でもあったようで、小さな商店(衣料品、雑貨屋等)はたくさん並んでいました。またカフェ文化もあるので古い建物をリノベーションしたようなカフェもいくつかあります。かつて紛争の中で旧ユーゴ軍によって攻撃を酷く受けた街でもあります。
ーー訪れたご感想を改めてお聞かせいただけますか?
ジャコヴァは古い街並みが残っているとはいえ、観光地として認識されるような街ではありません。「古い街並み」を売りにして無理に保存したり古そうな感じに最近建てたとかではなく、ただ本当に古い街で人々がただ普通に生活している街でこれが本当の「古き良き」なんだなあと思いました。
観光地だと街の人がどうしても観光客に対する接し方として物を必死に売ってきたり、距離感を感じます。
ただこの街は人がとても優しいです。私もただ歩いていただけですが「来てくれてありがとう」と声をかけられたり、珍しい日本人に興味津々でたくさんお話してくれます。
そもそもコソボ自体が外国人があまり来ない国なのでそういう人が多いかもしれません。 このツイートでコソボの人たちからもたくさんの反応をもらっていて「来てくれてありがとう!」という暖かい言葉ばかりです。 割と最近の紛争で大きな被害を受けた町とは思えないほど人が穏やかで街もゆったりとした雰囲気が流れています。昔の日本の街並みに似ていること、人が暖かく、ゆったりな雰囲気であることで居心地がとても良いです。
侍・武士の役者を1人置いて写真撮ったらもう日本にしか見えないのでは!? と思います。ただ、日本みたいとは思いつつも、何かちょっと違う感じはもちろんあるので、パラレルワールドに迷い込んだかのような感覚になりました。
ーーなぜ日本とそっくりな木造建築なのか、もしご存知でしたら教えていただけますか?
なぜなのかは正直全くわかりません。オスマン帝国の影響で建てられた木造の家はバルカン諸国でもしばしば見るので、その影響もあるのだと思いますが、それらとは似ていません。なので、元々あったジャコヴァ現地の建て方、造り方とオスマン時代のものが混ざった結果なのかもしれません。
日本の影響はおそらく一切ないと思います。つまり、たまたまです。そんな街が遠く離れた小国コソボにあるというのも面白いです(コソボ人がリプライしてくれた中には1800年代の典型的な造りでもあるとありました)
ーーちなみに、屋根は瓦屋根なのでしょうか?
屋根は瓦ですが、これは見た目が少し日本の一般的な瓦とは違いますね。沖縄などで見かける瓦には少し近いように感じます。ちなみにコソボの人は家に土足で入らないのでその辺りも似ていますね。
コソボと日本にこんな共通点があったとは驚きですが、シンパシーを感じるからこそ、実際に訪れてみたくなりますね!
ちょっと素敵すぎたから縦写真もいっぱい載せちゃう。
— みつき🇽🇰世界一周 (@mitsuki_tabi) January 21, 2023
日本人だと倍楽しめるなこの町🤤 pic.twitter.com/VvZr8RWUpo