ビジネスコーチは10月25日、「日本の課長調査」の結果を発表した。調査は8月25日~30日、全国の従業員数300人以上の企業に勤める20歳~69歳の課長を対象にインターネットで行われ、1,000名の有効サンプルを集計した。

  • 課長が考える“理想の上司像”

    課長が考える“理想の上司像”

こういう上司になりたいと思う”理想の上司像”を聞いたところ、「責任から逃げない」(55.5%)、「部下のやる気を引き出せる」(55.0%)、「判断力に優れている」(54.6%)、「部下の話をしっかり聴く」(51.2%)で5割を超えた。上司としての責任としっかり向き合う上司や、部下のモチベーションアップが上手い上司を“理想の上司像”と考えている人が多いよう。

そのほか、「指示がわかりやすい」(48.8%)、「部下をさり気なくサポートする」(45.9%)、「部下の育て方が上手い」「明確なビジョンを持っている」(いずれも45.0%)、「説得力がある」(43.5%)、「部下の失敗を受け止める」(42.3%)といった意見があがり、年代別にみると、20代・30代では「指示がわかりやすい」、40代では「判断力に優れている」、50代と60代では「責任から逃げない」が1位だった。

  • 課長が考える“苦手な上司像”

    課長が考える“苦手な上司像”

他方、課長が考える“苦手な上司像”は、「決断ができない」(55.3%)が最も多く、“優柔不断上司”はNGだと考えている人が多いよう。次いで「人のせいにする」(50.8%)、「言動に矛盾が多い」(50.6%)と続き、“他責思考上司”や“支離滅裂上司”を苦手とする人も多いことが明らかに。以降、「すぐに感情的になる」(49.9%)、「曖昧な指示が多い」(49.7%)、「人によって態度が違う」(49.4%)、「人の欠点ばかり探す」(47.9%)、「視野が狭い」(46.6%)、「部下に仕事を押し付ける」「偉そうにしている」(いずれも45.0%)といった意見があがった。

  • 上司・部下に言って後悔したセリフ

    上司・部下に言って後悔したセリフ

次に、上司や部下とのコミュニケーションについて聴取した。上司に言って後悔したセリフを聞いたところ、「できません」(44名)が1位に。以下、「辞めます」(10名)、「わかりません」(8名)、「私がやります」(7名)、「やりたくありません」「自分でやってみてください」(いずれも6名)と続いた。

一方、部下に言って後悔したセリフとしては、「頑張って」(27名)が1位に。問題点や課題を対話によって洗い出したり、目標達成に向けた気づきや自発的な行動を促したりすることなく、もっと奮起するよう単に発破をかけてしまったことは、良い方法ではなかったと実感した人が多いよう。以下、「どうしてできないの?」(20名)、「やる気あるの?」(11名)、「ダメだね」(10名)、「自分で考えて」(9名)と続き、部下のモチベーションを下げてしまう心無い一言を発してしまったことを後悔している人も少なくないことがわかった。