1988年公開の『ダイ・ハード』は興行収入1億4,000万ドルの大ヒットを記録し、映画ファンが選ぶ「アクション映画ベスト100」で1位にも選ばれた作品です。その後2013年の『ダイ・ハード/ラスト・デイ』に至るまで5作品が製作された人気シリーズとなっており、主演のブルース・ウィリスの出世作としても広く知られています。

この記事では、映画「ダイ・ハード」シリーズ全5作品のあらすじ・キャストを紹介するとともに、おすすめの見る順番も解説します。

映画「ダイ・ハード」シリーズとは?

「ダイ・ハード」の意味通り「なかなか死なない」男ジョン・マクレーンが、犯罪組織にしぶとく立ち向かう姿を描いた痛快なアクション映画が「ダイ・ハード」シリーズの特徴です。

マクレーン刑事は自他ともに認める運が悪い男で、たまたま居合わせた場所でいつもスケールの大きな犯罪に巻き込まれてしまいます。彼は素行の悪い札付き刑事ですが、武器の扱いに詳しい凄腕でもあります。

そんな彼が持ち前の正義感と機転で敵を出し抜き、巨悪を撃ち倒していく爽快なストーリーが本シリーズの主軸。

主人公マクレーンを演じるのは、ハリウッドの大スターとして知られるブルース・ウィリスです。本シリーズ以前は映画やテレビドラマでコミカルな役どころを務めていましたが、本シリーズの大ヒットをきっかけにアクション俳優として知名度を高め、一気にハリウッドのスターダムに駆け上りました。

「ダイ・ハード」シリーズを見る順番

「ダイ・ハード」シリーズを見た経験がない人が全5作品を鑑賞するとなった際、どの順番で見ていけばいいのかを紹介します。まずは公開順と時系列を整理しましょう。

「ダイ・ハード」シリーズの公開順

  • 1.『ダイ・ハード』(1988年)
  • 2.『ダイ・ハード2』(1990年)
  • 3.『ダイ・ハード3』(1995年)
  • 4.『ダイ・ハード4.0』(2007年)
  • 5.『ダイ・ハード/ラスト・デイ』(2013年)

「ダイ・ハード」シリーズの時系列

  • 1.『ダイ・ハード』(1988年)
  • 2.『ダイ・ハード2』(1990年)
  • 3.『ダイ・ハード3』(1995年)
  • 4.『ダイ・ハード4.0』(2007年)
  • 5.『ダイ・ハード/ラスト・デイ』(2013年)

上記のように、「ダイ・ハード」シリーズの作品内での時系列は公開順と同じになっています。このため公開年代順に見るのがおすすめです。

特に1988年の1作目『ダイ・ハード』ではまだ幼児だった娘のルーシーは、2007年公開の『ダイ・ハード4.0』では親元から独立をする年齢になっています。つまり同シリーズは、リアルな年月の経過と映画の中の時間の流れをリンクさせているため、公開順に見ることでシリーズへの没入感も高まると言えるでしょう。

「ダイ・ハード」シリーズを公開順に見るのがおすすめな理由

長い年月をかけたシリーズだけに、初期の作品での俳優やスタッフには、後にハリウッドで大成した人たちがいます。

例えば1作目の『ダイ・ハード』で冷酷無比なテロリスト集団のリーダーを演じたアラン・リックマンは、この作品がスクリーンデビュー作でした。のちに「ハリー・ポッター」シリーズで謎を秘めた教師スネイプを演じ、世界的に知られる俳優となっています。

他にもロバート・パトリックやジョン・レグイザモなど、後に有名となった俳優たちの初々しい姿を見られるのも、映画ファンにとっては見どころのあるシリーズです。

さらに1作目と3作目の監督となるジョン・マクティアナンや、2作目の監督であるレニー・ハーリンは、本シリーズをヒットさせたことでハリウッドのメジャー監督へとのし上がっています。1作目の撮影を担当したヤン・デ・ボンは後に「スピード」シリーズをヒットさせた監督となりました。

シリーズ作品を順に追っていきながら、ハリウッドのビッグネームたちの若き日の仕事を確認するのも楽しみの一つと言えるでしょう。

「ダイ・ハード」シリーズのあらすじとキャスト一覧

ここからは、ブルース・ウィリスの出世作となった映画「ダイ・ハード」シリーズ全5作品のあらすじ・キャストを公開順に紹介していきます。

『ダイ・ハード』(1988年公開)

『ダイ・ハード』のあらすじ

NY市警のマクレーン刑事はクリスマス休暇を利用して、別居状態にある家族と会うためロサンゼルスにやって来た。妻・ホリーが勤める巨大日系企業「ナカトミ商事」のクリスマスパーティーに出席していたが、ハンス率いるテロ集団にビルを占拠されてしまう。

辛くも拘束を逃れたマクレーンは、単身テロ組織に戦いを挑む。最新の武器を持ち統制の取れたハンスの組織だが、マクレーンは神出鬼没な戦略で少しずつテロ組織のメンバーを削っていく。

そんな状況にイラ立ちつつも体制を立て直しマクレーンを追い詰めるハンス。ホリーがマクレーンの妻であることを知り、彼女を人質としてマクレーンに脅しをかける。

圧倒的に不利な状況から、マクレーンはテロ組織に逆転勝利をおさめることができるのか……。

『ダイ・ハード』のキャスト

公開年/1988年
監督/ ジョン・マクティアナン
脚本/ ジェブ・スチュアート、スティーブン・E・デ・スーザ
出演/ ブルース・ウィリス、ボニー・ベデリア、レジナルド・ベルジョンソン

ユーザーコメント

・「終始ハラハラドキドキの連続で息つく暇も無かった」(60歳男性)
・「ストーリーの設定が秀逸。展開がスピーディーで臨場感を存分に味わえた」(49歳男性)
・「最初はヒーローでもなさそうな雰囲気から、実は誰よりもタフ。当時の主人公のイメージを変えた衝撃作」(63歳男性)
・「バイオレンス一辺倒ではなくウイットもあり、ブルースにうってつけの役どころ」(68歳女性)

『ダイ・ハード2』(1990年公開)

『ダイ・ハード2』のあらすじ

クリスマスのテロ事件から1年後。マクレーンは家族との関係を修復し、今年のクリスマスはワシントンDCの妻ホリーの実家で子どもたちとともに過ごしている。仕事の関係で遅れて来るホリーを迎えるため、マクレーンはワシントン・ダレス空港に来ていた。

空港で怪しげな動きを見せる2人の男に、刑事としての勘が働くマクレーン。バックヤードに侵入した2人に職務質問をすると発砲してきたため、銃撃戦となる。

危機を察知したマクレーンは空港警察に訴えるが、署長のロレンゾは本気にしない。しかしマクレーンの不安は的中し、空港の管制システムは何者かにより乗っ取られてしまう。

上空では妻ホリーの乗った飛行機が、わずかな燃料で着陸指示を待っていた……。

『ダイ・ハード2』のキャスト

公開年/1990年
監督/ レニー・ハーリン
脚本/ スティーブン・E・デ・スーザ、ダグ・リチャードソン
出演/ ブルース・ウィリス、ボニー・ベデリア、ウィリアム・アザートン

ユーザーコメント

・「身近な空港を舞台にした闘いが印象に残りました」(46歳男性)
・「テロリストとの空港での駆け引き、アクションが印象的」(60歳男性)
・「スーパーヒーローではなく庶民の等身大的なヒーロー像を描いた画期的なシリーズだと思う」(47歳男性)
・「雪の中でのアクションがカッコいい」(33歳男性)

『ダイ・ハード3』(1995年公開)

『ダイ・ハード3』のあらすじ

口論から妻ホリーと絶縁状態となったマクレーンは古巣であるNY市警に戻っていた。そんな中、ニューヨーク市内で爆弾事件が発生。市警に電話をかけてきた犯人は「サイモン」と名乗り、他にも爆弾を仕掛けたと宣言する。

マクレーンを指名し爆弾を止めるための無茶振りやなぞなぞを吹っ掛けるサイモン。その一環で黒人を罵倒する言葉を書いたボードを掲げさせられたマクレーンは、ギャングたちから暴行を受け瀕死の状態に。その状況を見かねたゼウスという男に助けられるが、このことがきっかけでゼウスはサイモンに目をつけられマクレーンと共に行動することを強要されてしまう。

爆破を阻止するため、マクレーンとゼウスはNY市内を駆け回るが、サイモンはNY州内の小学校のいずれかに爆弾を仕掛けたと言ってから連絡を絶ってしまう。NY中の警察・消防職員のすべてが爆弾発見に奔走するが、それはサイモンの本当の目的を隠すための罠だった……。

『ダイ・ハード3』のキャスト

公開年/1995年
監督/ ジョン・マクティアナン
脚本/ ジョナサン・ヘンズリー
出演/ ブルース・ウィリス、サミュエル・L・ジャクソン、ジェレミー・アイアンズ、ラリー・ブリッグマン、コリーン・キャンプ、グラハム・グリーン

ユーザーコメント

・「ニューヨークという幅広い範囲でのアクションになったのがよかった」(37歳男性)
・「ブルース・ウィリスが益々過激なアクションを見せるノリノリの映画」(81歳男性)
・「派手なアクションあり、迫力ある演出など見応えたっぷり」(53歳男性)
・「サミュエル・L・ジャクソンとブルース・ウィリスの軽妙かつ含蓄のあるやり取りがたまらない」(46歳男性)

『ダイ・ハード4.0』(2007年公開)

『ダイ・ハード4.0』のあらすじ

マクレーンは娘ルーシーとの関係がうまくいかないことに悩んでいた。ある時マクレーンはFBIの要請で凄腕ハッカーのマシューの拘束に向かったが、武装集団による銃撃を受ける。

何とかマシューをワシントンDCに連行するも、首都は既に何者かにより中枢システムがハッキングされ、未曾有の大混乱に陥っていた。マシューは全公共機関に対するハッキング「ファイヤーセール」だと警告、それは現実となり電気・通信などの主要インフラが敵の手に落ちてしまう。

そして一連の事件の主犯が元FBIのプログラマーで、国家機密をも知るガブリエルと判明する。マクレーンはマシューとともにガブリエルの企みを潰すため奔走するが、娘のルーシーを拉致されてしまい……。

『ダイ・ハード4.0』のキャスト

公開年/2007年
監督/ レン・ワイズマン
脚本/ マーク・ボンバック
出演/ ブルース・ウィリス、ジャスティン・ロング、ティモシー・オリファント、クリフ・カーティス、マギー・Q

ユーザーコメント

・「ブルース・ウィリスのアクションが最高! 」(71歳男性)
・「スリルがあってすごくカッコよかった」(39歳男性)
・「クライマックスが大好きで何度も繰り返し見ました」(29歳男性)
・「ティモシー・オリファントさんの悪役がたまらんッス」(44歳男性)

『ダイ・ハード/ラスト・デイ』(2013年公開)

『ダイ・ハード/ラスト・デイ』のあらすじ

NY市警に務めるマクレーンは、息子のジャックがモスクワで逮捕されたことを知る。息子の身を案じたマクレーンはロシアに渡り、息子が出廷する裁判所へ足を運ぶ。しかし裁判所前に停められていた高級車が突如爆発、武装集団が混乱する裁判所へ突入して行く。

マクレーンは1人の男を連れて出てきたジャックを見つける。ジャックは有力政治家のスキャンダルを握るロマノフを亡命させるため、CIAエージェントとして作戦に携わっていたのだった。

敵の追っ手を振り切りマクレーン親子とロマノフは、ロマノフの娘・イリーナと落ち合うが、彼女は既に敵に加担する裏切り者となっていた。頼るもののないロシアの地で、反目しながらも協力するマクレーン親子の戦いが始まった……。

『ダイ・ハード/ラスト・デイ』のキャスト

公開年/2013年
監督/ ジョン・ムーア
脚本/ スキップ・ウッズ
出演/ ブルース・ウィリス、ジェイ・コートニー、セバスチャン・コッホ、ラシャ・ブコヴィッチ、ユーリヤ・スニギル

ユーザーコメント

・「シリーズの集大成だと思いました。キャストもストーリーもカッコよかったです」(33歳女性)
・「とても迫力があって面白かった」(37歳男性)
・「まさかの息子が出てきたのはびっくり」(51歳男性)
・「今のところ最後の作品で印象に残っています」(41歳女性)

「ダイ・ハード」シリーズのあらすじやキャストを紹介しました

「ダイ・ハード」シリーズについてご紹介いたしましたが、いかがでしたでしょうか。

物語の魅力もさることながら、出演する俳優陣やスタッフたちの出世作となったシリーズとして、映画史に残る金字塔とも言える作品群となっているのがおわかりいただけたでしょうか。

シリーズ1作目が公開された1980年代は、バブル経済真っ只中の日本企業がアメリカへ盛んに進出していた時期でした。テロ集団による日系企業ビル占拠という内容は、そんな社会情勢を反映した内容です。

『ダイ・ハード4.0』はコンピュータネットワークが地球全体に浸透していった2000年代に、システムの脆弱性を突いて社会を揺さぶるハッカー集団の脅威を描きタイムリーな作品となりました。

時代の流れを気にかけつつ作品を追いかけることで、よりいっそう「ダイ・ハード」シリーズを楽しむことができると思います。

さらなる続編の登場が気になるところですが、実はシリーズ誕生から30年の節目となる2018年に、6作目となる『マクレーン』(仮題)が企画されていました。これは若き日のマクレーン刑事の活躍を描く作品となるはずでしたが、残念ながら企画は凍結されてしまっています。

しかし、数多の企画が消えてはまた誕生するハリウッド。もしかするとシリーズ6作目も、また動き出すかもしれません。その日が来るのを楽しみにしながら、既存のシリーズ5作品をご覧になってみてはいかがでしょうか。

調査時期: 2022年11月13日
調査対象: マイナビニュース会員
調査数: 男女合計508人(男性: 387人、女性: 121人)
調査方法: インターネットログイン式アンケート

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