脚本家の北川悦吏子氏が14日、都内で行われたTBS系火曜ドラマ『夕暮れに、手をつなぐ』(1月17日スタート、毎週火曜22:00~)の制作発表会見に出席。主演を務める女優の広瀬すずとKing & Princeの永瀬廉のために「『夕暮れに、手をつなぐ』というタイトルにして、ストーリーをガラッと変えたんです」と明かした。

  • 左から遠藤憲一、広瀬すず、北川悦吏子、永瀬廉、夏木マリ

本作は、九州の片田舎で育った浅葱空豆(あさぎ・そらまめ/広瀬)が、幼馴染みの婚約者を追って上京した先で、音楽家を目指す青年・海野音(うみの・おと/永瀬)と運命的で衝撃的な出逢いを果たすことから始まる青春ラブストーリー。恋愛ドラマの名手・北川悦吏子氏が『オレンジデイズ』以来19年ぶりに、完全オリジナル脚本で“青春ラブストーリー”を手がける。

脚本を手がける北川氏は「広瀬さんの持つ生命力を感じている。どういう風にしたらこの人が爆発するか、広がるか、その扉を開けたいという気持ちは、今までの広瀬さんの作品を見て感じていました」と話し、作中で広瀬がイノシシやサルと呼ばれることについて「(心の内に思いを)めっちゃ抱えているんですけど、最初はそうは見えない。それがだんだん見えていく。それがあるからこそのあのパワー。ただのイノシシとかサルではない」と言い、登壇者らを笑わせた。

空豆が話す方言については「九州3カ所をブレンドして作った。宮崎と鹿児島と長崎。空豆を九州出身にしようと思ったんですけど、九州の言葉を全部聞いてみてピンと来るものがなかった。それでブレンドしようと思った。空豆ちゃんの設定を、おばあちゃんが長崎、おじいちゃんが宮崎という風にチャンポンするという技を考えついた。宮崎と鹿児島と長崎の方言をずっと聞きながら、自分でブレンドして空豆語を作った」と舞台裏を語った。

北川氏はまた、ドラマのタイトルは当初「『夜に、手をつなぐ』っていうタイトルを考えてたんです」と告白。「すずちゃんが今までやってきた役をずっと見ていると、頭のなかで『夜に、手をつなぐ』はもっと暗い役だったんですけど、この人に合う溌剌として、でも悲しいのがちょっと垣間見える役がいいかなと気持ちが変わってきた」と話し、次いで「キンプリが出たときから永瀬廉くんのことがいいなと狙っていた。この2人のカップリングすごくいいんじゃないかと思ったとき、すずちゃんと廉くんだと夕暮れだったんです。それで『夕暮れに、手をつなぐ』というタイトルにして、ストーリーをガラッと変えたんです」と説明した。それを聞いて永瀬は「うわっ、すっげぇ……!」と感嘆していた。

遠藤憲一は、広瀬の共演について「CMでちょろっとは共演したことはあるけど、まともに演じたのは初めて。本当にサル(笑)。アドリブをやっても、ぜんぜん(動じない)。若い子って、オレの顔見るとビビったりするんだよね。(広瀬は)キョロキョロして笑っている」と話し、アドリブに対する瞬発力や度胸を「スゲーなと思った」と舌を巻いた。

夏木マリは、広瀬が劇中で披露するお手玉をすぐに習得していたことから、「広瀬さんは運動神経がすごくいい」と称賛していた。