河出書房新社は、未完のまま実現しなかった計画線にスポットを当てた書籍『開封! 鉄道秘史 未成線の謎』を刊行した。

  • 『開封! 鉄道秘史 未成線の謎』表紙カバー

  • 『開封! 鉄道秘史 未成線の謎』紙面見本

未完のまま実現しなかった計画線は「未成線」と呼ばれ、昭和期だけで私鉄に約7,000km、国鉄に8,000km存在したとされる。未完に終わった理由はさまざまで、不況や戦争、車社会の到来、産業構造の変化、過疎化、地価高騰など多岐にわたる。

『開封! 鉄道秘史 未成線の謎』では、東京・大阪といった大都市圏から北海道・愛知・福岡・宮崎まで、鉄道ファンなら「もし実現していたら」と思わず空想したくなる45の鉄道計画を取り上げる。鉄道開業150年を迎え、鉄道史への関心が高まる中、1990年代から運輸省や国立公文書館の一次資料を基に未成線研究を進めてきた第一人者、森口誠之氏が「鉄道事業者の夢と破綻が交錯する裏の鉄道史」を解き明かす1冊となっている。四六判240ページ、定価1,562円。