花王は1月17日、頭髪表層に発生するうねりに「紫外線」が深く関わっているという研究結果を発表。調査は同社解析科学研究所・ヘアケア研究所で実施され、2022年12月のSCCJ 研究討論会で発表された。

髪の毛1本1本のうねりは、生まれつきのくせ・ヘアカラーや熱などによるダメージの蓄積が原因とされ、日々のヘアケアで抜本的に解決することは困難とされてきた。

しかし花王で行った頭髪の実態調査により、髪内側ではうねりが少ないのに対し髪表面で顕著にうねりが多く、このうねりが髪の印象に大きな影響を与えていることがわかった。

  • 頭髪表面と内側のうねりの比較

同社は、人口太陽光を毛髪に照射し、一定の力を加えて毛髪をひずませた状態(就寝時の状態を想定)で数時間放置する実験を行った。この実験により、太陽光照射のみでは髪のうねりに大きな変化はみられず、その後「ひずんだ状態」で時間が経過するうちに、うねりが徐々に強くなることが判明。

一方で、太陽光から「紫外線」を遮断するとうねりの発生が抑制されたため、「照射された紫外線」と「その後のひずみ」が、髪表面のうねりの大きな発生要因であると結論付けた。

  • (左)各要因で毛髪に生じるうねりの頻度 (右)ひずみをかけて保持した時の経時的なうねり発生