初心者が運転者であることを示す若葉マーク、高齢者が運転していることを示すシルバーマーク、では、車イスの方が運転していることを表しているのは? そう、車イスのマークをデザインした車イスステッカーですね。では、駐車しているクルマに車イスステッカーが貼られている場合に注意すべきことは何でしょうか。

どれぐらいドアを全開にして乗るかというと、うちの母はこれぐらい全開にして乗るのだ(マンションのみなさん、母のスペースを確保するように詰めて停めてくださるので愛)

  • (Twitter 岸田奈美|Nami Kishida@namikishida より引用)

動画を見ていただくとわかるように、車イスから乗用車に移乗する際にはドアを全開にする必要があります。ですから、障がい者専用の駐車場では乗車スペース(駐禁斜線部分)が広く取られています。もし、それを無視してドア近くに駐車する人がいたら、車イスドライバーは乗車することができなくなってしまいます。フォロワーからも動画への共感の声や意識していなかったなど多くのリプライが寄せられました。

「これ解ります! 本当にドア全開じゃないと乗れないんですよね」「車椅子って本当に場所がかなりいるから。私も母を介護してたので。わかります」「駐禁斜線部分に軽自動車とかバイクとか車離れてる間に無理矢理停められて戻って来たら乗れなくて延々待つ羽目になった経験があります」という共感の声もあれば、初めて知ったという人も。「めちゃくちゃ勉強になりました」「なんで斜線があるか知らなかった…」「私が思っていたよりも何倍も力がいること、時間がかかること、場所を確保する必要があることが分かりました」「これ知らなかったです、ってか普通に考えたらわかるのに意識してなかったってのが正しいかも…」など。今回の投稿者であり、作家である岸田奈美 さんにお話を伺いました。

■投稿者さんに聞く

……なぜ、この動画を投稿しようと思いましたか。

多くの人に車イスで乗用車を運転することへの認識を深めていただきたくて、2年前に撮影した母の動画を投稿しました。

……車イス運転されている方にとって支障になることは?

リプライにもいろいろな声が寄せられていましたが、やはり駐禁斜線部分に駐車されてしまうと乗車できないので困りますね。

……リプライで印象的な声はありましたか。

母の腕力を賞賛したり、美しい、格好良いとお褒めの言葉が多くあって、嬉しかったです。母は手術の後遺症で下半身マヒになって一年、冬の寒い駐車場で、震えて泣きながら移乗の練習をしていました。せめて子どもたちの送迎ぐらいは役に立ちたい、と。おかげで母は立派なゴリラになりました。自分の親ではありますが、なかなか格好良い母であると身内自慢させていただきます。

▼どれぐらいドアを全開にして乗るかというと、うちの母はこれぐらい全開にして乗るのだ(マンションのみなさん、母のスペースを確保するように詰めて停めてくださるので愛)」