俳優の草なぎ剛が主演を務めるカンテレ・フジテレビ系ドラマで、“復讐シリーズ”や“戦争シリーズ”と呼ばれる最新作のタイトルが『罠の戦争』に決定し、2023年1月16日(毎週月曜22:00~)にスタートすることが15日明らかになった。あわせて、あらすじや共演者も発表された。

  • 上段左から杉野遥亮、井川遥、小野花梨、下段左から高橋克典、岸部一徳、片平なぎさ=カンテレ提供

「銭の戦争」「嘘の戦争」に続くシリーズ第3弾は、“政界”を舞台にした弱者による強き権力者への復讐劇。愛する家族を傷つけられた議員秘書が知略を尽くして鮮やかな“罠”を仕掛け、悪しき政治家を失脚させる痛快エンターテインメントとなっており、草なぎのほか井川遥、杉野遥亮、小野花梨、高橋克典、片平なぎさ、岸部一徳が出演する。

主演・草なぎは、国会議員の“陰”となって奔走し、支援者たちの陳情をさばき、スキャンダルの種をつぶす――常に冷静沈着、何があっても感情を表に出さず、必要があれば誰にでも頭を下げてきた議員秘書・鷲津亨を演じる。国会議員である“先生”に長年尽くしてきた亨にある日突きつけられたのは、息子が瀕死の重傷を負う事件と先生からのもみ消し指示。自分を殺し、我慢を重ねてきた亨の中で何かが大きく変わっていく。「弱い者には弱い者なりの闘い方がある」。長い秘書生活で培った政治の世界での知略と人脈と情報を駆使し、息子を重体にした“何者か”の真相を追いながら、権力を振りかざして事件を隠蔽しようとする国会議員への壮絶な復讐劇が始まる。

井川が演じる亨の妻・鷲津可南子は、休みなく働く夫の代わりに家事育児はワンオペ。亨が反旗を翻すことになったとき、その背中を押し、手を取り合って共に修羅の道を進むことに。杉野が演じる蛯沢眞人は、大学院では植物学の研究を行っていたが、家庭の事情から退学し、亨と同じ議員事務所で秘書見習いとして働いている。実は誰も知らない胸に秘めたある思いが……。

小野が演じる蛍原梨恵は、亨が仕える議員の後援会関係者の紹介で私設秘書として事務所で働いている。仕事ができて気が利き、亨に信頼されているが、高圧的な先輩秘書のパワハラに悩んでいる。高橋が演じる竜崎始は、若くして総理大臣の座まで上り詰めたが、民政党幹事長・鶴巻の力によるものであることを本人も自覚しており、強く出られない。片平が演じる鴨井ゆう子は、若くして大臣のポストに就く鶴巻派女性議員。女性支援の活動を続け、初の女性総理大臣を狙っている。岸部が演じる鶴巻憲一は、与党である民政党幹事長で鶴巻派のトップ。議員たちを自分のコマと考え、若くてもチャンスを与えるが、敵に回れば見切るのも早いという役どころだ。

キャストらのコメントは以下の通り。

■井川遥

“戦争シリーズ”第3弾は孤高の戦いをしてきた主人公が家庭を持ち、見えない敵と戦っていきます。私は草なぎ剛さん演じる鷲津亨の妻、可南子を演じます。人は何を背負い生きて行くのか。大切な人を守るため、大きな決断をする可南子は決して特別な存在ではなく、視聴者に一番近い存在なのかも知れない。そんな彼女が政治という現場にどのように関わっていくのかを丁寧に演じていきたいです。草なぎさんの圧倒的なエネルギー、スリリングな展開と痛快さ。シリーズで私自身が楽しみに観ていた作品に関わらせて頂けて嬉しいです。亨の力が2倍、3倍になるように草なぎさんと一緒に戦っていきたいと思います。

■杉野遥亮

出演のお話をいただいたときに“うれしさ”と“怖さ”がありました。『嘘の戦争』に出演させていただいた時は、まだドラマ出演経験も浅く、作品作りに真摯に向き合う緊張感のある“怖さ”も感じる現場という記憶があります。その時から、いくつかの経験を積み、演技が好きになり、もう一度、草なぎさんと共演できる“うれしさ”や『嘘の戦争』時のスタッフの方々も多く参加しているので、成長した姿を見せられたらなと思います。演じる蛯沢眞人は政治の世界を舞台にした中でさまざまなことに巻き込まれる役柄なので、人がどのように変わっていくのかを丁寧に表現できればと思っています。

■小野花梨

出演が決まり、銭の戦争、嘘の戦争を見返しました。改めて、草なぎさんのとてつもない引力に心を吸い取られるような衝撃を受けました。傷つきながらも大事なものを守ろうと闘う鷲津と共に、そんな鷲尾にくらいつき奮闘する梨恵という女性がとても愛おしく、演じられる喜びを感じています。大胆かつ大切にそして楽しく演じていきたいと思っておりますので、どうかよろしくお願いいたします!

■高橋克典

政治の世界の役はあまり経験がありません。若くしてその地位を勝ち得た総理大臣。魑魅魍魎、有象無象の中で、一筋縄ではいかない、善悪兼ね備えた人間を魅力的に演じられたらと思います。ミステリーを兼ねた復讐劇のカタルシスをどうぞお楽しみください。

■片平なぎさ

厚生労働大臣・鴨居ゆう子。難しい役をいただきました。志高く、男社会の政界で、女性が大臣職にまで登りつめるには、どれだけの努力と犠牲を払ってきたのでしょう。どうも彼女には表の顔と裏の顔がありそうな気配を私は感じるのです。鷲津亨にとって、ゆう子は敵となるのか味方となるのか……。私自身これからの展開がとても楽しみです。このところの政界のニュースは、国民をがっかりさせる嘘や逃げばかりが目立ちます。現実はドラマの様にはいかない! かもしれまんせんが、悪事はいつか暴かれ、裁かれる!! と信じたくなるドラマです。

■岸部一徳

連ドラには1話ずつ完結するものと1話から最後まで続くものがありますが、このドラマは後者の方です。脚本は実に面白かったです。弱い立場の人間が真実に向かって政治の世界の大きな力に戦い続ける。これこそが連続ドラマの魅力だと思いました。みんなで良い作品になるよう頑張ります。