「昭和レトロカー万博 2022」(大阪府 舞洲スポーツアイランド 空の広場で開催)の会場で、思わず足をとめてしまう1台に遭遇した。なんといっても個性的なのは、その後ろ姿。最近ではお目にかからない格好だ。フランスはシトロエンの「アミ6」というらしいが、どんなクルマなのだろうか。

  • シトロエン「アミ6」

    この後ろ姿はいったい?

友達みたいなクルマ?

アミ6はシトロエンが1961年から1969年にかけて生産していたセダン。「シトロエンオリジンズ」というHPを見ると、生産台数は104万台近くに達したというから相当な人気車だ。全長3.87m、全幅1.52m、全高1.49mの小さなボディは重量わずか640kg。座席は4つある。デザインが印象的だがそれもそのはずで、高名なカーデザイナーのフラミニオ・ベルトーニが手掛けた1台なのだそうだ。

  • シトロエン「アミ6」

    万博会場では前からの写真が撮れなかったので、シトロエンのプレスサイトから画像をお借りした

  • シトロエン「アミ6」

    写真の「アミ6」は1969年式。オーナーさんは埼玉の方だが、大阪の「昭和レトロカー万博」には自走で駆け付けたそうだ。ボンネットの中にスペアタイヤが入っているのも変わっていて面白い

ちなみに「アミ」(ami)というのはフランス語で「友達」の意味。名探偵ポワロの「モナミ」(Mon ami)は「私の友達」という呼びかけだし、モーパッサンの小説「ベラミ」(Bel-Ami)は「美しい友人」という意味だったりする。

シトロエンは今、「アミ」という名前の小さな電気自動車(EV)を販売しており、欧州を中心に2年で2.3万台以上が売れる人気(シトロエンが2022年7月に発表。発売は2020年4月)となっているという。友達のように親しみのわくクルマを作るのが、シトロエンはとても得意なようだ。

  • 電気自動車の「アミ」

    電気自動車の「アミ」