「東急歌舞伎町タワー」開業半年前記者発表会が2日に都内で行われ、東急 新宿プロジェクト企画開発室室長 兼 TSTエンタテイメント代表取締役社長 木村知郎氏、グラウンドワークス代表取締役 神村靖宏氏が登壇した。
同施設は、ホテルおよび映画館・劇場・ライブホールなどのエンターテインメント施設などからなる、地上48階・地下5階・ 塔屋1階、約225mの超高層複合施設で、2023年4月14日の開業が発表された(※ホテル開業は5月19日)。「好きを極める」をコンセプトにした施策第一弾として、本施設の前身となる新宿TOKYU MILANOにゆかりがあり、国内外で根強い人気を誇る『エヴァンゲリオン』を題材に「EVANGELION KABUKICHO IMPACT」を実施することが決定した。
劇場 THEATER MILANO-Zaでは、「舞台・エヴァンゲリオン Beyond」(仮)を5月に上演。世界的な演出家、振付家であるシディ・ラルビ・シェルカウイによる、本劇場のこけら落とし公演となる。シェルカウイは「非常に興奮しています。『エヴァンゲリオン』は若い頃の私の成長の一部となっています。登場人物たちにとても感銘を受けて、心を動かされました」と映像でメッセージ。さらに同作について「『エヴァンゲリオン』から着想を得た作品で、コピーではありません」と表した。
舞台化について、Bunkamuraから話があったとのことで、『エヴァンゲリオン』のライセンスを管理するグラウンドワークス 神村社長は「シェルカウイさんの舞台は手塚治虫さんの作品の舞台を拝見したことがあり、この方に舞台化してもらえるなら面白いものができるんだろうなと」と期待を示す。コミカライズ、アミューズメントパークなどのコラボも行ってきたが、今回の舞台化で「これまでにも増して新しい切り口が見つけられるのではないかと期待しているところです」と語った。
TSTエンタテイメント 木村社長も「シェルカウイさんは大変なエヴァンゲリオンのファンで、自分の思いを表現したいという情熱を持って新たなプロジェクトに挑戦をしていただけるんじゃないか」と期待を寄せる。一方で、どのように舞台化されるのか、キャラクターが登場するのかといった質問には「気になりますよね。そこはぜひ今後の発表にご期待いただければ」と言いつつ、「中心は日本人のスタッフ、役者さんについても日本人の方が演じていく」と断言した。
劇場だけでなく、ライフスタイルホテル HOTEL GROOVE SHINJUKU「LIFESTYLE HOTEL EVA」では、『エヴァンゲリオン』ファンのためのホテルとして1フロアをジャックし、限定メニューを提供。映画館109シネマズプレミアム新宿では、「『エヴァンゲリオン』関連映画祭」(仮)として『エヴァンゲリオン』シリーズおよび関連映画作品を上映、ライブホール Zepp Shinjuku (TOKYO)では 『エヴァンゲリオン』シリーズ関連楽曲を中心に、高橋洋子氏によるスペシャルライブを実施する。
本施設の前身となる新宿TOKYU MILANO内のロードショー館「新宿ミラノ座」は、1995年にテレビシリーズが放送された『新世紀エヴァンゲリオン』の劇場版のメイン上映館であり、1997年公開の『新世紀エヴァンゲリオ ン劇場版 シト新生(DEATH&REBIRTH)』を皮切りに、2007年に新シリーズとしてリビルドし大ヒットを記録した 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』『:破』『:Q』に到り、新宿ミラノ座の営業が終了するまでの全作品を上映してきたという。『:破』上映封切り日には、シネシティ広場にて「第3新歌舞伎町宣言」という公式イベントが開催され、2019年には本施設の工事現場を利用した『シン・エヴァンゲリオン劇場版 AVANT1 070 6版』の屋外上映会が開催されたり、仮囲い壁面を活用した「新宿アートウォール・プロジェクト」の一環として、現代美術家・開発好明氏による『エヴァンゲリオン』の世界観を表現したアート作品「Evangelion Styrofoam」が掲出されたりと、関連催事も数多く行ってきた聖地と呼ばれている。同作のライセンスを管理するグラウンドワークス 神村社長は「大変光栄に思っています。私自身もありがたいですし、ファンの方々にもステータスになる」と期待を寄せた。
(C)カラー (C)カラー/EVA 製作委員会 (C) Brecht Van Maele ・ホテルティザーイメー